行程・コース
天候
朝は冷えこむ。昼前から暖かくなり日に焼けた。終日風あり。
登山口へのアクセス
電車
その他:
新宿駅22:32(青梅直通快速最終)~23:38青梅駅23:42~00:17奥多摩駅
この登山記録の行程
00:46~奥多摩駅をスタートする
02:02~三ノ木戸山直下(東京農大作業道との交差点)
02:43~六ツ石山
04:02~鷹ノ巣山
05:04~高丸山
05:45~七ツ石山
06:48~雲取山~07:05
07:22~雲取山荘~07:42
08:28~芋ノ木ドッケ
09:32~長沢山~09:43
10:37~滝谷の峰西のヘリポート~11:04
11:58~酉谷山~12:10
13:25~ハナド岩
13:39~天目山巻き道分岐
14:00~最終到達点(一杯水の東30m)~14:21
14:25~一杯水避難小屋
16:12~東日原バス停フィニッシュ
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
エリート・アルピニストにとって課題のひとつが『エベレスト、ローツェ、ヌプツェ』のエベレスト馬蹄形縦走だそうだ※1。「山に登る」という以外に共通点をもたない、標高千数百メートルの低山を這いまわるハイカーにも、身の丈をわきまえたつもりのささやかな夢があり目標がある。
山岳会に所属することなく我流でオフトレイル・ハイキング(バリエーション・ハイキング、ヤブ山登山とも)にのぞむ行為やweb上への投稿・そうした風潮を「煽る」書籍やwebサイトを、山登りの基本を学んでいないハイカーには無謀だ危険だと批判してきたHPがさいきん閉じてしまった。そのサイト管理者みたいなタイプの人物には、人それぞれの楽しみかたやチャレンジする領域があっても良いじゃないか、という考えは通用しないのだろう。あるいは、山岳遭難事故を減らすなら高齢者に「免許返上」と同様の啓蒙をおこなったほうが実際的だ、という考えももたないようだ※2。それにしても「山岳会に所属している(していた)」という、1960年代の道標みたいな古色蒼然とした指針に開いた口が塞がらない。エリートを自覚するなら「全体」に対する責任を応分にもつべきだろうが、山岳会がハイカーの底上げに努めているという話も寡聞にして聞かない※3。入会資格40歳まで・受講制限あり50歳までならやたらと目にするが。
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本題にはいる。
奥多摩の地図を広げているとまず自然と目につくのが、奥多摩駅から雲取山に延びる石尾根と、雲取山から埼玉県境を走る県境尾根だろう。県境尾根は日向沢ノ峰まで回りこめば、川苔山~本仁田山と繋げて奥多摩駅に降りることができる。50kmにおよぶ壮大な周回コースが出来あがる。
歳が増えたら命に危険が及ばない範囲で「無謀なチャレンジ」に挑むことにしている。62になった今回は、ロングトレイルを長躯し・いちにちでたどれるか否かを試してみた。
概略は本文を、詳細は写真のキャプションを参照。
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〇 奥多摩駅から雲取山まで
過去の記録をたどると、2021年は05時間24分と27分、22年は41分、23年は43分と着実に遅くなっている(笑
「今秋いちばんの冷え込み」に加え風があったから体感温度はかなり低かった。ナイトハイクで06時間で歩けたなら十分で、事前プランの範囲内だった。ただし、鷹ノ巣山あたりから気になっていたのだが、降りの脚運びがどうもスムーズでない。右足はつまづく回数も多かった。視界の限られる夜間というコンディションに加えて、寒さで体がほぐれないのだろうと解釈していたが、違ったようだ。
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〇 都県境尾根を一杯水避難小屋まで
「降りでの脚運び」がちぐはぐになり、右ひざ~大腿外側に痛みを感じだしたのは芋ノ木の下降からだろうか。まだスタートして8時間の25km。歩行距離的にも運動強度的にもはじめてのことだった。たたいたりさすったりの時間が増え、気温の上昇とともに回復するのに期待したが、昼前に暖かくなりうっすら汗をかくようになっても改善の兆しがない。右足を重心の真下に下ろすと痛いものだから、外側に逃がして着地し左足でフォローする左右不揃いな歩行でしばらく粘ったが、いよいよ痛みが増したので天目山の山頂には上がらず、一杯水避難小屋で撤収を決めた。
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〇 メモ~備忘録
このルートは歩ききれるはずだ。
①心肺能力を上げるために走る?走りたくないなあ。
②奥多摩に前泊し、万全の状態でのぞむこと。
③雲取山荘と一杯水の水場があるので、2Lのハイドレーションだけで足りる。
④休憩をとらない(最小限にする)リズムづくり。
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※1=以下サイトの下部コメントらんに言及あり、英文
https://www.reddit.com/r/Mountaineering/comments/14sctrw/which_mountain_routes_havent_been_climbed_yet/?rdt=44346
※2=警視庁管内令和4年山岳遭難発生状況
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/about_mpd/shokai/ichiran/kankatsu/ome/about_ps/sangaku.files/sangakukyuujoR4.pdf
※3
「なぜスウェーデンの犬はレベルが高いか」=https://inuiwaku.net/9278/
「欧州自転車教育リポート」=https://www.youtube.com/watch?v=f97jwZH7NRQ
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(20231027 了)
フォトギャラリー:41枚
1.
