奇岩の絶景・裏妙義と表妙義を一望!妙義山塊最高峰・谷急山ともみじ谷周回【紅葉登山レポート】

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読者レポーターより登山レポをお届けします。Jimny-Hikerさんは妙義山塊(みょうぎさんかい)最高峰の谷急山(やきゅうさん)へ。紅葉が見頃を迎えた女道を登り、核心部は鎖場が連続する緊張感あふれる岩稜歩きです。山頂からは紅葉と奇岩が織りなす裏妙義と表妙義の絶景を一望。岩場と紅葉の谷を巡る充実の周回となりました。

文・写真=Jimny-Hiker

目次

MAP&DATA

高低図
ヤマタイムで周辺の地図を見る
最適日数:日帰り
コースタイム:6時間55分
行程:国民宿舎跡・・・女道入口・・・女道分岐・・・女道分岐・・・三方境・・・分岐・・・国民宿舎跡
総歩行距離:約9,800m
累積標高差:上り 約1,230m 下り 約1,230m
コース定数:28
アドバイス:徒渉、険しい岩場などがある上級者向けのコースのため、慎重に。

紅葉が見頃の裏妙義。女道と渓谷歩き

寒冷前線が南下し、西高東低の気圧配置。こんな日は無理に冬山へ登らず、晴れの山をめざします。

群馬であれば上越国境、赤城山(あかぎやま・あかぎさん)で雪雲がせき止められ、南側の関東平野はどこまでも晴れ。紅葉前線も麓まで下りてきており、低山の紅葉は今まさに見頃のようです。

裏妙義の巡視路、通称・もみじ谷は、まだ時期が少しだけ早そう。女道は見頃を迎えてそうなので、妙義山塊最高峰の谷急山(やきゅうさん)を登り、旧国民宿舎裏妙義から時計回りで周回します。

旧国民宿舎裏妙義

旧国民宿舎裏妙義(閉館)。今は営業されてはいない。

登山口の見頃な紅葉

旧国民宿舎裏妙義から林道を通り、女道の登山口へ。登山口からすでに紅葉が見頃です。

女道の登山口

林道を歩き女道の登山口へ。ここから登山道へ入ります。

樹林帯合間から裏妙義のすばらしい紅葉

尾根を登り、樹林帯合間から裏妙義のすばらしい紅葉。

女道は紅葉

女道は紅葉が見頃を迎え、みごとです。

女道は谷筋の道

女道は谷筋の道で、登山道がわかりづらい。徒渉も繰り返すため、道迷いや落ち葉で隠れた沢に足を落とさないよう、ピンクテープを見落とさぬよう注意が必要です。

女道の紅葉

女道の紅葉がピーク。もみじだけでなく、メグスリノキがとてもいい雰囲気です。

サーモンピンクに染まるメグスリノキの紅葉

サーモンピンクに染まるメグスリノキの紅葉が美しい。

紅葉はこの後、もみじだけが残り、真っ赤な森へとなるでしょう。

分岐から谷急山へ。鎖場が連続する険しい岩場

女道から谷急山の分岐

女道から谷急山の分岐へ。この先は岩場の激しいアップダウンの連続。鎖場やロープが続くので、手袋やヘルメットがあると安心です。

8mの鎖場

P1を経て砲弾型の岩峰・P2へ。8mの鎖場を登り上げる。

P2直下からの展望

P2直下からの展望。裏妙義の険しい山並みと紅葉がすばらしい。

丁須ノ頭

裏妙義の稜線をズームし、丁須ノ頭(ちょうすのかしら)。

谷急山

裏妙義の西側にひっそりとたたずむ谷急山は、裏妙義と表妙義がどちらも見ることができる、最高のロケーション。紅葉と相まってすばらしい山容です。

浅間山

寒波の影響で浅間山も雪雲に覆われ東側の斜面は雪で真っ白になっています。まもなく冬山登山の到来です。

P2から鞍部へ下るアップダウン

P2から鞍部へ下るアップダウン。高度感がすごいです。

V字キレット

V字キレット。道幅は狭く、激しいアップダウン、尾根上にも落ち葉が堆積しているのでスリップや滑落には注意し、ゆっくり登ります。

谷急山山頂

谷急山山頂。裏妙義と奥に榛名山(はるなさん)。

晩秋ながらすばらしい展望

晩秋ながらすばらしい展望でした。

奇岩の稜線

もみじ谷経由で下山

三方境

ロープ・鎖場を慎重に下り三方境(さんぽうざかい)。ここから巡視路・もみじ谷へ。

もみじの落ち葉
サーモンピンクに染まるメグスリノキの紅葉

サーモンピンクに染まるメグスリノキの紅葉。

真っ赤な枝尾根

枝尾根、真っ赤です。

もみじ谷ゾーン

おだやかな道が続く。いつものもみじ谷ゾーンへ。予想通りまだ緑もあり、ピークには1週間から10日ほど早い様子。

もみじ谷の紅葉

結構見頃のところも。もみじ谷の紅葉の見頃は週末から来週にかけてよさそうです。

もみじだけが残る真っ赤な森

これが昨年の11月末の様子。ほかの木々の葉は落ち、もみじだけが残る真っ赤な森。

妙義湖の眺め

国民宿舎裏妙義へ無事下山。妙義湖の眺め。

表妙義

下山後の立ち寄り。車で妙義ビジターセンターへ移動しました。大の字が見える斜陽の表妙義がすてきです。

妙義大ノ字カツカレー

下山メシには、妙義大ノ字カツカレーをおいしくいただきました。

(山行日程=2025年11月18日)

Jimny-Hiker(読者レポーター)

Jimny-Hiker(読者レポーター)

四季を問わず山と撮影を楽しむハイカー。

目次

この記事に登場する山

群馬県 / 上毛三山

裏妙義山・谷急山 標高 1,162m

 いわゆる「裏妙義」は、表妙義を隔てて妙義湖に注ぐ中木川の北側に、北東から南西へ連なる御岳(963m)、丁須岩(ちようすいわ)(丁須ノ頭・1057m)、赤岩、烏帽子岩(1117m)、最高峰の谷急山(1162m)などからなる。  山稜が急峻で険谷も多く、中木川側に桶木沢、篭り沢、烏帽子沢、谷急沢、入山川側に裏谷急沢、並木沢、北烏帽子沢など、岳人に親しまれているルートをもっている。  北の登山口は、「峠の釜めし」で知られた横川駅からわずか20分。こんなに駅から近い山も珍しい。南のベース、国民宿舎「裏妙義」は、便利な位置にあって利用者も多い。  丁の字に似た形の丁須ノ頭は、裏妙義の中心にあり、展望もまたすばらしい。鍵沢コースは丁須岩登山口から所要3時間。御岳稜線コースは同登山口から4時間。篭り沢コースは国民宿舎「裏妙義」から丁須岩へ2時間30分。

群馬県 /

丁須ノ頭 標高 1,057m

一般的には裏妙義とされる山のひとつのピーク。金槌型をしたピークの岩峰は多くの登山者の憧れとなっているが、過去に多くの転落事故が起きている場所でもある。登山するには鎖場も多く、十分な経験が必要。

山と溪谷オンライン読者レポート

山と溪谷オンライン読者による、全国各地の登山レポートや、登山道具レビュー。

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