記録的な大雨が発生! 2019年5月18日の屋久島豪雨で330人が孤立も、ガイドたちの献身的な行動で全員無事に下山 鹿児島県屋久島で2019年5月18日に起きた、集中豪雨で登山者300人以上が山中に取り残された事件。これを教訓に安全登山への取り組みを高める地元ガイドの疑問「豪雨はどこまで予測できたのか?」に、山岳防災気象予報士の大矢氏が回答する。 2022.05.12
1972年3月の富士山大量遭難事故――。日本海低気圧の発達による春一番の暴風雨が引き起こした日本山岳史上最悪の大惨事 冬から春へと急速に季節が移り変わろうとしている今の時期、気をつけなければならないのが「日本海低気圧の発達」だ。この日本海低気圧により、日本山岳史上最悪の大惨事が起きている。この事故の状況を、今回は紐解いてみる。 2022.03.18
1989年末から1990年初に起きた、清水岳遭難事故(全員生還)から学ぶ『過去と未来を繋ぐ貴重な教訓』 暖冬傾向が続く昨今の冬だが、その言葉に騙されてはいけない。例えば、暖冬の年の89~90年末年始に、北アルプス・清水岳付近で起きた山岳遭難では、予想以上の吹雪が長期に渡って続いたことから起きている。 2022.01.11
10月でも立山はわずか一日で大量積雪。1989年10月8日の立山中高年大量遭難事故の現地検証 2021年10月20日、北アルプス立山周辺では、寒気が入り込みかなりまとまった積雪となった。かつて、この時期・この地では季節外れの大雪で大量遭難事故が起きている。ちょうど寒気が入ったときに立山室堂に向かった大矢氏は、大雪の理由と現場で感じたことをレポートする。 2021.11.04
『山岳気象遭難の真実 過去と未来を繋いで遭難事故をなくす』に込めた強い思い、メッセージ 山岳防災気象予報士の大矢康裕氏が、本連載を下敷きに書き下ろした著書「山岳気象遭難の真実 過去と未来を繋いで遭難事故をなくす」がいよいよ発売となる。大矢氏自身が語る、本書籍のみどころや、こぼれ話を紹介する。 2021.09.11
2004年2月の大長山遭難事故――、暖冬シーズンの中で起きた豪雪からの14名全員の生還劇 「強い冬型の気圧配置」は、続いても2~3日だが、上空の気圧配置が「鍋底型」となると、長く続くことになる。2004年2月の大長山での遭難事故は、まさにそんな気圧配置になったために起きたのだった。 2021.01.19
前代未聞の大量遭難、1963年1月の薬師岳遭難事故(三八豪雪)は、二つ玉低気圧とJPCZ(日本海寒気団収束帯)が原因 大学山岳部のメンバー13名が亡くなった、1963年・北アルプス薬師岳での山岳遭難。「三八豪雪」と呼ばれる想定を越えた豪雪が襲ったのが直接の原因だが、当時のデータを現代の技術で紐解くと、さまざまな面が見えてくる。 2020.12.09
2013年11月、北アルプス真砂岳での雪崩事故の教訓―― 11月でも雪崩は起きる! そして温暖化しても中部山岳北部でのドカ雪の頻度は増える!! 2013年11月に起きた北アルプス真砂岳での雪崩事故では、7名が大規模な雪崩に巻き込まれた。まだ積雪の少ない11月にも関わらず、なぜ大規模な雪崩が起きたのか。 2020.11.09
積雪のために撤退したトムラウシ山の想い出、利尻山には何故雪がなかったのか? その答えは海にあった 1991年9月、「りんご台風」が去った後に向かった北海道登山。筆者はトムラウシ山で積雪のために撤退を余儀なくされた。前々日の利尻山にはなかった雪は、なぜトムラウシ山にはあったのか? 55年長期再解析データ「JRA-55」を利用して検証する。 2020.10.13
1959年10月、南岸を通過した台風18号による大量遭難。生死を分けたのは「濡れた衣服を着替えたかどうか」 1959年10月10日、台風の影響で、大学山岳部や社会人山岳会の数パーティーのうち8名が低体温症によって亡くなった――。当時、「台風崩れの南岸低気圧が引き込んだ寒気」とされたこの山岳遭難事故、今の技術で分析してみると、他の部分にも原因が見えてきた。 2020.09.18