台風が季節外れの強い寒気を呼び込んだ――、1989年10月8日の立山中高年大量遭難事故 1989年10月初旬、北アルプス・立山連峰。10人のパーティが強まる吹雪の中で次々に身動きが取れなくなってしまった。まだ10月初旬だというのに、なぜ大量遭難を起こすような吹雪となったのか? 2020.09.01
「聖職の碑」の教訓を風化させてはいけない!! 台風と低体温症の恐ろしさ 山岳小説の金字塔「聖職の碑」の中で起きる山岳遭難は、今の時代に照らし合わせても、気象遭難の教訓として大いに参考になる。古い文献を掘り起こして当時の気象状況を探ると、「台風による低体温症」という様子が見えてくる。 2020.08.07
2018年7月28日の富士山の遭難事故――、台風が異常な経路を取った理由は? 今回取り上げるのは、常識では考えられないような進路をたどった2018年7月の台風12号が引き起こした、富士山での山岳遭難事例です。なぜ異常な進路をたどり、それにより何が起きたのかを分析します。 2020.07.17
観天望気でも防げたかもしれない2012年8月18日の槍ヶ岳落雷事故。その原因は、東と西からやってきた上空寒気 2012年8月18日は、山(槍ヶ岳)と街(大阪)で2件の落雷事故が起きていた。この原因を探ると、日本の遥か東からやってきた上空の寒気と、西からやってきた上空の寒気により、落雷リスクが非常に高くなっていた。そのメカニズムを解説。 2020.06.30
2012年5月28日の尾瀬の落雷事故の教訓――、「SSI」を活用して雷を予測しよう! 上空寒気の解説・第4回 山での落雷事故は防ぐには、雷の発生をいち早く知ること。今回は2012年5月の尾瀬ヶ原で起きた落雷事故を事例に、SSI(ショワルター安定指数)という診断ツールについて解説する。 2020.06.12
上空寒気が引き起こした2013年4月27日の白馬岳雪崩遭難事故――、麓ではにわか雨でも春山では吹雪 上空寒気の影響で、季節は春・麓は雨でも、山岳地帯は大雪となることもある。そんな事例の1つである、2013年の白馬大雪渓の雪崩事故から、このメカニズムを分析する。 2020.05.29
2020年4月18日の事例から見る不安定な天気を事前に知る方法―― 上空寒気の解説/第2回 気象庁が発表する「警報」や「注意報」は当日にならないと発表されない中で、いち早く悪天候の情報を知るには、どうすればよいのか? 今回は気象庁から先立って発表される気象情報の確認方法を指南する。 2020.05.15
「上空の寒気による不安定な天気」を高画像度ナウキャストを活用して確認。上空寒気の解説/第1回 今回のテーマは「上空の寒気による不安定な天気」。天気予報を見ていると、よく耳にするこの言葉、実際にはどんな様子を指しているのか? 気象庁の「高解像度ナウキャスト」を用いて解説する。 2020.05.01
二つ玉低気圧のリスクVol.4 二つ玉低気圧や爆弾低気圧を予想するのに鍵となる高層天気図の読み方 3回にわたって紹介してきた「二つ玉低気圧のリスク」。最終回では最近の事例を見ながら、爆弾低気圧の発生の予想について解説。平地と山の天気が違うことを理解し、「高層天気図」の知識について説明する。 2020.04.28
二つ玉低気圧のリスクVol.3 鳴沢岳遭難事故では山岳気象特有の「山越え気流」が起きた? 登山が特に警戒しなければならない気象の1つである「二つ玉低気圧」。こうした気象条件になったとき、標高3000m付近の稜線では、どんなことが起きているのか。2009年4月の遭難事故を例に、今回は「山越え気流」という新たな方法で解析を進める。 2020.04.17