中央・南アルプスの大展望が待つ、長野県の里山・傘山

2年ほど前に「連結ルートができた」というニュースを聞いて気になっていた長野県飯島町にある里山、傘山に行ってきました。町民の森コースと御嶽山（おんたけやま）コースがあり以前はそれぞれをピストンする人が多かったのですが、御嶽山ルートの途中から町民の森登山口への連結ルートが新しくでき、周回できるようになったそうです。今回はその連結ルートを通って周回してきたので紹介します。

町民の森駐車場までの車道はすれ違いが困難な箇所があり、注意が必要です。なるべくコンパクトな車で行くことをおすすめします。

車を降りると鳥の鳴き声が聞こえ、気持ちいい空間でした。クロモジの新緑がまぶしい駐車場は広くて仮設トイレもあります。

クロモジの折枝はいい香りがします。町の特産品に利用されていて道の駅などで購入することができます。

ここから第一展望台までの2kmは緩やかな林道で、ハシリドコロ、スミレやネコノメソウなどがちらほら出ていました。

林道終点が第一展望台です。展望台からは中央アルプスの南部が見えました。

ここにも仮設トイレがあります。手洗い用のタンクには水が入っていて手厚いです。

さて、ここで林道は終わり。登山道へ入ります。するとなかなかの急登で、明日は絶対に筋肉痛だなと思いました。

がんばって登っていくと紫色のツツジが出迎えてくれました。まだ咲き始めでもう少ししたらツツジの回廊になるかもしれません。マイヅルソウの葉も出てきています。

第二展望台に着きました。ここからは駒ヶ根市街が一望できます。

しばらく進むと第三展望台があり、「あと10分」と書いてありました。ここからはササがでてきてすぐに山頂に到着です。もうちょっと！

期待していた山頂からは期待通りの景色が広がっていました。天竜川が流れる伊那谷の向こうに南アルプスの山脈が連なっているのが見えていました。

正面に南アルプス、振り返れば中央アルプスという大パノラマです。看板には八ヶ岳、鋸岳（のこぎりだけ）から光岳（てかりだけ）までが記されています。山頂では2組が休憩していて、私たちもここでランチにし、しばし休憩。

遠くには車山（くるまやま）も見えていました。携帯カメラでは収まりきらない景色をひとしきり満喫し、出発します。

下りは御嶽山コース方面へ。するとこちらはとても急斜面でお助けロープがあり、ここを登ってくるのは大変だろうと思いました。滑らないようにゆっくり慎重に行きます。

ブナの巨木を通り抜けていくと石碑がありました。大山祇命（オオヤマツミノミコト）と書かれており、後で調べると、「大いなる山の神」の意味だそうです。

途中、チゴユリやキランソウが咲いていました。

ほどなくして分岐点に到着します。大きな岩があり、しっかりとした看板がありました。町民の森登山口まで50分と書いてあります。下山してから知ったのですが、ここは展望台になっていたようです。気付かなかったな。

少し急なところもありましたが、木漏れ日が差し込む快適な登山道です。水が豊富なエリアのようで、水場（飲めるかどうかは不明）があり、しだいに川の音が聞こえ、辰己ヶ沢の橋を渡るとすぐに駐車場へ出ました。

分岐点からここまで、コースタイムより10分ほど早く到着しました。

「傘山」は日本にいくつかあるようですが、そのほとんどは「からかさやま」と読むようです。最近まで私は「かさやま」だと思っていました。山の名前は読めないものが多いです。自分の名前を読み間違えられるのはあまり気持ちのいいものではありませんが、普通に読めないというところが山好きにとってはまたいいのかもしれませんね。

（山行日程＝2025年5月4日）

MAP＆DATA

高低図

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最適日数：日帰り

コースタイム： 3時間0分

行程：町民の森登山口・・・第一展望広場・・・第二展望台・・・第三展望台・・・傘山・・・水場・・・町民の森登山口

総歩行距離：約5,000m

累積標高差：上り 約599m　下り 約599m

コース定数：13

今井良子（読者レポーター）

長野県在住。山の中で育ったせいか森が好き。そして歩くことが好き。ケモノは怖いのでいつもドキドキしながら里山や街道歩きを楽しんでいる。