【10月18日更新】四国の名峰・石鎚山では紅葉の見頃を迎える。秋山紅葉情報2024

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西日本最高峰として知られる四国の石鎚山(いしづちさん)。険しい岩稜とその岩肌に点々と輝く紅葉が秋の見どころだ。石鎚山最新紅葉情報を紹介する。

構成=山と溪谷オンライン

西日本最高峰では紅葉の見頃が始まる

標高1982m、西日本の最高峰として知られる石鎚山。北側には石鎚山ロープウェイを利用し、450m付近から1250m付近まで標高を上げることができ、山頂までは3時間ほどの登り。初心者にも登りやすい。一方、南側には標高1500mほどに土小屋登山口があり、こちらも約2時間半の登山で山頂に着く。初心者にも登りやすい山であるが、山頂付近では雄々しい岩稜が見られるうえ、信仰の山として石鎚神社など文化的見どころも満載。ぜひ紅葉の時期に登ってみよう。

紅葉写真コンテスト2023/いさなさんの作品
石鎚山(紅葉写真コンテスト2023より/写真=いさな

10月16日 山頂付近の紅葉が始まる(石鎚神社頂上山荘)

標高約1900m山頂付近の紅葉は例年より少し遅れて16日頃より見頃を迎えました。赤が鮮やかな紅葉で、御来光と合わさるととても美しいです。現時点での週末の天気は、土曜日は雨で日曜日は晴れ。無理のない登山計画を立ててください。

石鎚山 山頂付近の紅葉状況
山頂付近の紅葉状況(10月13日撮影/写真提供=石鎚神社頂上山荘)
石鎚山 山頂付近の紅葉状況
同じく山頂付近(10月16日撮影/写真提供=石鎚神社頂上山荘)

この記事に登場する山

愛媛県 / 四国山地西部(石鎚山地)

石鎚山 標高 1,982m

 愛媛・高知県境を東西に連なる石鎚山脈の主峰で、徳島県の剣山とともに四国を代表する山である。愛媛県西条市と久万高原町の境界に位置する。  山頂は細長い岩稜で中央部に石鎚神社頂上社のある弥山(みせん、1974m)、南寄りに西日本最高峰天狗岳が天にそびえる。周囲は目もくらむような断崖絶壁で、安山岩の柱状節理がほぼ垂直に立つ。三角点は弥山北西の標高1921mの地点にある。  石鎚山は見る方向によって山容がさまざまに変化する。南の石鎚スカイラインからは、先端のとがったピラミッド型、西の面河方面からは、ギザギザの岩峰がそそり立ち、東の瓶ガ森付近からは、どっしりとした重厚な姿を見せる。  山頂の岩峰の形が山名の由来とされるが、石之霊(いしづち)(ツは「之」の意、チは霊力をもつ神や物を意味する古代語)という説もある。また、『古事記』には石土毘古命(いわづちひこのみこと)、『日本霊異記』には「石槌」などの名が記され、万葉の歌人山部赤人が「伊豫の高嶺」と詠んでいる。日本七霊山の1つに数えられる石鎚山は、石土毘古命を神とし、古くから御神体山として崇拝されてきた。奈良時代、役小角が開山して蔵王権現を祭ったと伝えられ、以後修験道場として栄え、青年期の空海も修行している。平安期には熊野修験の影響を受け、近世に入って一般庶民の登拝が盛んになり、このころに岩場に鎖がかけられた。明治維新の神仏分離令により石鎚山は権現号を廃止し、神社となった。頂上社、成就社、土小屋遥拝殿、山麓の本社の4社を総称して石鎚神社と呼ぶ。  毎年7月1日~10日までがお山開き大祭で、智仁勇を象徴する3体の御神像が頂上に安置され、各地の信者をはじめ、一般の登山者数万人で賑わう。頂上では、白装束の信者が御神像を体にこすりつけて無病息災を祈願する。  石鎚山の植物は暖帯から亜高山帯まで分布し、土小屋付近のウラジロモミ、山頂付近のシコクシラベなどの純林は見事である。また、ハクサンシャクナゲ、ミヤマダイコンソウなどの貴重な高山植物も見られる。  西条側の登山道を表参道、面河側を裏参道という。西条側にロープウェイ、面河側にスカイラインが開通してからは、西之川下谷と土小屋が新登山口となった。ルート上の岩場には一ノ鎖、二ノ鎖、三ノ鎖などの鎖がかかっており、巻き道もある。表参道はロープウェイ終点から成就社を経て山頂まで3時間30分。土小屋から山頂は2時間。  山頂からは360度のパノラマが展開し、瀬戸内海や太平洋から、はるか九州の阿蘇山、中国山地の大山までも望める。

紅葉情報

秋が深まるにつれて、山の表情は刻々と移ろっていきます。北は北海道、標高の高い日本アルプスから九州の山まで紅葉前線を追いかけて、全国の登山エリアの最新情報をお届けします。

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