寄り道を楽しむ鎌倉ハイキング。葛原岡・大仏ハイキングコースから豊かな緑地と切通しをめぐる
鎌倉はハイキングコースが多く、季節を問わずハイカーに歩かれている。市街地でも小さな尾根や「やつ」とよばれる谷筋が入り組んで複雑な地形のため、場所によっては迷路に迷い込んだかのような錯覚に陥ることもある。鎌倉はハイキングも町歩きも、おもしろい。
写真・文=中島タツヤ
いよいよ大仏切通しへ
車道に出てから八雲神社を過ぎて、交差点を左折。標識を頼りに、細い路地へと入る。民家の間を縫っていくと、やがて山道となり、すぐに岩壁が目の前に迫ってきた。かなり高さがあり、圧倒的な規模である。
ここからが国指定史跡の大仏切通し。岩が掘削された道を、少しずつ登っていく。
地図で見てみると、以前別の記事で取り上げた六国見山(ろっこくけんざん)山麓の高野の切通しと同様、細い尾根に沿う形で道が付けられていることがわかる。こちらの場合は、そのまま上がっていくと葛原岡・大仏コースがある尾根と交差する形となる。
谷筋は地盤が軟弱で、雨後など人馬の通行に支障をきたすため、固い地盤の尾根筋が選ばれたのだろうか。さらに上写真や地図をよく見ると、尾根の一番盛り上がっている所をわずかに避けて道が付けられているように見える。少しでも勾配を小さくするためなのか、地形に沿って山腹を巻くように延びる山間部の林道を思い起こさせる。
鞍部を乗り越えて、少し下がると葛原岡・大仏コースとの分岐へ。ここからさらに下って大仏へ向かえば、ハイキング終了となる。
大仏で終了する場合は、歩行時間2時間半ほど。もし歩き足りない場合は、鎌倉三大緑地の一つ、鎌倉広町緑地まで「寄り道」してみてもよいかもしれない。舗装路歩きを交えながら、合計4時間~4時間半ほどのロングハイキングとなる。
都市近郊の自然探索ハイキング
都市近郊の里山を歩いていると、道や分岐が結構多く、また小さな尾根を隔てて風景がガラッと変わることもあっておもしろい。この道はどこにつながっているのだろう?また、どんな景色が広がっているのだろう?まだ見ぬトレイルや風景を求めて、都市近郊の自然探索へ
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