駅から縦走で紅葉ハイク。伊豆ヶ岳から子ノ権現へ【紅葉レポート】
読者レポーターより登山レポをお届けします。ケロケロさんは奥武蔵の伊豆ヶ岳(いずがたけ)へ。
文・写真=ケロケロさん
西武鉄道西武秩父線の正丸(しょうまる)駅と吾野(あがの)駅をつなぐ伊豆ヶ岳縦走は奥武蔵でも人気のコースです。低山とはいえアップダウンが多く歩き応えがあるため、私はトレーニングがてら初夏に歩くことが多かったのですが、紅葉も楽しめると知って、今回は時期を狙って歩いてきました。
朝7時半、車を正丸駅横の駐車場へ停めました。駐車料金は前払い制で24時間500円でした。8時ごろには満車になっていたかと思います。
駅の脇にある急な階段を降り、トンネルをくぐってしばらく舗装路を歩きます。気温は3℃、道端の草には霜が降りていました。薄手のダウンジャケットは舗装路が終わり山道に入るころに脱ぎました。
分岐の馬頭尊から左へ入らず、そのまま舗装路を行って、民家脇から登山道に入って正丸峠をめざしました。
植林の中を沢沿いに登って正丸峠に到着。ここは『頭文字D』の聖地だそうで、営業時間前の奥村茶屋では車で来た人たちが記念撮影をしていました。
正丸峠からしばらくは広葉樹林の尾根歩き。色づいた木々の間から、向かいの武川岳(たけがわだけ)や横瀬二子山(よこぜふたごやま)方面もきれいに色づいているのが見えました。
五輪山(ごりんやま)を越えると正面に男坂の岩場があります。落石危険の看板とトラロープが張ってあるのを右へ進むのが推奨ルート。昔の女坂も崩落のため通行止めで、今はトラロープが張ってあります。
伊豆ヶ岳(851m)山頂はあまり展望はありませんが、ちょっとした広場になっていて、たくさんの人が休憩しています。まだ先は長いので、岩に腰掛け一息ついて後、子ノ権現(ねのごんげん)方面へと下りました。
伊豆ヶ岳直下の南面と古御岳(こみたけ)南面の木々はすばらしい彩りでした。しかし、どちらもザレ気味の急斜面に落ち葉が積もり、滑りやすくて大変でした。この時期、落ち葉には注意が必要ですね。
古御岳から先の縦走路は植林が多くなります。巻き道や作業用の林道もあり、過去に何度か歩いているのに、今回もうっかり作業用林道を行きかけて戻りました。道標はあるので見逃さなければ大丈夫。
後半はアップダウンの繰り返しがなかなかつらく、最後の子ノ権現への登り返しは小さなピークを3つ4つ越え、まだかまだかと思いながら登りました。
子ノ権現は足腰の神様として知られ、境内には巨大なわらじがあります。売店とトイレもあり、車で来られるのでお参りの人もたくさん。西と東の展望台からは奥武蔵の山々と、都心方面が見晴らせました。
子ノ権現からは北面の暗い植林の中を下ります。途中からは約1時間の舗装路歩き。国道299号に突き当たる手前で右に折れ、吾野駅まで歩きました。吾野駅から正丸駅へは電車で戻りました。
(山行日程=2024年11月30日)
下山メシ
「SHOMARU OASIS SHOP山小屋」の醤油ラーメン
子ノ権現といえば、このルート上にある浅見茶屋で肉汁うどんを食べるのが定番でした。残念ながら現在は木・金のみの営業となっていて、週末は閉店中。そこで気になっていた食堂に寄ってみました。正丸駅前に今年オープンした、その名も「山小屋」。 ラーメン、そば、うどん、カレーといったメニューが並び、昔ながらの食堂といった雰囲気。ラーメンは卵とメンマ、小松菜、山盛りのワカメが乗った、油少なめの醤油ラーメンでした。小鉢は大根葉の煮物だそう。7時間歩いた体にラーメンの塩気がありがたく、完食しました。おいしかった・・・。
ドラマ『下山メシ』放送中!
・各話放送直後より「TVer」にて見逃し配信
https://tver.jp/series/srwqr08jrt
・各話放送終了後より「Netflix」にて見放題独占配信
https://netflix.com/title/81944249
ドラマの原案となった山と溪谷オンラインの連載はこちら。
https://www.yamakei-online.com/yama-ya/group.php?gid=19
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ケロケロさん(読者レポーター)
散歩をするように山を歩いて、木々や草花の折々の姿や、生き物との偶然の出会いを楽しみたい。双眼鏡をぶらさげて、関東近郊の山をのんびり歩いています。
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