京都の紅葉ハイキングコースガイド5選。京都・大原に暮らす写真家、梶山正さんに聞きました

京都・大原が見える展望地も 比叡山・大比叡（だいひえい）

848m
紅葉の見頃　11月上旬〜下旬

比叡山は京都盆地の北東部を囲む山のひとつで、大比叡（おおひえ・だいひえい）と四明岳（しめいがたけ）からなる双耳峰の総称である。歩いて行けるぐらい京都の町中から近い。古代から大山咋神（おおやまくいのかみ）が鎮座すると崇められていた。788年に最澄が山上に延暦寺を開いてからは、仏教僧や信徒が訪れる山として有名である。京都北山の山々と同じく、ここも杉や檜の植林が多い山ではあるが、コースを選べば落葉広葉樹の秋の紅葉も楽しめる。比叡アルプスから無動寺（むどうじ）を抜けて山頂に立ち、ケーブルカーで下るコースを紹介する。

バプテスト病院の横から京都一周トレイルを歩き、かつて山城があった瓜生（うりゅう）山に登る。登路は京都一周トレイルから外れて、無動寺川を渡って対岸の比叡アルプスの尾根道を行く。花崗岩のボルダーがちょっとあるのでアルプスの名がついた。このルートを選んだのは、雑木林が続くからだ。比叡山南面の山容を電波塔から見たら、すぐに一本杉である。比叡山ドライブウェイを渡って無動寺への登山道を進む。琵琶湖や京都市街地の展望がいいところがある。

歴史ある無動寺の寺院群を抜けて、ケーブル延暦寺駅付近から大比叡山頂への尾根道を登る。誤って東塔方面へは行かないように。残念なことに大比叡山頂は杉林に囲まれて、展望はゼロと極めて悲しい。

ちなみに四明岳山頂は、有料施設のガーデンミュージアム比叡の敷地内にあるのでパス。大比叡山頂からの下りは、いくつか枝道があってわかりにくい。北斜面に回り込む道を行くと大原方面の展望が開ける。京都市街地が見渡せるケーブル比叡駅で本日の登山は終了する。

MAP＆DATA

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最適日数：日帰り

コースタイム：5時間5分

行程：北白川仕伏町バス停・・・瓜生山・・・一本杉・・・無動寺・・・大比叡・・・ロープウェイ比叡駅

総歩行距離：約1050m

累積標高差：上り 約1300m　下り 約730m

アドバイス：入山口と下山口が違うのでマイカーは不向き。入山は京都市バス北白川仕伏町バス停で下車する。下山は叡山ケーブルひえい駅から八瀬駅にケーブルで下る。余力があれば、雲母坂を下って叡山本線修学院駅まで歩くといい。このコースで通過する無動寺エリアは無料だが、延暦寺東塔や西塔エリアに入るには拝観料が必要。（本コースでは通らない）