ドローンで山岳絶景の撮影を楽しむ前に!まずはルールを把握しよう

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「えっ!?違法なの?」とならないために…

『アウトドア六法』(山と溪谷社)では、登山・キャンプ・焚火・釣り・シーカヤックなどアウトドアに関わる法律をわかりやすく解説。

本書より、登山に関する内容を抜粋して紹介します。

 

Q. 山の景色を撮影するためにドローンを勝手に飛ばしたら違法ですか?

A. ドローンを山で使うにはさまざまなルールを守らなくてはいけません。

 

手軽に綺麗な景色が撮れるドローンだが、使用には決まりごとも多い
 

法律に違反する場合

ドローンを飛ばす上で最も大切なことは、衝突や落下による事故を防止することです。

そこで、航空法では①空港等の周辺空域、②緊急用務空域、③150m以上の高さの空域、④人口集中地区の上空でドローンを飛行させる場合には、国土交通大臣の許可が必要であると定めています。

さらに、夜間飛行の禁止、目視外飛行の禁止など飛行方法についても航空法の規制があります。詳しくは「航空法ドローン」で検索し、国土交通省の「無人航空機の飛行ルール」をチェックしてみましょう。

また、飛行高度が150mを超える場合は、航空事務局への申請と航空交通管制部への連絡も必要です。方法は個人のウェブサイトなどで詳しく解説しているものがありますのでネットで検索してみましょう。

さらに、2022年6月からは、改正航空法によって機体本体およびバッテリーの重量が合計100g以上のドローンを飛ばすときは、国土交通省への登録が義務化されました。これに違反すると「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」という罰則があります。

これらの基本を守った上で、ドローンを飛行させる場合、原則として飛行エリアの土地所有者の許可が必要です。山の場合は、土地所有者が禁止を明示していなければ、黙認されていることが多いでしょう。なお、ドローンに限らず、パラグライダー、ハンググライダー、ラジコンなどでも同様です。

 

守るべきローカルルール

自然公園(国立公園・国定公園・県立自然公園)の一部の山域では、ドローンを飛ばすことに対して、騒音や野生動物への悪影響、落下事故などが懸念されています。このようなエリアでは、ドローン飛行についてのガイドラインが設定されていることがあるので、国立公園なら自然環境事務所に、国定公園と県立自然公園なら都道府県の担当部署に、事前に確認をしてみましょう。

 

※本記事は、『アウトドア六法 正しく自然を楽しみ、守るための法律』を一部抜粋したものです。

 

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監修:中島 慶二、益子 知樹、溝手 康史、上野 園美監修、ベリーベスト法律事務所監修
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