百花繚乱の爽やかな高原歩きを楽しむ 菅平牧場起点、根子岳〜四阿山周回
高山植物の宝庫として名高い根子岳から百名山の四阿山をつなぐコースは、360度の大展望に恵まれた2000m級の爽やかな高原歩きを楽しめます。

菅平牧場を起点として、根子岳から四阿山を周回するコースです。
登山口から登りはじめ、牧場の柵に沿うようにゆったりした登山道を進むと休憩所となる東屋に出て、菅平高原が見渡せます。
白樺の林の中を登っていくと、ヤナギラン、イブキジャコウソウ、ヤマハギなどの花々が出迎えてくれます。ちょうど、早くも夏から秋へと入れ替わる時期のようです。ホタルブクロ、ウツボグサ、ヒメシャジン、マルバダケブキ、ミネウスユキソウ、タカネバラ、オトギリソウ、ハクサンフウロ、コキンレイカ、ミヤマアキノキリンソウなども見られました。




樹林帯を抜け、笹原をゆるやかに登ると、祠の建つ根子岳山頂です。晴れていれば、雲海の上の北アルプスの山並みを一望できます。

根子岳から四阿山は高度感のある狭い稜線を進みます。稜線上には大岩が点在し、アルペン的な雰囲気を高めてくれます。クルマユリ、マツムシソウが彩りを添えます。岩稜地帯を抜けると、四阿山が堂々と正面に姿を現します。


大スキマと呼ばれる鞍部まで下り、ふたたびシラビソなど針葉樹林帯の中の急な登りが始まります。樹林帯を抜けると、木道が整備された登山道が山頂へと続きます。石混じりの細い稜線をあがると四阿山山頂です。山家神社の祠が建っています。

山頂からは分岐まで往路を下り、菅平高原の大展望を楽しみながら、中四阿、小四阿をへて、菅平牧場方面へと下ります。




プロフィール
奥谷晶
30代から40代にかけてアルパイン中心の社会人山岳会で本格的登山を学び、山と溪谷社などの山岳ガイドブックの装丁や地図製作にたずさわるとともに、しばらく遠ざかっていた本格的登山を60代から再開。青春時代に残した課題、剱岳源次郎尾根登攀・長治郎谷下降など広い分野で主にソロでの登山活動を続けている。2013年から2019年、週刊ヤマケイの表紙写真などを担当。2019年日本山岳写真協会公募展入選。現在、日本山岳写真協会会員。
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