腰痛対策(1) 腰の張りをやわらげよう!|登山者のための肉体改造塾(9)
もっと健康的で、タフな登山ボディをめざして。さまざまなお悩みに、肉体改造の達人が答えます。
文=芳須 勲、イラスト=平のゆきこ
山に登ると腰がこわばってだるくなり、
鈍い痛みがでることもあります。
腰まわりのストレッチを行ない
血行と柔軟性を改善しましょう。
日常生活での腰痛を
山に持ち込まないようにしよう
姿勢がわるい人や、仕事で座りっぱなしの人など、日常生活で腰まわりの筋肉に偏った疲労がたまっていると、山に登ることが引き金となって、張りや痛みが現われるケースが多くあります。日常生活を見直して腰まわりの不具合を山に持ち込まないことが大切です。

山でもこまめにストレッチして、
腰のこわばりを解消しよう
山で腰まわりの筋肉にこわばりを感じたら、すぐにストレッチでほぐします。また、寒い季節には温めたり、マッサージしたりして血流を改善することも大切です。腰だけでなく、首、背中、腰、お尻、太ももの裏など、背中側の筋肉をしっかりとほぐしましょう。

【実践1】
座ったままできる
背中丸めストレッチ
自宅でも山でも、座ったまま背面の筋肉を緩めることができるストレッチを紹介します。このストレッチは足のポジションによって、さまざまなバリエーションがあります(実践2)。まずはスタンダードに足を閉じ、膝をそろえて行ないましょう。


①椅子に腰かけ、両手は太ももの上におきます。ゆっくり息を吸いながら、お尻を突き出して骨盤を前傾させるイメージで胸を張り、最後に顔を上げます。息を止めないよう注意しましょう。
②息を吐きながら、ゆっくりと下を向き、膝を抱えて首、背中、腰を丸めていきます。無理をせず伸ばせるところまで伸ばしたら、元に戻ります。息を止めずにゆっくりと5回繰り返しましょう。
【実践2】
背中丸めストレッチのバリエーション

バリエーション①
椅子に浅く座ります。つま先をやや内側に向け足を肩幅くらいに開き、膝を合わせます。この状態のまま、背中丸めストレッチを行ないます。これにより、お尻の奥のインナーマッスルを伸ばすことができます。


バリエーション②
片方の膝を伸ばし、つま先を上げてかかとをつけた状態のまま、背中丸めストレッチを行ないます。これにより、太ももの裏側の筋肉を伸ばすことができます。左右の足を替えて2セットずつ行ないましょう。


バリエーション③
片方の太ももの上に、もう片方の足をのせます。この状態のまま背中丸めストレッチを行ないます。これにより、お尻の筋肉を伸ばすことができます。左右の足を替えて2セットずつ行ないましょう。

(山と溪谷2023年5月号より転載)
プロフィール
芳須 勲さん(登山ガイド、健康運動指導士)
よしず・いさお/いきいき登山ガイド・ヤッホー!!さん。として活動。管理栄養士の資格も持つ。「登山で健康づくり」をモットーに運動・食事指導・山の安全管理を柱とした登山プログラムを提案している。
登山者のための肉体改造塾
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