花と展望の奥武蔵・天覧山で出合った、優しい味わいのグルメバーガー

奥武蔵の入口、埼玉県飯能市の天覧山は、山頂からの展望や心地よい雑木林が魅力の山。新緑の山歩きを楽しんで訪れたのは、飯能市初というグルメバーガーの店だった。

写真・文＝西野淑子

　西武池袋線飯能駅から歩いてたどり着ける山、天覧山。小学校の遠足などでも歩かれている、地元の愛され山だ。
標高は200m満たない山ながらも山頂からの展望はよく、展望デッキからは丹沢や奥多摩の山々、天候に恵まれれば富士山も小さく眺められる。

天覧山の山頂。天気がよければ富士山を眺められる

今年は春に何度か天覧山を歩いた。最初に歩いたときは山麓のサクラが美しく、4月後半に歩いたときはやわらかな緑の中でヤマツツジの朱色が目を引いた。10日違うだけで見える景色が全然違うのが、この時期の低山の魅力だと思う。天覧山からお隣の多峯主山に縦走し、バスで飯能駅に戻ってきた。

4月下旬ごろ、天覧山に向かう道中に咲くヤマツツジ

モデルコース：天覧山

コースタイム：飯能駅（20分）天覧山登山口（25分）天覧山（35分）多峯主山（40分）永田大杉バス停　計2時間　

アクセス：西武池袋線飯能駅下車。

見た目もかっこいい、ダイナミックなハンバーガーにかぶりつく！

今日のお目当てはグルメバーガーだ。

下山後に何を食べて帰ろうかとリサーチをしていたら「飯能初・グルメバーガー」という文言に惹かれたのだ。
飯能駅から歩いて10分弱、大通り沿いを進んだらすぐに見つかった。店名は「GEOGER'S BARGER（ジョージズバーガー）」。アメリカっぽい（？）レトロで洒落た店構え。

洒落た店構えのバーガー店「ジョージズバーガー」

カウンタ−の席とテーブル席。棚にはずらりとお酒が並んでいる。テーブル席近くの壁には手描きのイラストが飾られている。

メニューが書かれた手書きイラスト。アメリカン感満載

「おすすめはチリチーズバーガーです」

スタッフさんがメニューを出しながら伝えてくれた。普通のハンバーガーにしようか、あるいは店のサイトに出ていたアボカドが乗ったカラフルなのにしようか…と考えていたけど、ここは「おすすめ」に乗ってみることにした。チリチーズバーガーと、自家製レモネードをオーダー。

最初に自家製レモネードが登場。歩いて心地よく疲れた体に、まろやかでやさしい甘みがじわーっと染み込む。ドリンクから既にいい感じ。待ってるうちに、パティの焼けるいい匂いが漂ってきてワクワクする。

そしてチリチーズバーガー登場。お、、思ったより大きい。というか厚みがすごい。普通のポテトとスマイリーちゃんのポテトがついている。なかなかのボリューム、食べきれるだろうか。というより、まずどうやって食べたらよいか、だな…。ここはガツンと躊躇せず、左右から包み紙ごとぎゅうっと掴み、少しつぶすようにして一気に一口かぶりつく！

自家製のレモネード(右奥）とチリチーズバーガー

ざくっとレタスや玉ねぎの食感、そして100％ビーフを使用しているというパティのうまみが一気に広がる。チリビーンズが思ったよりもやさしい味わいで驚く。もっと辛くて濃い味なのかと思ったら、まろやかでビーフとの相性もいい感じだ。バンズは軟らか過ぎず固過ぎず、食べやすいうえに美味しいではないか。フレッシュな野菜とパティ、バンズの組み合わせで、こんなに豊かな味わいになるんだな。ハンバーガーっておもしろい。

こんなに分厚いハンバーガー、そしてたっぷりのポテト、食べ切れるのかなと思っていたけど、美味しく食べ進めていくうちに最後の一口。ごちそうさま。

「チリチーズバーガー美味しかったです。勧めてくれてありがとう」

コロナ禍で一時期メニューを減らしていて、最近復活したメニューだったらしい。出合えてよかったな。他のハンバーガーもどれも魅力的だし、サンドイッチもおいしそうだった。夕方に訪れてカウンター席でゆっくりお酒を飲むのもよさそうだ。