2件の行方不明が発生中。家族や知人に詳細な予定を伝えてから入山を 島崎三歩の「山岳通信」 第394号
長野県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。第394号では、期間中に2件の行方不明遭難が発生していることについて言及。家族や知人に詳細な予定を伝えたうえで、登山計画書の提出を促している。
5月15日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第394号では、期間中に起きた7件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。
5月7日(水)、北信の鳥甲山で、単独で入山した71歳の男性が、鳥甲山に入山後に行方不明となっている。
5月8日(木)、北信の白砂山で、単独で入山した45歳の女性が、白砂山を登山中に滑落、死亡した。
5月8日(木)、恵那山で、単独で入山した26歳の女性が、恵那山から下山中に道に迷い、行動不能となった。
5月9日(金)、東信の御座山で、5人パーティで入山した55歳の女性が、御座山から下山中に転倒して負傷した。
5月9日(金)、北アルプスの餓鬼岳で、単独で入山した64歳の男性が、燕岳から餓鬼岳に縦走中に道に迷い、行動不能となった。
5月9日(金)、単独で飯田市南信濃芝沢ゲートから南アルプスに入山した41歳の男性が、行方不明となっている。
5月11日(日)、東信の四阿山で、トレイルランニングの大会に参加していた57歳の男性が、競技中に発病して死亡した。
長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス
先週、長野県内では2件の死亡遭難と2件の行方不明遭難を含む、合わせて7件の山岳遭難が発生しました。このうち、5件は単独登山によるものです。
単独登山は、登山者自身のペースで登れるなど、単独ならではのメリットがある一方、多くのリスクが伴うことを覚悟することが必要です。単独登山をされる方は、以下の対策を行ない、安全登山を心掛けましょう。
- 登山計画書を提出する
- 家族や知人に詳細な予定(行き先)を伝える
- 登山用GPSや登山地図アプリを活用する
- 無理のない計画を立てる
また、これからの季節は、気温も高くなってくることから、疲労の軽減や熱中症対策のためにも、こまめに休憩を心掛け、水分とエネルギーを積極的に補給しましょう。
プロフィール
島崎三歩の「山岳通信」
信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。
島崎三歩の「山岳通信」
長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。
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