定番は長袖に虫除け剤。近年人気のオニヤンマは効く?|アウトドアでの虫刺されに関するアンケート結果③

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アウトドアには虫刺されはつきものだが、腫れ、かゆみ、痛みが続くと、せっかくの登山やキャンプが台無しになりかねない。このほど、山と溪谷オンラインではアウトドアでの虫刺されに関するアンケート調査を実施し、188人から回答が寄せられた。アウトドアファンが携行しているという虫刺されの予防・対処アイテムについて見てみよう。

構成=山と溪谷オンライン 写真=PIXTA

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基本データ

募集期間:2025年7月6日~2025年7月27日(オンラインアンケート)
総回答数:188
性別:男性94、女性89、回答しない5

性別

188件の回答
アウトドアでの虫刺されに関するアンケート結果 回答者の性別グラフ

年代

188件の回答
アウトドアでの虫刺されに関するアンケート結果 回答者の年代グラフ

登山歴

188件の回答
アウトドアでの虫刺されに関するアンケート結果 回答者の登山歴グラフ

登山頻度

188件の回答
アウトドアでの虫刺されに関するアンケート結果 回答者の登山頻度グラフ

虫刺され予防の基本は「肌を出さないこと」。定番の虫除け剤のほか、近年人気のアイテムを愛用する人も

今回のアンケートでは、虫刺され体験のほかに対策についても聞いた。「虫刺され予防のために行なっていることはありますか?」(複数回答可)という質問では、「スプレー式の虫除け剤を使う」(合計回答数251)が最多で、内訳を見ると定番の「ディート入り」が103、ハッカ油などの「アロマオイルや精油入り」が90、最近注目されている「イカリジン入り」が58だった。

虫除け剤の有効成分のディートは、効果が高い一方で、プラスチックを溶かすなどの性質があるほか、顔には使用できず、子どもには使用制限があるなど注意すべき点もある。ハッカ油やユーカリ、シトロネラなどの精油を使用した虫除けは植物由来の成分とあって安心して使えるのが人気で、自作する人も少なくない。比較的新しい有効成分のイカリジンは顔にも使えるほか、子どもでも使いやすいため、近年この成分を含む商品も増えてきている。マダニにも効くこともアウトドア派に人気の理由だ。

虫除け剤の写真

虫除け剤に次いで多かったのが衣類などで防ぐという回答で、「長袖のウェアを着る」(回答数135)、「バグネットなどを使う」(同55)、「虫除け加工済みのウェアを着る」(同26)となった。

虫除けとして長い歴史をもつ「蚊取り線香を使う」は50人から回答があり、根強い人気がうかがえる。一方で、電動で有効成分を拡散させる「電池式蚊取りを使う」は17人にとどまった。

近年ユーザーが急増している「オニヤンマの模型の虫除けを身につける」も9人から回答があり、アウトドアで活用している人もいることがわかった。

虫刺され予防のために行なっていることはありますか?

553件の回答(複数回答)
アウトドアでの虫刺されに関するアンケート結果グラフ 虫刺され予防のために行なっていることはありますか?

予防策について、アンケートで寄せられたコメントを見てみよう。

  • 「先日、黒戸尾根を登った時も、頬を刺されていた。ディートフリーの虫除けスプレーをかけ、さらに仲間が、林業用香取線香を焚いてザックにひっかけてくれたのに。虫の執拗さには不快な思いをしつつ『あちらも命がけで血液を欲しているのだ」』と感心する」(50代女性)
  • 「耳を刺されてかゆすぎてひどかったことが続いたので、耳にも忘れずに虫除けを塗るようにしています。また帽子を深く被り耳を出さないようにしています。でも夏は暑いので本当は耳をだしてスッキリさせたいです」(50代女性)
  • 「刺される以前にうるさくてかなわないのがブヨのたぐい。写真撮影や観察に集中できないし、動画に映り込んだりする。『おにやんま君』が効果的と友人に聞いたが、死角がないように複数ブラ下げると、怪しいビジュアルになりそうなので、躊躇している」(60代男性)
  • 「虫の多い初夏の山で、百均の蚊取り線香をザックにぶら下げて歩いたところ、行き会った複数の人から『すごい煙ですね』『周りの人もご利益ありそう』などと言われました。もしかしたら煙が迷惑になっていたのかも。山開きで人が多い日だったので、蚊取り線香は控えた方がよかったかと反省しました」(50代女性)
  • 「ブユに刺された経験を活かして、次の山行では『ハッカ油スプレー』を首周りにスプレーしたのですが、掛け過ぎてしまい、しばらく目が赤く腫れるほど痛かったです。ただし虫除け効果は抜群でした」(40代女性)
  • 「虫には防虫ネットが最も効果があると思っていますが、とても暑いのが難点。虫の出る時期は暑いので、通気性のよいネットを作っていただけたら百人力です」(50代男性)

これらのコメントからもわかるとおり、虫刺されの予防策に完璧なものはない。行こうとしているフィールドにどんな虫がいて、なにが有効なのかをよく検討して対策することが重要だ。次のページでは、刺されてしまった場合の処置について見ていこう。

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