11月に人気の山は、紅葉前線とともに中級山岳や低山にシフト。みんなの登山記録からオススメの山をピックアップ!【2025年版】

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構成・文=山と溪谷オンライン

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11月は低山や中級山岳が増加

11月になり、紅葉も1000m台近辺に下がってきた。アルプスなどの高山はもう冬山で、中級山岳でも中下旬になると場合によっては降雪が見られる時期。年によって違いはあるものの、エリアや時期によって気温や天気の変化が大きいので、注意したい。そんな11月はいったいどんな山が登られているのか、「みんなの登山記録」をひも解いてみよう(2024年11月の記録調べ)。

11月に登られている山々は、中級山岳のほか都市部近郊の山域や低山。そして特に11月上旬の記録が多い。続いてエリアごとの概況を見ていこう。

東北以北では安達太良山(あだたらやま)、磐梯山(ばんだいさん)のほか、東吾妻山(ひがしあづまやま)や一切経山(いっさいきょうざん)などの吾妻山系の山々がよく登られていた。ほか登られていたのは、八甲田山(はっこうださん)、和賀岳(わがだけ)、姫神山(ひめかみやま)、神室山(かむろさん)、泉ヶ岳(いずみがたけ)など。

11月下旬にもなると、東北地方の山では標高1000m台でも積雪の場合がある。写真は泉ヶ岳の登山道(写真=ふじ

上信越周辺では谷川岳(たにがわだけ)や万太郎山(まんたろうやま)など谷川連峰の山々や苗場山(なえばさん)のほか、黒斑山(くろふやま)、高峯山(たかみねやま)、浅間隠山(あさまかくしやま)、鼻曲山(はなまがりやま)など浅間山(あさまやま)周辺の山々がよく登られていた。ほか登られていたのは、根子岳(ねこだけ)、火打山(ひうちやま)、武尊山(ほたかやま)など。

11月下旬の谷川岳(写真=Jimny-Hiker

関東北部周辺では筑波山(つくばさん)が一番多く、次いで那須岳(なすだけ)、日光白根山(にっこうしらねさん)。ほか栃木の両崖山(りょうがいさん)、行道山(ぎょうどうさん)、鳴神山(なるかみやま)などの低山や中倉山(なかくらやま)、高原山(たかはらやま)、群馬の妙義山(みょうぎさん)、赤城山(あかぎさん、あかぎやま)、茨城では土岳(つちだけ)、宝篋山(ほうきょうさん)、おかめ山などが登られており、北関東の低山では紅葉が進んでいた。

11月下旬、筑波山の紅葉(写真=ちびすけダイナソー

関東南部周辺では低山から中級山岳まで幅広く登られており、紅葉が見頃の山もあった。主要エリアごとに見ていくと、奥武蔵・秩父周辺は伊豆ヶ岳(いずがたけ)が一番多く、次いで日和田山(ひわださん、ひわだやま)。ほか登られていたのは、棒ノ折山(ぼうのおれやま)、多峯主山(とうのすやま)、武甲山(ぶこうさん)、桜山(さくらやま)、大持山(おおもちやま)、蕨山(わらびやま)、関八州見晴台(かんはっしゅうみはらしだい)など。奥多摩周辺では御岳山(みたけさん)が一番多く、次いで三頭山(みとうさん)、雲取山(くもとりやま)、川苔山(かわのりやま)、御前山(ごぜんやま)、高水三山(たかみずさんざん)、大岳山(おおだけさん)など。ほか登られていたのは、浅間嶺(せんげんれい)、赤ぼっこ、日の出山(ひのでやま)、丹波天平(たばでんでいろ)、向山(むかいやま)など。

11月中旬、御岳山・富士峰園地の紅葉(写真=ダイスケ

中央線沿線では高尾山(たかおさん)が一番多く、次いで陣馬山(じんばさん)、小仏城山(こぼとけしろやま)、景信山(かげのぶやま)、百蔵山(ももくらやま)。ほか登られているのは九鬼山(くきやま)、扇山(おうぎやま)、高川山(たかがわやま)、今倉山(いまくらやま)、高畑山(たかはたやま)、倉岳山(くらたけやま)、聖武連山(しょうむれやま)、能岳(のうだけ)など。丹沢周辺では塔ノ岳(とうのだけ)が一番多く、次いで大山(おおやま)、鍋割山(なべわりやま)、丹沢山(たんざわさん)、弘法山(こうぼうやま)。ほか蛭ヶ岳(ひるがたけ)、不老山(ふろうさん)、大野山(おおのやま)、仏果山(ぶっかさん)、大室山(おおむろやま)なども登られていた。

