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体調不良や疲労による遭難が増加傾向、十分な体調管理と準備を! 島崎三歩の「山岳通信」 第166号

島崎三歩の「山岳通信」
その他 2019年10月07日

長野県が県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。2019年10月3日に配信された第166号では、体調不良や疲労による山岳遭難が増えていることに注目。自身の体調について、山に入る前に今一度確認することを促している。

 

10月3日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第166号では、9月24日~28日に起きた10件(うち5件が体調不良や発病)の山岳遭難事例について説明している。以下に抜粋・掲載する。

  • 9月24日、北アルプス白馬岳で、単独で入山した57歳の男性が、大雪渓ルートを下山中にスリップして転倒、負傷する山岳遭難が発生。男性は大町署山岳遭難救助隊及び北アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会白馬班救助隊により救助された。

  • 9月24日、北アルプス焼岳で、単独で入山した64歳の男性が、上高地へ向けて下山中に転倒して負傷する山岳遭難が発生。男性は北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会救助隊により救助された。

  • 9月24日、北アルプス常念岳烏帽子沢で、渓流釣りのため単独で入山した77歳の男性が、日没のため山中でビバークした後、疲労などにより行動不能となる山岳遭難が発生。男性は無事救助された。

  • 9月26日、苗場山で、仲間と3人で入山した70歳の女性が、登山中に疲労および体調不良により行動不能となる山岳遭難が発生。女性は飯山署員および志賀高原地区山岳遭難防止対策協会栄班救助隊により救助された。

  • 9月26日、北アルプス奥穂高岳で、仲間4人と入山した70歳の男性が、ザイテングラートを下山中に足を滑らせて滑落・負傷する山岳遭難が発生。男性は県警ヘリで救助された。

穂高岳・ザイテングラート付近の遭難現場の様子/長野県警察本部 ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)9月30日付

  • 9月27日、北アルプス白馬岳で、65歳の男性が、宿泊中の山小屋で何らかの疾患のため行動不能となる山岳遭難が発生。男性は県警ヘリで救助された。

  • 9月27日、北アルプス涸沢で、仲間と4人で入山した77歳の男性が、涸沢から横尾に向けて下山中に体調不良により行動不能となる山岳遭難が発生。男性は県警山岳遭難救助隊により救助された。

  • 9月27日、志賀高原裏志賀山で、仲間と4人で入山した69歳の男性が、疲労により行動不能となる山岳遭難が発生。男性は県警ヘリで救助された。

  • 9月27日、戸隠連峰高妻山で、単独で入山した78歳の男性が、高妻山から大洞沢の登山道を下山中に道に迷い、行動不能となる山岳遭難が発生。男性は翌28日に長野中央署員により発見され、救助された。

  • 9月28日、北アルプス岳沢で、単独で入山した61歳の男性が、重太郎新道を下山中に足を踏みはずして滑落、負傷する山岳遭難が発生。男性は県警山岳遭難救助隊と北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会救助隊により救助された。

 

長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス 

9月4週は、10件の遭難が発生しました。その内、体調不良や疲労による行動不能遭難が半数の5件発生しています。加齢に伴う基礎体力の低下は避けられませんが、トレーニングにより体力の維持向上は可能です。登山を趣味とする以上、日頃から負荷の高い運動を継続的に行い、体力増強に努めましょう。

また、持病や足腰の不調を抱えている場合は病院で診察を受け、登山に支障があるかどうか医師の判断を仰ぎましょう。「ちょっと紅葉を見に・・・」そんな気軽な観光気分の延長で入山することのないよう、事前準備と下調べを十分に行いましょう。

 

遭難・事件 危機管理
教えてくれた人

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。

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