半日でも気軽に自然を満喫できる、東京近郊の丘陵ハイキング【前編】
秋から冬にかけての時期、高い山は雪が積もり、限られた登山者のみの世界となるが、標高の低い山はハイキングのベストシーズン。空気が澄んで視界もよく、天気がよければ日だまりも心地いい。今回は低山よりもさらに標高を下げ、東京近郊の丘陵地帯に目を向けてみたい。
構成=山と溪谷オンライン、トップ写真=赤ぼっこから軍畑方面の展望(写真=ラヴィ08)
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玉川上水の羽村取水堰を見下ろす段丘 羽村草花丘陵(はむらくさばなきゅうりょう)
東京都羽村市・あきる野市/浅間岳(235m)
羽村草花丘陵は多摩川の西岸に段丘状に連なり、一帯が都立自然公園となっている。草花というかわいらしい名前は、付近の地名に由来する。市街地歩きやゴルフ場があり、街の雰囲気から抜けきれないが、丘陵上からは羽村の街並みや多摩川、玉川上水取水堰の見晴らしがよい。
福生(ふっさ)駅から出発し、多摩川を渡って草花神社へ。雑木林を歩き、ほどなく大澄山(だいちょうざん)に着くが展望はない。なだらかに下って竹林を過ぎ、都道の交差点を渡って路地を進むと、丘陵一帯に広がるゴルフ場の脇に出る。ここからはゴルフ場沿いをたどる。所々展望が開け多摩川方面が見えるが、東側は崖なので近づかないよう注意しよう。
本コース最高地点、標高235mの浅間岳(せんげんだけ)に着く。ハイキングコースのすぐそばにゴルフ場があるのは、都市部の丘陵独特の光景だ。ここから羽村側に下る。途中の羽村神社からは市街地が一望の下。滑りやすい道を注意して下って、羽村市郷土博物館に到着。郷土資料のほか、羽村出身の作家・中里介山についての資料も展示されているので、ぜひ立ち寄っていこう。多摩川を渡り、玉川上水の羽村取水堰を見学し、羽村駅へと向かう。
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今がいい山、棚からひとつかみ
山はいつ訪れてもいいものですが、できるなら「旬」な時期に訪れたいもの。山の魅力を知り尽くした案内人が、今おすすめな山を本棚から探してお見せします。
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