11月下旬、高尾山山頂手前の紅葉(写真=釣り好き

奥秩父・大菩薩周辺では大菩薩嶺(だいぼさつれい)が一番多く、次いで甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)、瑞牆山(みずがきやま)、西沢溪谷(にしざわけいこく)、昇仙峡の羅漢寺山(らかんじやま)など。富士・箱根・伊豆周辺では金時山(きんときやま、きんときざん)が一番多く、次いで天城山(あまぎさん)、御坂(みさか)山地の黒岳(くろだけ)。ほか登られていたのは、三ツ峠山(みつとうげやま)、愛鷹山(あしたかやま)、毛無山(けなしやま)、足和田山(あしわだやま)、紅葉台(こうようだい)、竜ヶ岳(りゅうがたけ)、杓子山(しゃくしやま)、箱根の駒ヶ岳(こまがたけ)など。

11月下旬、紅葉台下の鮮やかな紅葉(写真=えいちゃん

八ヶ岳周辺では蓼科山(たてしなやま)が一番多く、次いで霧ヶ峰(きりがみね)、美ヶ原(うつくしがはら)。ほか赤岳(あかだけ)、北横岳(きたよこだけ)、天狗岳(てんぐだけ)などが登られていた。

北アルプスでは、常念岳(じょうねんだけ)、蝶ヶ岳(ちょうがたけ)、立山(たてやま)がよく登られていた。ほか登られていたのは燕岳(つばくろだけ)、薬師岳(やくしだけ)、双六岳(すごろくだけ)、烏帽子岳(えぼしだけ)、有明山(ありあけやま)、福地山(ふくちやま)、大品山(おおしなやま)など。

11月上旬、福地山からの槍・穂連峰(写真=もんた

中央アルプスでは経ヶ岳(きょうがたけ)、南アルプス周辺では日向山(ひなたやま)、櫛形山(くしがたやま)が多かった。ほか登られていたのは入笠山(にゅうかさやま)、甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)、鳳凰三山(ほうおうさんざん)など。

東海・北陸・近畿では、六甲山(ろっこうさん)や伊吹山(いぶきやま)のほか、京都では比叡山(ひえいざん)や大文字山(だいもんじやま)、岐阜では金華山(きんかざん)や鳩吹山(はとぶきやま)、静岡では満願峰(まんがんぼう)や八高山(はっこうさん)、富山では城ヶ平山(じょうがたいらやま)や医王山(いおうぜん)など、各地の山々がよく登られていた。

大峰・高城山の紅葉(写真=shiro
中四国では石鎚山(いしづちさん)が一番多く、次いで剣山(つるぎさん)や大山(だいせん)。ほか登られていたのは比婆山(ひばさん)、伯州山(はくしゅうざん)、三嶺(みうね)など。九州では由布岳(ゆふだけ)、阿蘇山(あそさん)、祖母山(そぼさん)、英彦山(ひこさん)のほか、尾鈴山(おすずやま)、大崩山(おおくえやま)、開門岳(かいもんだけ)、宮之浦岳(みやのうらだけ)など。

大分・中山仙境の紅葉(写真=hironobu ikeda

それでは、11月に登られていた山々からいくつかピックアップして、以下紹介しよう。

なお各コースには、「コース詳細ページへ」のリンクを設けてある。山と溪谷オンラインへの会員登録(無料)・ログインが前提となるが、コースデータを自分の登山計画にコピーしたり、コースデータのGPXデータをダウンロードできるのでご利用いただきたい。そして山歩き後は登山記録を作成して、「みんなの登山記録」で公開してみよう!

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みんなの登山記録から、月ごとにオススメの山をご紹介

どんな山が登られているのか、みんなの登山記録をひも解いて、月ごとにオススメの山をピックアップしてご紹介します。

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