脚をつりにくくしよう!〈ふくらはぎ編〉|登山者のための肉体改造塾(5)
もっと健康的で、タフな登山ボディをめざして。さまざまなお悩みに、肉体改造の達人が答えます。
文=芳須 勲、イラスト=平のゆきこ
歩き疲れるといつも、
ふくらはぎがピキッと……。
対策はあるでしょうか?
多くの場合は腓腹筋の痙攣が原因。
血流の改善と筋トレがカギ!
「血の流れ」を改善して、
筋肉の痙攣を防ごう
日頃からマッサージやストレッチでふくらはぎを温め、水分・ミネラルを摂り、血の流れをよくしておきましょう。また、ふくらはぎの筋力が弱いと山行中に疲労で筋肉がこわばり、血行が妨げられます。筋トレで筋力アップをめざしましょう。

腓腹筋とヒラメ筋。
ふくらはぎの筋肉の違いを知っておこう
登山では持久力のあるヒラメ筋をメインに使っていますが、大股で早歩きをしたりジャンプしたりすると、瞬発力のある腓腹筋が使われます。ふくらはぎの痙攣の多くはこの腓腹筋で起こるので、筋力アップとともに歩き方を改善することが大切です。

【実践1】
血行アップ効果も!
腓腹筋のストレッチ
腓腹筋は膝関節をまたいでいるため、膝を曲げると緩みます。ストレッチを行なう場合、膝を曲げた状態ではヒラメ筋が、膝を伸ばした状態では腓腹筋が伸ばされます。実際につってしまった場合の対処法としてもストレッチは有効です。


後ろ側のかかとを床につけ、
ふくらはぎの下層下部(ヒラメ筋)を伸ばす


膝をゆっくりと伸ばし、
ふくらはぎの表層上部(腓腹筋)を伸ばす
【実践2】
腓腹筋を鍛えよう
ドンキー・カーフレイズ
膝を伸ばした状態でかかとを上げ下げすると、腓腹筋をメインに強化することができます。登山を行なっていればヒラメ筋は充分に鍛えることができるので、家では腓腹筋をトレーニングして、つりにくいふくらはぎを作りましょう。


背中は丸めずリラックスした状態に。
膝を伸ばしたままゆっくりとかかとを持ち上げ、
1秒程度キープしたら
ゆっくりとかかとを下ろす。
30回×3セット


かかとが地面につかないように行なうと、
腓腹筋の可動域が広がるので
トレーニング強度が高まります
(山と溪谷2023年1月号より転載)
プロフィール
芳須 勲さん(登山ガイド、健康運動指導士)
よしず・いさお/いきいき登山ガイド・ヤッホー!!さん。として活動。管理栄養士の資格も持つ。「登山で健康づくり」をモットーに運動・食事指導・山の安全管理を柱とした登山プログラムを提案している。
登山者のための肉体改造塾
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