行程・コース
天候
全日晴れ、一時曇り、夕方は雨
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
畑薙ダムからは椹島ロッジの送迎バスを利用。15時を予約していたが、早く到着したので14時のバスを利用させていただきました。
下山後も1本早いバスに変更していただきました。
この登山記録の行程
【1日目】
椹島ロッヂ(05:39)・・・滝見橋(05:54)・・・鉄塔下(06:27)・・・小石下・・・清水平(08:44)[休憩 5分]・・・蕨段・・・見晴岩(09:41)[休憩 5分]・・・駒鳥池(11:00)[休憩 5分]・・・千枚小屋(11:43)
【2日目】
千枚小屋(03:40)・・・千枚岳(04:30)[休憩 10分]・・・丸山(05:35)・・・悪沢岳(東岳)(06:07)・・・中岳(07:22)[休憩 15分]・・・荒川小屋(08:46)[休憩 10分]・・・大聖寺平(09:27)[休憩 5分]・・・小赤石岳(10:48)・・・赤石小屋分岐(11:07)・・・赤石岳(11:31)[休憩 10分]・・・百間平(13:20)・・・百間洞山の家(14:07)
【3日目】
百間洞山の家(05:00)・・・分岐(05:56)[休憩 5分]・・・中盛丸山(06:22)[休憩 10分]・・・小兎岳(07:08)[休憩 10分]・・・兎岳避難小屋(08:08)[休憩 10分]・・・聖岳(10:47)[休憩 75分]・・・小聖岳[休憩 5分]・・・薊畑分岐(13:36)・・・聖平小屋(13:56)
【4日目】
聖平小屋(04:50)・・・滝見台(06:00)[休憩 10分]・・・聖沢吊橋(07:54)・・・聖岳登山口(09:04)[休憩 5分]・・・椹島ロッヂ(09:52)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
なかなか行くことが出来なかった南アルプス縦走がやっと実現しました。1日目は移動のみで椹島まで行きます。2日目は千枚小屋までです。翌日のことを考えると一つ先の荒川避難小屋まで行きたいのですが、悩んだ末に食事の提供がある千枚小屋にしました。このためお昼には小屋に到着です。ここで体力を温存しておきます。3日目は今回の縦走の核心部です。3:40に小屋を出発です。満天の星空と富士山を見ながらヘッドランプを頼りに登り始めます。暗い道ですがたくさんのお花が咲いていました。写真に撮れなかったのが残念です。標高はどんどん高くなり、空気が薄くなっていくのがよくわかります。私の場合2500m以上では標高に反比例して、歩行速度が落ちてきます。まもなく夜明け直後の千枚岳に到着です。ここからの眺めは雲海に浮かぶ富士山がとても素敵でした。反対方向にはこれから登る悪沢岳が見えていますが、まだまだ登りが続きます。6時過ぎの悪沢岳山頂は青空で、北アルプスや中央アルプスが良く見えました。その後、中岳を通過して、荒川小屋まで、かなり下ります。荒川小屋まででほぼ5時間かかりました。今日の行程の半分です。まだ8:30なので、気合を入れて再出発です。この山域は初めてですが、お天気にも恵まれて、景色を見ていると疲れは吹き飛びます。同じ赤石岳を見ていても少しずつ姿を変え、富士山も時間と場所を変え、何度見ていても飽きません。小赤石岳まで登ると目の前が赤石岳だけです。そして、一旦下って登り返すと赤石岳山頂です。少しだけ雲が出てきて、山頂からの眺めはいまいちでしたが、ここまでの間あまりにも素敵な景色を見ることが出来大満足です。この先は下りに下って、百閒洞山の家に向かいます。10時間歩いた最後の激下りはなかなか苦労しました。そして、最後の最後まで小屋の姿が見えません。疲れもピークに達したところで小屋が見えて一安心です。その夜はたっぷりキャベツと美味しい揚げたてのトンカツをいただき疲れも吹き飛びました。4日目は4:30朝食で、5時には出発です。最終目標の聖岳を目指しますが、まずは昨日の激下り分の登り返しから始まります。