見どころ満載、裏六甲歩き
読者レポーターより登山レポをお届けします。神戸在住のふーちゃんさんから、裏六甲歩きのレポートです。
文・写真=ふーちゃん
梅雨明けが出た。さあ、どこかの山に行かねば、というわけで夏山トレ-ニングを兼ねて六甲山へ。神戸電鉄谷上(たにがみ)駅から出発し、山田道を通って森林植物園、ハーブ園を経由して鍋蓋山(なべぶたやま)から菊水山(きくすいやま)へのコースだ。
谷上駅横の線路下から案内板に沿って登山道に入る。山田川の支流に架かる橋を渡り沼地に。昨日までの雨で水量が多く水際の道は避けて山道へ。二つ目の橋を越えて川沿いに進むと、針金で編んだような四角い中に石をぎっしり詰めた足場(蛇篭)の徒渉場に出る。この辺りからしっかりした山道になるが、かたわらの谷川の水音が心地よい。
つづら折りの登りが終わると森林植物園への看板が出てきた。ここからは小倉台や桜森町などの住宅地脇の整備された道を歩き、スタートから50分ほどで森林植物園正門に到着した。
この時期はあじさい祭りが開催されていて観光客がいっぱいだった。満開のヒツジグサが湖面を覆う長谷池で花の写真を撮って東門から山道へ。徳川道の飛石渡しといういくつかの徒渉をしながらトゥエンティクロスの見せ場、河童橋とちょっと大正池を思わせるような池へ。澄んだ水の中に無数の小魚が泳いでいた。カワムツかな?
木段を登ってあじさい広場へ到着。この先は崩落のため少し前まで通行禁止になっていたが、今は太いロープが設置されていて特に問題なく通行できる。
摩耶山(まやさん)への天狗道を登る。20分足らずで右手にハーブ園に入る分岐に。ここまでは何組かのハイカーに会ったが、この分岐からは誰にも会わなかった。多少のアップダウンはあるが、歩きやすい道を20分ほど進み、ハーブ園のハイキング道出入口から園内へ入る。
中はアジサイやバラなどが百花繚乱。花の数に負けず劣らずの多くの観光客がお目当ての花にカメラを向けたり、ハンモックでゆったりしたり……。カップルや家族連れ、外国人の数も多い。さすが神戸市有数の観光地、これで入園料が無料というのはうれしい。私達も日陰でアジサイに囲まれてお弁当を広げ休憩する。
紙風船のようなロープウェイを見上げながらハーブ園を後にして、山歩きモードにスイッチオン。
市ヶ原ではテントを張って水辺を楽しむ人たちが。大龍寺(たいりゅうじ)までのダラダラの上り坂が意外としんどかった。気を取り直して鍋蓋山へ。山頂で眼下に大好きな神戸の景色を見ながらコーヒータイム。
エネルギーを補充して鍋蓋山を下山。天王吊橋を渡ったらホームグラウンドの菊水山だ。4連の鉄ハシゴの登りがいつになくしんどかった。
山頂で大きなモニュメントを見上げて深呼吸する。今日のタスクはほぼ終了。雨にたたられていたので、久々のお山で楽しい一日だった。暑かったけれどこの時期の低山歩きにはもってこいの裏六甲だ。
(山行日程=2025年6月28日)
MAP&DATA

ふーちゃん(読者レポーター)
1946年生まれ、神戸在住。日本百名山踏破。約1000座を登頂。あと何年登れるかわかりませんが、リミットを決めないで年齢相応の山を楽しみたいです。
この記事に登場する山
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