紙地図とスマホを活用して、地図読み上手になろう! 登山をもっと楽しく安全にするための3ステップ
ふだんの生活ではスマートフォンの地図アプリは当たり前の時代だが、登山では、どれだけの人が地図アプリを利用しているだろうか? 『山と溪谷』2018年9月号は、紙とデジタルを活用した最新の読図入門を紹介している。

登山での地図読みといえば、「紙の地図とコンパス」を使うのが登山の常識だった。しかし、スマートフォンが普及し、端末の機能やGPS精度が非常に発達した現在、「スマートフォンと地図アプリ」を使えば、ハンディGPSのように手軽に現在地を示すことができるようになった。
地図を読むのは安全登山のためといわれるが、それだけではない。地図が読めると、一般登山道はもちろん、踏み跡の少ない難ルートや、積雪で夏道が隠された冬季登山、道なき山への探検登山など、登山の自由度がグッと広がる。山がもっと身近になって、登山に深みが生まれるのだ。
地図読みは、決して退屈でも難しくもない。うまくなるには、「紙の地図とコンパス」を使ってルートや現在地を推測し、「スマートフォンと地図アプリ」を使って答え合わせをするだけだ。オリエンテーリングのように楽しみながら、上記の2つを繰り返すだけで、スキルがみるみる向上していく。
そこでぜひ、じっくり目を通してほしいのが、『山と溪谷』2018年9月号だ。「紙の地図とコンパス」「スマートフォンと地図アプリ」の両方を活用した特集は、今の時代の地図読み技術の取得方法をじっくりと解説しているからだ。
そこで今回は、『山と溪谷』9月号を利用しての地図を読めるようにするための3つのステップを説明する。
紙地図、デジタル機器の特徴を知るべし
デジタル機器の発展が目覚ましい昨今、地図といえば「紙の地図」以外にも、「ハンディGPS」「スマートウォッチ」「スマートフォン」など、さまざまだ。それぞれの特長や注意を把握しておくことが、紙とデジタルを活用した地図読み術の第一歩となる。

デジタル機器の地図の中で、最も導入しやすいのがスマートフォンの地図アプリ・登山用アプリだろう。地図アプリの最大のメリットは、「最新の地図を見られること」「衛星からの通信を端末のGPSが受信することで、現在地をピンポイントで把握できること」だ。
これにより、周りの風景や地形から現在地を特定しづらい状況でも、地図上に自分の位置を表示できるので、道迷いのリスクを大幅に改善できる。

しかも、地図アプリの機能はそれだけではない。拡大・縮小が自在で紙地図よりも地図が見やすい場合が多く、「整置」「ログ」を含め、登山に役立つ機能が盛りだくさんだ。『山と溪谷』9月号では、最低限知っておきたい基本の機能と、活用法を掲載している。
地形図のカスタマイズで自分だけの分かりやすい地図を作るべし
地図には、「登山地図」と「地形図」の2種類があるのをご存じだろうか。登山地図とは「山と高原地図」に代表される、登山道にコースタイムやガイドが記載された地図で、地形図とは日本では国土地理院が発行している地形を精細に表した地図のことだ。
日本百名山など一般登山道を歩く場合は登山地図でも充分だが、踏み跡の薄いマイナーコースなどを歩くときに活躍するのが地形図だ。

ややハードルが高いと感じる地形図だが、『山と溪谷』9月号では、使いこなすとこれだけ便利というテクニックを解説。自分だけの地図を作るのもおもしろい。
付録の「地図読みドリル」で楽しく学ぶべし
地形図の地図読み術は、机上でのトレーニングも非常に有効だ。『山と溪谷』9月号には付録「地図読みドリル」を同梱。オリエンテーリング競技で活躍する宮内佐季子さんに監修いただいた地図読みの問題集は、初級者から上級者まで、地形図の地図読みを楽しく学べる内容になっている。
以上、3つのステップを通して、一歩上の地図読みテクニックを習得してほしい。
プロフィール
山と溪谷編集部
『山と溪谷』2026年1月号の特集は「美しき日本百名山」。百名山が最も輝く季節の写真とともに、名山たる所以を一挙紹介する。別冊付録は「日本百名山地図帳2026」と「山の便利帳2026」。
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