登山+観光を楽しもう! 関西でおすすめの山旅プラン3選

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登山のための遠出、せっかくなら旅行も楽しみたい! 関西近郊で登山と観光が両方楽しめるプランを紹介しよう。

写真・文=加藤芳樹

世界遺産の聖山と、里坊の町坂本めぐり比叡山(ひえいざん)+坂本観光

京都府/848m
比叡山坂本駅~坂本~本坂~根本中堂(こんぽんちゅうどう)~無動寺明王堂~坂本~比叡山坂本駅/日帰り4時間10分

比叡山延暦寺・根本中堂付近の様子

天台密教の聖地、比叡山は全山が延暦寺の境内だ。山内は、延暦寺の本堂にあたる根本中堂がある東塔(とうどう)、信長に焼き討ちにあった山内で最古の建物、釈迦堂のある西塔、少し離れておみくじ発祥の地である元三大師(がんざんだいし)堂(四季講堂)がある横川(よかわ)の大きく3つに分かれる。一方、琵琶湖側の麓の坂本は延暦寺の僧侶たちの里坊のある町で、穴太(あのう)積みの石垣の町として知られる。

山上へのルートはいくつもあるが、坂本から本坂と呼ばれる登拝道を登って東塔に至り、根本中堂から無動寺谷の明王堂を訪れ、千日回峰の巡礼道の一部である無動寺道を下って坂本に下るのも比叡山の文化がわかっておもしろい。

坂本への下山に利用する無動寺坂には紀貫之の墓への登山口もある
神代の昔から比叡山に鎮座する地主神を祀ったと伝えられる日吉大社

MAP&DATA

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山行アドバイス

比叡山の拝観は三塔共通券で1000円。登山といえば免除されることもあるが、拝観しない手はないので払った方がすっきりする。本坂、無動寺道ともに迷うところはないが、無動寺道のほうが少し荒れ気味だ。根本中堂から無動寺谷へはケーブル比叡駅方面へ。駅の前を通り直進する。

観光地情報

坂本は、全国の山王神社総本宮の日吉大社、滋賀院門跡をはじめとした庭園のみごとな里坊、徳川家光が造営した日吉東照宮、明智光秀が眠る西教寺など、見たいところがめじろ押しだ。300年の歴史を持ち、登録有形文化財の母屋で打ち立てそばが食べられる鶴喜そばは、ラストオーダーが14時30分、月曜休。

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この記事に登場する山

滋賀県 京都府 / 琵琶湖周辺

比叡山 標高 848m

 「世の中に山てふ山は多かれど山とは比叡のみ山をぞいふ」(慈円)と詠まれた。京都・滋賀県境に位置し、古事記にも淡海(おうみ)の日枝(ひえ)の山として記されている。  京都の南の方から眺めると四明岳(しめいだけ)と大比叡(大岳)の二峰を持つどっしりとした山であるが、京都御所より北から見れば大比叡は四明岳に隠れ、都富士ともいわれる三角錐の均整のとれた山容となる。  山の東側には根本中堂を中心に多くの塔頭の建つ天台宗の総本山延暦寺がある。また、山頂の北の奥比叡は殺生禁断の地のため自然の宝庫で、鳥類の繁殖地として有名である。  大原から東海自然歩道、叡山電車修学院駅から雲母坂(きららざか)(四明岳まで2時間30分)、滋賀県側は坂本の日吉神社からの表参道が山頂へ続く。山頂からは琵琶湖や京都市街を望み、北に比良連峰から京都北山を望むことができる。

京都府 /

金毘羅山 標高 573m

山頂部には白い露岩が目立つ山で、京都府民のロッククライミングのメッカとなっている山。麓には壇ノ浦の合戦で入水した安徳天皇の母、建礼門院徳子が仕えた寂光院がある。

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