山と水遊びを同時に楽しむ! 盛夏におすすめのハイキングコース7選【関東周辺】

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夏休みは家族でハイキングを楽しみたい季節だが、夏ならではの水遊びも捨てがたい。そこで、関東のハイキングコースのなかから、登山の後に川や海で水遊びが楽しめるコースをセレクトしてみた。いずれも公共交通機関が利用でき、渋滞の心配がないので週末でもスムーズにアクセスできる。登山後に水辺で冷えたビールを傾けるのもよいだろう。なお、水遊びの際は必ず大人が付き添い、安全管理は確実に行ないたい。

構成=山と溪谷オンライン

目次

清流を歩いて泳いで…名栗川ウォーターハイキング(なぐりがわうぉーたーはいきんぐ)

埼玉県/119m(千歳橋)

吾妻峡ドレミファ橋
吾妻峡ドレミファ橋を通過。ここにも川遊びの人が

体力、知識、技術、装備などが必要で、危険をともなう沢登り。誰もが気楽に楽しめる川遊び。その中間が川上り(かわのぼり)だ。炎暑の中、ジャブジャブと浅い川床を探り、樹林の奥へと水流を遡るのは、プチ探検気分を味わえる。短時間で盛夏を満喫できる穴場と言えよう。

奥武蔵の入口・飯能(はんのう)駅を起点に、そんな川上りを楽しみたい。しかし登山道のように整備されてはいない、ほぼ自然そのままの世界だ。支度は渓流シューズや沢タビがあればベストだが、履き古したスニーカーでもよい。長袖、長ズボン、軍手、そしてストック、ヘルメットも携行したい。所によっては背の立たぬ深みもあるので、沢登り経験者の同行を求めたい。

出発は飯能河原(はんのうがわら)から。飯能市を西から東に流れる入間川(いるまがわ)は、ここから上流を名栗川と通称される。遊歩道に設置されたドレミファ橋の間を縫ってジャブジャブ進めば浄水場で、ここは魚道の脇を登る。茜台大橋(あかねだいおおはし)をくぐると川遊びでにぎわう中平河原(なかだいらがわら)。右岸に遊歩道が吾妻峡(あづまきょう)ドレミファ橋まで続くが、川中の歩きやすい所を進む。吾妻峡の先で左岸に現われる砂地は休憩によい。この先は頭上を樹林が覆い、緊張感がわずかに漂うが、吾妻大橋をくぐり川が左に曲がると次第に明るくなり、歩きにくいゴロ石帯を過ぎれば終了点の千歳橋河原(ちとせばしがわら)だ。川遊びでにぎわうが、左手砂地先の木陰で着替えられる。小道で車道に上り、千歳橋を渡れば飯能第二小学校バス停はすぐ先だ。バスで飯能駅に戻る。

(文・写真=打田鍈一)

中平河原の先で、兎岩に登って遊ぶ
中平河原の先で、兎岩に登って遊ぶ
名栗川
背は立つけど、どっぷり浸かって
千歳橋河原
千歳橋河原は近隣で人気の川遊びスポットだ

MAP&DATA

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最適日数:日帰り
コースタイム: 2時間55分
行程:西武池袋線飯能駅(30分)飯能河原遊歩道入口(30分)吾妻峡ドレミファ橋(40分)左岸の砂地(1時間)千歳橋河原(15分)飯能第二小学校バス停(バス25分)飯能駅
総歩行距離:約5,800m
アドバイス:泳げない人はライフジャケット着用をおすすめする。着替えなどはビニール袋に密閉し、防水対策を完璧に。終了点での着替えは、足元にマムシがいることもあるので注意深く。
低山専門山歩きライター 打田鍈一さん
紹介してくれた人
低山専門山歩きライター 打田鍈一さん
群馬県西上州で道なき薮岩山に開眼。越後の山へも足を延ばし、マイナーな低山の魅力を雑誌や書籍などで紹介。『山と高原地図 西上州』(昭文社)を平成の30年間執筆。著書に『薮岩魂―ハイグレード・ハイキングの世界―』『続・薮岩魂 いつまでもハイグレード・ハイキング』(山と溪谷社)など共著多数。(プロフィール写真=曽根田 卓)
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