涼を求めて滝見ハイキング　 電車を待ちながら昭和レトロな喫茶店で一息

落差100m以上の美しい酒水の滝へ

夏の低山ハイキング、以前から気になっていた滝を見に行くことにした。神奈川県山北町、酒匂（さかわ）川の支流である滝沢川に架かる洒水（しゃすい）の滝。滝全体で落差100m以上、3段になって流れ落ちる滝だ。岩肌を流れ落ちる美しい姿の滝で、日本の滝百選にも選ばれている。

山北駅から歩き始め、河村城跡に立ち寄って、洒水の滝へ向かった。河村城は戦国時代に築かれた山城で、現在は一帯が河村城址歴史公園として整備されている。公園からいったん住宅街に出て、里山の景色を楽しみながら滝をめざす。川沿いの散策路を進み、息を切らせながら220段の階段を登り、観瀑台へ。うっすらと水しぶきを浴びながら、迫力満点の滝を満喫した。

モデルコース：河村城跡〜洒水の滝

コースタイム：山北駅（30分）河村城跡（45分）洒水の滝（25分）樋口橋交差点（15分）山北駅　合計1時間55分

アクセス：JR御殿場線山北駅下車

⇒ヤマタイムで地図を見る

これが食べたかった！ フルーツ満載の王道パフェ

山北駅からJR御殿場線で松田駅に向かい、小田急線に乗り換える。

JR松田駅と小田急線新松田駅の間に、喫茶店が数軒並んでいる。そのうちのひとつが「喫茶モンタナ」。今日は下山後に寄って帰ると決めていた。

お店はビルの2階にある。入口の看板はサイケデリックな書体だし、入口から店内の様子は見えないし、初めて入るときには少し勇気が要るかもしれない。しかし、階段を上って店に入ると、昭和レトロな雰囲気にほっとする。入口近くがカウンターとソファの席、奥に進むとテーブル席。ガラス張りで、眼下に新松田駅の駅舎が見える。

喫茶店ではあるのだが、自家製ハンバーグやスパゲティ、カレーライスなど、洋食のメニューが充実している。以前訪れたときはナポリタンを食べた。特別な調味料や食材は使っていない、おかあさんの心づくしの手作り料理。昔懐かしい、優しい味が、山歩きでへばった体に染み渡った。季節の野菜が入った味噌汁や、自家製ドレッシングのサラダもおいしかった。

今日のお目当ては「フルーツパフェ」。以前に訪れたとき、メニューに「パフェ」がいくつかあるのを見て、気になっていたのだ。食べたいのは、細長いグラスに入った、今時のスタイリッシュなパフェじゃない。上部が大きく開いたパフェグラスに盛りつけられて、フルーツがたっぷり乗って、生クリームがトッピングされた昭和っぽいパフェが食べたい。グラスの中がコーンフレークじゃなく、クリームやアイスが詰まっているとなおよい。この店なら、私が食べたいパフェを出してくれるんじゃないか。

「すみません、ミックスサンドと、フルーツパフェをお願いします」

最初に出てきたのはミックスサンド。きゅうり＆トマトのサンドイッチと、薄焼き玉子焼き＆ハムのサンドイッチだ。きゅうり＆トマトのほうは野菜がみずみずしくて、きゅうりのシャキシャキ感がいい。マスタードの辛みもいい。玉子焼き＆ハムのほうはほんのり温かい。玉子焼きがまた優しい味わいではないか。ふわふわのパンもいい感じだ。

サンドイッチを食べ終えて、一息ついたところで、フルーツパフェ登場。

おお、思ったとおり、いや思った以上だ。うふふふ。

スイカ、パイナップル、オレンジ、メロン、バナナ、リンゴ。フルーツが山盛りだ。飾り切りのりんごやオレンジが「ザ・昭和！」の趣でうれしい。そうそう、私が食べたかったのはこれ、これなんだよ！　

甘くてみずみずしいスイカ、シャキシャキの食感のリンゴ、みっしりとした質感のバナナ、パイナップルもじわりと甘い。飾りじゃないんだ、どれもフルーツとしてしっかりおいしくて存在感がある。フルーツの下にはイチゴのアイスクリーム、食べてもなかなかなくならない。アイスクリームの下には生クリーム、メロンシロップ、そして細かく刻んだバナナも入っているではないか。最後まで手厚くおもてなしをされている気分。

おいしくて、幸せで、ニヤニヤしながら食べ終えた。ごちそうさまでした。おかあさんが優しい笑顔で見送ってくれた。

想像通り、いや、想像以上のパフェに大満足。次は何を食べようかな。やっぱり王道の自家製ハンバーグは食べておくべきだろうか。違う種類のパフェも食べたいのだが。まだ次に行く山の予定も立っていないのに、考えてニヤニヤしている。