ひと気のない奥多摩駅をスタートする。
ちなみにコインロッカーは「始発運転時で日付切り替え」だそうで、0時過ぎに利用開始し夕方開けるときには追加料金がかかる仕組みだそう。帰ってきたときに故障かと思い駅員さんを呼んでしまった。
2.
農大の作業道クロス地点、左上が三ノ木戸山。
3.
六ツ石山。
4.
なんで道端にスマホを落とすのよ。。。でっかいやつで200gの重量増加。
5.
鷹ノ巣山。
6.
ときおり街の灯りをながめてほっとする。
7.
高丸山で夜明けのはじまり。
8.
七ツ石山への登りでほぼ夜が明ける。
9.
七ツ石山。
10.
七ツ石からの降り、なんかヘンだなあと思いながら。
11.
ブナ坂。06時だがハイカーをちらほら見かける。
12.
お「いよっ!日本一!オルソくんもやってみたら?」
オ「………………」
13.
雲取山に着く。調子がいまふたつなのは温まれば直ると信じている。
14.
人の多い西面(富士山方向)を避け、東面を向いて腰かける。はるか彼方に光るものが。
15.
なんと東京湾!対岸に千葉。びっくりした。
16.
雲取山荘。ハイドレーションの水を入れ替え、トイレを借りる。ついでに一服。
17.
男坂で大ダワに降りる。
18.
芋ノ木へまっすぐ尾根沿いに上がる。九十九の踏み跡がある。
19.
芋ノ木ドッケ。
20.
P1818=ヤケトノ頭。
21.
小屋瀬戸ノ頭?背戸?
22.
仏小屋の頭。はじめて気づいた。
23.
長沢山に着く。
24.
長沢山と水松≪アララギ≫山の中間点。歩道は秩父側に折れてゆくが、
25.
尾根伝いにまっすぐ行ってみる。
26.
見かけた標柱。
27.
28.
歩道が秩父(左)から奥多摩(右)へ尾根を乗越す地点で道に戻る。
29.
水松山直下の中尾根下降地点。もうだいぶ痛むのだが、まだ降る気にはならない。
30.
そのかわりヘリポートで長々と休む。
31.
タワ尾根下降地点。ここも、まだ降る気にはならず踏ん張るつもり。
32.
上滝尾根も降りる気にはならない。というか、ここを降るとかえってややこしくなる(笑
33.
いっつも気になる秩父へ降りてゆく道の形。
34.
大岩を巻くところで道からはずれ、復帰中。
35.
酉谷山に着く。未明に歩いた山々を眺めながら。
37.
ハナド岩から、歩いてきた尾根筋を眺める。
38.
天目山と巻き道の分岐。長沢山から大幅にペースダウンしたので撤収を決める。天目山へは上らず、
39.
最後の休憩をとるのに、気分がいじけているから避難小屋に寄る気になれない。
40.
一杯水の周辺で落ち着くことにする。
41.
お「棋士は負けを自覚した瞬間がいちばんツラいそうだ。気分を落ち着けるためにお茶を飲んで、形ばかりに数手指す。おじさんは一服だ」
オ「………………」
42.
やっとわかったヨコスズ尾根下部の「旧小学校ルート」。この木はすごい。どうやって踏ん張ってるんだか。
装備・携行品
| 【その他】 ラ・スポルティーバのウルトララプターⅡ(以下ほとんどモンベル)。タイツ・半ズボン。メリノウール薄手にカンガルーヤッケ・薄手のバラクルバ・ペツルのヘルメット・ヘッドランプ・ブラックダイヤモンドのフルフィンガーグローブ。ザックはモンベルのアルパインライト30Lにスマホ(カメラ+GPS)・バッテリー充電器と予備電池・ココヘリ発信機・雨具上のみ・フリース・ジャージ・ロールペーパー。ハイドレーションに水2.0L・コッペパンよっつ・カルパス・ナッツとドライフルーツ+塩など。着替え一式とサンダルは奥多摩駅のコインロッカー。 |




