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山梨県・御前山&菊花山。大月駅から周回できる富士山展望の山で、師走も低山を楽しもう!

低山フォトグラファーの気ままな山歩き
ガイド・記録 2018年12月21日

低山フォトグラファーの渡邉明博さんに、季節のオススメ低山について紹介いただく本連載。12月のオススメとして選んでくれたのは、JR中央本線、大月駅からすぐ眼の前に見える「菊花山」。標高はわずか644mですが、富士山の展望のほか抜群の景色が楽しめます。

 


12月中旬頃まで晩秋の紅葉を楽しめるのが低山の良さです。今回はJR中央本線大月駅を起点として、御前山から菊花山を辿る縦走コースを紹介します。

どちらのピークからも富士山の眺めがよく、コースも低山とは思えないほど、急斜面やクサリ場もあってスリル感も味わえ、変化に富んだ山歩きが楽しめます。

大月駅改札を出ると、すぐ目の前に見えるのが菊花山


大月駅の改札を出ると、目の前に聳えるのが菊花山です。

この景色からスタートし、この景色に帰ってくる、「ドアtoドア」的な縦走になる。駅ロータリーを直進し、国道に出たら左に進みます。高月橋入口の信号を過ぎるとバイパスの駒橋交差点です。斜め左前に「厄王山」と書かれた石碑が立っているので、ここから林道に入って行きます。

林道を緩やかに上がって行くと赤い鳥居があり、ここが登山口になります。

林道に入る角には厄王院と書かれた石碑(左)/登山口には赤い鳥居がある(右)


鳥居をくぐって登って行くと、やがて急斜面の九十九折に変わり、尾根に出ます。

直角に曲がり、ひと登りで「厄王権現」に到着です。晴れていれば大菩薩方面が望めます。

厄王権現を過ぎると、右側がガレているロープやクサリ場が続きます。慎重に通過すれば主稜線に出て、左に上がれば御前山山頂です。

厄王院を過ぎると、切れた斜面やクサリやロープが続く


低山とは思えない素晴らしい展望で、道志や桂川流域の山々が見渡せます。そして何と言っても、九鬼山に続く稜線に浮かぶ富士山は美しく、見惚れてしまうに違いありません。

展望が素晴らしい御前山の山頂は、南面が断崖になっているので気をつけたい


山頂をあとにして縦走路に戻り、九鬼山方面に進みます。登って来た厄王権現の道を分け、直進します。八五郎岩を巻いて進むと展望が開け、目指す菊花山などが望めます。

次第に緩やかな登りになり、菊花山への分岐へ。道標を確認し、北に延びる尾根を下って行きましょう。途中、幾つかの小ピークを越えて、急な岩稜帯に変われば、菊花山に到着です。

菊花山は低山ながら素晴らしい展望。菊花山から望む晩秋の富士山


ここの展望も素晴らしく、これが標高わずか644mの低山かと驚くに違いありません。扇山や百蔵山の全容が見渡せ、眼下の大月市街はジオラマを見ているようです。

百蔵山、扇山、眼下には大月の市街が箱庭のように見え、大菩薩連山も一望できる


下山は西の尾根道を下ります。急下降する直前に岩場の展望台があり、ここからも富士山が望めます。

しかし安心するのはここまで。ここから、この縦走コース最大の、急斜面の下りで、ロープとクサリの連続になります。ザレている箇所も多くあり、非常に滑りやすいので、慎重に下って行きましょう。

今年は大きな台風が上陸した影響で、登山道が流されたり、倒木が多かったりしています。つい最近も歩いてきましたが、まだ倒木が残っていました。コースタイムより時間に余裕を持った計画を立てるなど、当面の間、注意して歩いてください(2018年10月撮影)。


金比羅宮まで下れば傾斜も緩み、送電鉄塔を過ぎれば、墓地のある国道20号バイパスの側道に出ます。右に進み、駅前通りの信号を渡れば朝出発した大月駅です。

なお、マイカーならば大月駅周辺にコインパーキングがたくさんあるので利用できます。また駅周辺に、手頃な居酒屋などもあるので、忘年山行などを企画するにはピッタリです。

低山ながら、展望よく、適度な登り応えのある山、大月の御前山と菊花山の縦走、ぜひこの季節に楽しんでみてください。

今年の連載はここまで。低山ファンのみなさま、よいお年をお迎えください。


[おまけ]最後までお読みいただきありがとうございました。菊花山からの展望動画です。

今回のコース

『高尾山と中央線沿線の山』

高尾山と中央線沿線の山々の徹底コースガイド決定版! 南に丹沢山塊、北に奥多摩というメジャーエリアに挟まれた中央線沿線の山々は、日本百名山のような有名山岳こそ含まれないものの、首都圏の登山者から四季を通じて親しまれている。鉄道駅から直接登ることができる身近さから、根強い人気がある。著者が140日以上に渡って実踏調査したコース案内と、写真集のような美しい山岳写真でまとめられたガイドブック。富士山展望の山も多数収録。

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教えてくれた人

渡邉 明博

1957年、東京都生まれ。中学時代に写真を始め、1976年から商業カメラマンとして写真を仕事とする傍ら、「山上から富士山を撮る」をテーマに山岳写真家としても確立。「低山フォトグラファー」として中央線沿線の低山にくまなく通い四季折々の風景を撮影。のべ150日に渡る実踏取材を元に『高尾山と中央線沿線の山』(山と溪谷社)を2016年に上梓。白籏史朗賞日本山岳写真コンテスト入選ほか受賞歴多数。山岳写真ASA会長。(写真=水谷和政)

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