定番は長袖に虫除け剤。近年人気のオニヤンマは効く?|アウトドアでの虫刺されに関するアンケート結果③

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処置のために携行しているアイテムは「塗り薬」。半数が「ポイズンリムーバー」も準備

「虫刺されの処置のために携行しているアイテムはどれですか?」(複数回答可)という設問では、やはり「虫刺され用の塗り薬」(回答数148)が最多だった。次に多かったのは「ポイズンリムーバーなど毒液を吸い出す道具」(同94)で、「患部を洗い流すための水」(同81)、「ピンセットなど毒針を除去する器具」(同40)と続いた。

ポイズンリムーバーの写真

ハチ刺されなどのアレルギー反応ではショック状態に陥ることがあるが、これを防ぐために使用される「エピペン(アナフィラキシー補助治療剤)」(同7)を携行しているという回答もあった。医師の処方が必要な治療剤だが、医療機関へのアクセスに時間がかかるアウトドアフィールドでは、アレルギーのある人にとっては重要なアイテムとなる。

そのほか回答のあったアイテムとしては、抗ヒスタミン薬などの飲み薬や患部を冷やすコールドスプレー、ヤマビルを除去するためのライターや塩、マダニ対策のペルメトリンクリーム、患部を温めるためのお湯などがあった。

虫刺されの処置のために携行しているアイテムはどれですか?

442件の回答(複数回答)
アウトドアでの虫刺されに関するアンケート結果グラフ 虫刺されの処置のために携行しているアイテムはどれですか?

実際に携行していたアイテムで虫刺されを処置した体験談を見てみよう。

  • 「高山植物が咲き乱れる時期の乗鞍岳、どこもかしこも恐ろしい数のハチが飛んでいた。しばらく歩いてハチが少なくなって油断したあたりでまぶたを刺されるも、目視できていなかったのでハチとは思わず、下山後みるみる腫れて、翌日の朝にはお岩さん状態に。その経験からポイズンリムーバーを持ち歩くようになった。杓子山に登った際、山頂で日焼け止めを塗り直している時に腕にハチが。突然動くとよくないと聞いたので身動きせずにいたら見守る中ゆっくりと刺された。持参していたポイズンリムーバーですぐ毒を吸い出し(オレンジ色の液が出てきた)、石割山への縦走を変更して最短で降りられるコースで下山した」(30代女性)
  • 「3人パーティーで先頭の人がジバチの巣を踏んでしまい、後続の自分ともう一人が刺された。自分はあまり腫れなかったが、もう一人はすぐに腫れ始めたので、ポイズンリムーバーで毒を出し対処。下山後に病院でステロイドを処置されたとのこと。自分は下山した翌日に腫れ、痛みとかゆみが発症。ステロイドで対処した」(30代男性)
  • 「ヤブこぎでクロスズメバチに刺された。ステロイド軟膏を塗布し、アナフィラキシーショックがあるのでエピペン使用し、救急受診し、一泊入院した」(50代女性)
  • 「7月上旬にブヨに刺されました。長袖、短パンにレギンスだったのですが刺されてショックでした。直後は気が付かなかったので、下山後に水洗いしをしてステロイドを塗りました」(50代女性)
  • 「沢のつめで登山道のない尾根を登っている時に先頭がクロスズメバチの巣を踏み、後続する2名が刺された。同行者が持っていた『フルコートf』を塗布」(60代男性)
  • 「6月の丹沢山塊。『ヒル下がりのジョニー』を足回りに塗布し、ハイカット長ズボン長い靴下を着用した。が、ふくらはぎとお腹にチクッとした痛みを感じたので、見てみたら血だらけでヤマビルに咬まれていた。慌てて手で払い、アルコールで拭いた後、虫刺され薬を塗布した。しかし、2週間経つが患部がかゆい」(40代女性)

今回のアンケートではさまざまな虫刺され体験や予防、処置に関するコメントが寄せられたが、共通しているのは「準備していれば対処が可能」ということだ。登山やキャンプなど、行き先にどんな虫がいるのかを調べて、予防策を講じた上で、刺されたときに応急処置できるよう準備しておきたい。

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