武蔵野の雑木林ホッピング。野火止用水をたどるハイキング②
野火止(のびどめ)という名には、雑木林や田畑が広がる武蔵野を連想するような響きがある。玉川上水の分水の一つ・野火止用水周辺には所々に雑木林が残っており、ふと出くわす風景にどこか懐かしさを感じられるかもしれない。
写真・文=中島タツヤ、トップ写真=野火止用水沿いの緑道。東大和市付近にて
後半も再び、雑木林ホッピング
西武国分寺線の踏切を過ぎ、住宅地に囲まれた野火止用水沿いの道を進む。中宿公園からの細い道を抜け、明治学院の前で普通の車道に飛び出す。明治時代の洋風建築、ライシャワー館が見える。
団地を横目に進んでいき土橋から脇道に入ると、貴重な雑木林のトレイルとなる。長らく舗装路を歩いてきたため、足も喜ぶ。すがすがしい空気を味わいながら、小さな橋を渡って対岸へ。
しばらく左岸の舗装路を進み、信号を渡れば再び雑木林が現われる。この付近は特に広い雑木林となっていて、緩やかにカーブする野火止用水の両岸にトレイルが延びている。
雑木林を抜けて道路を渡り、その先左岸を歩けば「清流の復活」碑が現われた。玉川上水と同様、一度は途絶えた野火止用水も、処理水によって流水がよみがえったのである。
この先は歩道脇の整備されたせせらぎを見ながら、東大和市駅へ。東大和市駅からはもう水の流れは見られず、アカマツの並木を抜けて玉川上水緑道と合流、上水小橋を経て玉川上水駅へ到着。以前来た時と同様、清らかな水が流れていた。
ここまで2回にわたって紹介してきた野火止用水をたどるコースは、今後ヤマタイムに反映する予定だ。
最後に、訪れたかった場所へ
さて、野火止用水をたどるハイキングを終えた後、かねてから訪ねてみたかったスポットへ向かった。玉川上水駅の北口から徒歩10分ほどの東大和南公園にある、旧日立航空機立川工場変電所である。
戦争末期の爆撃跡が外壁に生々しく残されていて、外観を見ただけでも圧倒される。展示説明によると、以前取り上げた狭山丘陵の横田トンネルが疎開工場として利用されたそうだ。この建物は無料一般公開されているが、公開日時が決まっているので事前に確認を。
以下コースデータにて、「コース詳細ページへ」のリンクを設けてある。本記事で紹介したコースデータを自分の登山計画にコピーしたり、コースデータのGPXデータをダウンロードできるのでご利用いただきたい。そして歩いた後は記録を作成して、「みんなの登山記録」でぜひ公開してみよう!
都市近郊の自然探索ハイキング
都市近郊の里山を歩いていると、道や分岐が結構多く、また小さな尾根を隔てて風景がガラッと変わることもあっておもしろい。この道はどこにつながっているのだろう?また、どんな景色が広がっているのだろう?まだ見ぬトレイルや風景を求めて、都市近郊の自然探索へ
こちらの連載もおすすめ
編集部おすすめ記事

- 道具・装備
- はじめての登山装備
【初心者向け】チェーンスパイクの基礎知識。軽アイゼンとの違いは? 雪山にはどこまで使える?

- 道具・装備
「ただのインナーとは違う」圧倒的な温かさと品質! 冬の低山・雪山で大活躍の最強ベースレイヤー13選

- コースガイド
- 下山メシのよろこび
丹沢・シダンゴ山でのんびり低山歩き。昭和レトロな食堂で「ザクッ、じゅわー」な定食を味わう

- コースガイド
- 読者レポート
初冬の高尾山を独り占め。のんびり低山ハイクを楽しむ

- その他
山仲間にグルメを贈ろう! 2025年のおすすめプレゼント&ギフト5選

- その他