稜線に出ると最初のピークは中盛丸山です。素晴らしい展望が待ち受けていました。昨日までの山、これから向かう聖岳、その前に阻む小兎岳と兎岳が見えます。一つ一つの山はそれほど高くないのですが、目標の山は3つ目です。既に一つ登っていますが、あらためて南アルプスの山の大きさを感じます。ここにいる限り、自分の足で進まなければどうにもなりません。空気が薄いため本当にノロノロ歩きですが、とにかく足を進めます。小兎岳まで行くと兎岳が一段と大きく見え、最後の聖岳との間に大きな谷が見えてきました。老体に鞭を打ちながら兎岳に到着すると思わぬご褒美がありました。山頂にはたくさんのタカネビランジが満開です。以前から気になったいた花ですが、最初はわからなかったのですが近くの登山者に教えていただき大感激です。これで、ここまでの疲れを忘れ、大きな谷に向かい足を進めます。鞍部の右側は絶壁になっているので、なるべく道の左側を歩きます。正直へとへとでいつ転んでもおかしくない状態でした。小刻みに休憩を取りながら最後の400mくらいを登り返します。やっとのことで聖岳山頂に到着です。念願の聖岳です。1時間以上山頂でまったりしていました。実はこの山で百名山を達成することが出来ました。台風の影響で中止になり、コロナで山小屋が使えず、待ちに待ったこの日を迎え、いつもとは異なる達成感です。私が山頂でまったりしている間に相方は奥聖岳をピストンしていました。この1時間に何人かが山頂に着ましたが、あらためて自分の無力を理解しました。みなさん日帰りでの聖岳登山です。一人は芝沢ゲートから7時間で到着したそうです。もう一人は今朝椹島を出て、私と同じコースつまり、荒川岳、赤石岳を経由して聖岳まで来たようです。考えてみればマラソンも同じですね。42kmを2時間で走る人もいれば私のように6時間かかる人もいますから。さて、この先には登りはほとんどありません。800m以上下って聖平小屋に到着しました。14時くらいでしたが、外で休憩を始めた途端に豪雨になりました。正確な降雨量はわかりませんが屋根から滝のように雨が流れ落ちてきました。もちろんその後の登山者はずぶ濡れです。今年の聖平小屋は食事は自炊ですが、水はふんだんにあり、トイレも綺麗な水洗です。寝具もあるので、快適に過ごすことが出来ました。ただし、すべてのゴミは持って帰らなければいけません。しょうがないですけどね。5日目は椹島に戻るだけです。基本は下りだけなので、負担は少ないです。空気も地上並みになってくるので、私はどんどん元気になります。ただし、気温だけはどんどん高くなるので、汗は増えます。途中2ヶ所の吊橋を渡りますが、しっかりしているのですが、乱暴に歩くとよく揺れます。この吊橋は一人ずつ渡ることをお勧めします。コースタイムを遅れることなく下りきり、最後の50分は舗装路を歩きます。椹島の少し手前で、赤石岳を望むことが出来ました。そして、無事に椹島に到着し、予約していたバスの1本前のバスに乗ることが出来ました。そのため、畑薙ダム近くの白樺荘でお風呂と昼食をゆっくりといただくことが出来ました。椹島の前泊を含めると4泊5日の南アルプス縦走でしたが、すべての日が大満足の縦走でした。
フォトギャラリー:21枚
平日にもかかわらず駐車場脇で、係員が、登山届と下山届を確認します
見晴台から姿を現した赤石岳
3:40千枚小屋からの出発時の星空と富士山
まもなく日の出を迎えます
千枚岳山頂からの眺望
赤石岳はまだまだ遠くです
大聖寺平から少し登った所から振り向くと、先ほど通過した悪沢岳(右)と中岳(左)が見えます
まもなく赤石岳です
赤石岳山頂です。先ほどまで晴れていたのに少しガスが出てきました
百閒洞山の家を出発直後ですが、毎日綺麗な富士山です
後ろの山は大沢岳
手前は小兎、右奥は兎岳、左奥が最終目的地の聖岳
聖岳はもうすぐです
兎岳山頂に咲く、タカネビランジ
聖岳に到着したときには少し雲が出てきました。後ろは赤石岳です
聖平小屋
聖岳登山口から椹島までは舗装路を歩きますが、赤石岳が見える絶景ポイントがありました




