外岩でのクライミングはリスクを認識しておこう 島崎三歩の「山岳通信」 第171号

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長野県が県内で起きた山岳遭難事例について配信している「島崎三歩の山岳通信」。2019年11月21日に配信された第171号では、ロッククライミング(ボルダリング)中の転落事故が続発したことについて言及。クライミングジムとの違いについて説明している。

 

11月21日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第171号では、11月14日~17日に起きた4件の山岳遭難事例について説明。以下に抜粋・掲載する。

  • 11月14日、南木曽町の南木曽岳で、仲間と3人で入山した22歳の男性が、ルートを外れて道に迷い行動不能となる山岳遭難が発生。男性は木曽広域消防署員などにより救助された。

  • 11月16日、埴科郡坂城町の葛尾山で、単独で入山した37歳の女性が、下山中に道に迷い、行動不能となる山岳遭難が発生。女性は千曲署、坂城消防署により救助された。

  • 11月17日、川上村川端下地籍・廻目平付近で、仲間とロッククライミングに訪れた25歳の男性がロッククライミング中に落下し、負傷する山岳遭難が発生。男性はドクターヘリで搬送された。

  • 11月17日、川上村川端下地籍・廻目平付近で、単独でロッククライミングに訪れた29歳の男性がロッククライミング中に落下し、負傷する山岳遭難が発生。男性はドクターヘリで搬送された。

 

長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス

11月3週は4件の遭難が発生しました。川上村の廻目平ではロッククライミング(ボルダリング)中の転落により、2名が遭難しています。いずれも骨折を伴う重傷でした。
自然の岩場で行うクライミングは整備されたクライミングジムとは異なり、簡易マットを敷いていたとしても下地は、岩や木の根がむき出しになっていたりするため危険です。そのため、着地に失敗したり、不安定な姿勢で落下すれば大ケガにつながります。
また、ホールドやスタンスとなる岩が剥離したり、残置支点が腐食していたりする可能性もあります。それらのリスクを認識して安全にクライミングを楽しんでください。

 

プロフィール

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。

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島崎三歩の「山岳通信」

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を週刊で配信。その内容をダイジェストで紹介する。

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