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ついにアウトライアー東峰の山頂へ! 頂上から見た光景とは?

アウトライヤー 萩原編集長のヒマラヤ未踏峰挑戦記
ガイド・記録 2020年04月29日

猛烈な吹雪のあとに訪れた好天。この好天がもってくれるよう祈りながら山頂を目指す。そして、登頂に成功した萩原編集長が目にした光景とは?

 

C3へのルート工作完了。頂上にむけての最終ステージへ!

Date 2013年10月08日(火)


C2停滞中の6日深夜、テントが押しつぶされてしまいそうな猛烈な吹雪となりましたが、夜が明けるころには風もおさまり、快晴の朝を迎えました。強風が、あのイヤな雲を追い払ってくれたようです。積雪は10センチ前後で、登攀にはほぼ支障のないレベル。7日はC1から上がってきたネパール人スタッフを中心にC3へのルート工作を行いました。

C3予定地までは3年前にトレース済みなので、前回のルートをほぼ忠実にたどって懸垂氷河上の斜面まで約1000mの登高。今年は雪が多いため、上部ではミックス壁の不安定なトラバースを強いられましたが、当初の予定どおり標高6800m付近までロープを延ばすことができました。

C2から見上げる快晴のアウトライアー南西壁


下部雪壁帯にルート工作中(C2より)


今後の予定では8日を休養日にあてて9日にC3入り。10日にC3から頂上をめざします。登頂メンバーは、萩原(OB)・村上(OB)・古城(OB)・本田(4年)の4名を予定していましたが(注・現役学生の真下(2年)と中西(1年)は、経験・技術不足のため、あらかじめC1までの計画だった)、古城隊員の体調がすぐれず、C1に下山することになってしまい、3名での登頂をめざすことになりました。


ただいま、8日、朝10時のC2での気象状況は快晴。気圧も502hPaまで回復し、5900mを示していた高度計も5833mに落ち着いて安定した状況です。あと2日、この好天がもってくれればと祈るばかりです。

明日から頂上にむけての最終ステージとなるため、ブログの更新はしばらく滞りますが(さすがにパソコンはC2に置いていきます)、次回の更新では明るいニュースをお届けできるようにがんばってきます。

どうぞお楽しみに。


標高6000m付近から見た夕照に輝くジャヌー北壁。このカットが撮りたくて、昨日は17時30分までルート上で粘っていた

 

【速報】萩原編集長登頂成功!

Date 2013年10月11日(金)


先ほど萩原編集長から衛星電話で連絡があり、隊員含めて3名がOutlier7035メートルに無事登頂したとのことです。

天気が不安定なため、登頂まで数日停滞したようですが、登頂した本日は微風程度で、みごとな快晴により、360度のパノラマで素晴らしい光景を目にしているそうです。

詳細は後日掲載いたします。

 

アウトライアー東峰・初登頂に成功!

Date 2013年10月13日(日)


先発隊が東京を出発してから34日目、ついにアウトライアー(Janak Chuli)東峰の初登頂に成功しました。朝6時に標高6400m地点のキャンプ3(氷壁を削って立てた恐怖のテントサイト。トイレも確保が必要で大変でした……)を出発。12時30分に萩原、少し遅れて本田・村上の3名の隊員が頂上に到着しました。

下部雪壁帯を登る村上隊員と本田隊員


上部ミックス壁をトラバースする村上隊員


当初はさほど困難と見ていなかったコルから頂上に向けての稜線が意外に悪く、鋭いナイフリッジとミックス壁がところどころに現われて、10月10日は強風と時間切れで登頂断念。

今日は好天に恵まれ、快晴のなか、チベットからの強風に邪魔されることなく、ピークに立つことができました。献身的なサポートをしてくれたネパール人スタッフ3名には本当に感謝です。

頂上からは、カンチェンジュンガの巨峰はもちろん、遠くにマカルー、エベレストといったネパールのジャイアンツたち、そして北側にはチベット高原が延々と広がっていて、まさにヒマラヤの東の果てからの大展望を楽しむことができました。

アウトライアー東峰山頂での萩原隊長


頂上での撮影タイムもそこそこに、下り始めると天気は一転、視界はなく、小雪の降る状況のなか、C3を飛ばして南西壁をC2に向けて下山。暗闇のなか、20回以上の懸垂下降を経て、19時ごろに安全地帯のC2にたどり着くことができました。

ただ今、現地時間の21:00。初登頂の疲労と興奮のなか、とりあえず無事に登頂できたこととをご報告いたします。そして今回の登山に対してさまざまなご協力をいただいたすべての方々に、そして長期間の遠征にご理解をいただきましたメンバーたちの会社やご家族の方々に対して深く感謝を申し上げます。

なお、登山の詳細につきましては、バックキャラバンのなかで少しづつ紹介していく予定ですので、本ブログにつきましてはもうしばらくお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いします。

⇒次号/登頂後は豪雪に阻まれ、豪雪に閉じ込められる

教えてくれた人

萩原 浩司

モットーは「ウラヤマからヒマラヤまで」。あらゆる山登りに対して深い興味と愛情を注ぎ、南高尾山稜の陽だまりハイキングから北アルプスの縦走登山、残雪の南会津スキーツアーに奥秩父の沢登り、小川山のフリークライミングや八ヶ岳のアイスクライミング、中央アルプスの冬季登攀、そしてたまには海外登山と、オールラウンドに山を楽しんでいる。普段の仕事は山と溪谷社の編集者。

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