あのニーモからバックパックが登場! ニーモ/リゾルブ25|高橋庄太郎の山MONO語りVol.111

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フィールドテスト開始。フィッティングは?

では、実際に歩いてみよう。

ニーモ/リゾルブ25

リゾルブ25のテストと撮影は場所を変えながら数回行なった。そのために僕が着ているウェアは写真によって異なることもあるが、そのあたりはあまり気にしないで読み進めていただきたい。

背負い始めて、僕はバックパックのショルダーハーネスが緩んでくることに気付いた。写真のように肩のストラップが緩み、ハーネスが伸びきってしまうのである。同時にバックパックは下の方に下がっていく。

ニーモ/リゾルブ25

すぐに緩むというわけではない。しかし数十分から数時間使っていると、下の写真のようにストラップが末端までのびきってしまうことが何度も繰り返されるのである。

ニーモ/リゾルブ25

ストラップの素材が滑らかすぎるのか、使っているうちにズルズルと滑っていってしまうようで、とくに負荷がかかりやすい下り坂では顕著であった。

そして、最終的に完全に外れてしまうことも! 写真はわかりやすさを重視したイメージカットで、本当はストラップがもっと伸び切った状態になっている。

ニーモ/リゾルブ25

このストラップはバックパック本体とショルダーハーネスを連結するものだが、どうやらその部分で歩行中にストラップへかかるテンションが強くなったり弱くなったりを繰り返していると、なにかの拍子にスッと緩むタイミングが生まれるようだ。とくに背面長を短めにして使っていると、緩みやすいようであった。その理由はストラップが引っ張られる距離が長くなり、強弱を繰り返すテンションの影響を受けやすいからであろう。

このような問題は他社のバックパックでもときおり生じる。緩みを感じたときは手を伸ばして微調整すれば、大きな問題になる前にストラップが外れるほど伸びきることはないはずだ。また、このストラップの素材は使い続けると毛羽立ちやすいように思われ、毛羽立ちが進むにつれて滑りは抑えられていくようにも感じられた。

ショルダーハーネスのフィット感をときどきチェックしながら歩けば、リゾルブ25は調子よく使えた。柔らかな背面パッドは優しく背中にフィットし、どこにも違和感を覚えない。吸水性というか吸汗性もよく、ドライな感じが長時間保たれる。

ニーモ/リゾルブ25

背面長は少し短めに使ったほうが荷物の重心のバランスはとりやすかった。好みによって調整するとよさそうだ。

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プロフィール

高橋 庄太郎(たかはし・しょうたろう)

宮城県仙台市出身。山岳・アウトドアライター。 山、海、川を旅し、山岳・アウトドア専門誌で執筆。特に好きなのは、ソロで行う長距離&長期間の山の縦走、海や川のカヤック・ツーリングなど。こだわりは「できるだけ日帰りではなく、一泊だけでもテントで眠る」。『テント泊登山の基本テクニック』(山と溪谷社)、『トレッキング実践学』(ADDIX)ほか著書多数。
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高橋庄太郎の山MONO語り

山岳・アウトドアライター、高橋庄太郎さんが、最新山道具を使ってレポートする連載。さまざまな角度からアウトドアグッズを確認し、その使用感と特徴を余すことなくレポート!

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