首都圏起点で秋を満喫。関東甲信越のおすすめの山【紅葉コースガイド2025】

10月に入ると、関東甲信越の山々も紅葉の季節を迎える。山歩きのガイドブックなどを数多く手がけるライターの石丸哲也さんが厳選した、首都圏起点のおすすめの山を紹介しよう。

文・写真＝石丸哲也

紅葉と三山縦走を楽しむ那須岳（なすだけ）

栃木県／1917m（三本槍岳）
紅葉の見頃　10月上旬〜10月中旬

日本百名山の那須岳は南北に連なる火山群の総称。主峰は今も蒸気を上げる茶臼岳（ちゃうすだけ）、最高峰は名前に反しておおらかな山容の三本槍岳（さんぼんやりだけ）、その間にあり那須穂高とも呼ばれる朝日岳（あさひだけ）の人気が特に高い。おすすめコースは三山を縦走する充実プランとした。

ドーム型の茶臼岳付近は荒涼とした砂礫と岩の斜面、朝日岳付近も岩場で紅葉する木は少ないが、中腹のブナ林などの紅葉と岩場の競演が圧巻だ。三本槍岳付近はなだらかな尾根のササ原にカエデ、ツツジ類などの紅葉やハイマツの緑が混じって色とりどりに染まり、三山それぞれに絶景が広がる。縦走することで那須岳の魅力を深く知ることができるはずだ。

MAP＆DATA

高低図

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最適日数：日帰り

コースタイム： 6時間

行程：山頂駅・・・茶臼岳・・・峰ノ茶屋跡・・・朝日岳分岐・・・朝日岳・・・朝日岳分岐・・・熊見曽根分岐・・・清水平・・・中ノ大倉尾根分岐・・・三本槍岳・・・中ノ大倉尾根分岐・・・清水平・・・熊見曽根分岐・・・朝日岳分岐・・・峰ノ茶屋跡・・・県営駐車場・・・那須ロープウェイバス停

総歩行距離：約10,700m

累積標高差：上り約813m　下り約1120m

コース定数：23

アドバイス：三山縦走には、できるだけ早いロープウェイを利用したい。朝日岳分岐〜三本槍岳は往復なので、無理な場合は途中で引き返したい。峰ノ茶屋跡はときに人が吹き飛ばされるほどの強風が吹く。当日の天候に注意し、強風時は登山を中止も考えよう。

プロフィール

石丸哲也

東京に生まれ育つ。オールラウンドな登山を経て、山岳ライター、登山・ツアーの講師などとして活動している。
山頂に立つことだけを目的とするのでなく、山を旅する感覚で、登るプロセスや自然にふれることを大切にして山を楽しむことを心がけている。
国内では北海道の利尻山から屋久島の宮之浦岳まで全国の山を登り、海外ではペルーアンデス、ヨーロッパアルプス、北米のヨセミテ、メキシコ、カムチャツカなどの山に足あとを残す。