夏の三頭山で水と緑にどっぷり浸る クラフトビールが下山後のご褒美

涼やかな三頭山を楽しむ

久しぶりに三頭山(みとうさん）を歩いた。檜原（ひのはら）都民の森のバス停から鞘口（さいくち）峠経由で山頂に向かい、三頭沢沿いのルートを下るのが私の定番だ。歩行時間3時間程度、登山道はよく整備されて歩きやすい。バスの乗車時間は長いが、登山口まで公共交通機関利用でアクセスできるのもありがたい。

「樹林の中は案外に涼しいな」と思いながら歩き始めるが、鞘口峠を過ぎて急な登りが続けばやっぱり汗をかくし息も切れる。時折吹き抜ける風に元気をもらいながら歩き、山頂に立つ。夏でも登山者がそれなりに多い人気の山だ。沢沿いの道を飛ぶように下り、三頭大滝へ。岩肌を流れ落ちる滝は、いつ見ても美しく、見ているだけで涼やかな気持ちになれる。

モデルコース：三頭山

コースタイム：都民の森バス停（25分）鞘口峠（1時間15分）三頭山（10分）ムシカリ峠（40分）三頭大滝（25分）都民の森バス停　　合計2時間55分

アクセス：JR五日市線武蔵五日市駅からバス1時間10分、都民の森下車

⇒ヤマタイムで地図を見る

フルーティな風味が心地よい　　ビールが進む

バスに乗り、乗り換えを交えて1時間ちょっとで武蔵五日市駅へ戻ってきた。

今日はなるべく早く自宅に戻らなくてはならない。でも少しだけ「自分にご褒美」をしたい。武蔵五日市駅には、ちょうどいいカフェがあるのだ。do-mo factory blan.co（ブランコ）は五日市線のガード下にあり、店から駅のホームまではゆっくり歩いても3分とかからないだろう。バスを降り、帰りの電車の時間を改札前でチェックして、小走りで店に向かう。

店の入口にはテラス席がある。テーブル席と、植え込みを囲むようにしつらえられたベンチ。店に入るとすぐレジカウンターがあり、ここでオーダーをする。

「すみません、クラフトビールとおつまみのナッツをください」

以前来たときは大きめのグラスのみだったが、今はS、R、Lの3サイズから選べる。ちょっとだけ飲みたい人にも、たっぷり飲みたい人にもうれしい心遣いではないか。

クラフトビールは3種類。この日はお店オリジナルのあじさい茶ブレンドのビールと、地元産のゆずを皮ごと使ったビール、桃フレーバーのビールの3種類。Rサイズ（280ml）、ゆずのビールをオーダーした。おつまみは燻製チーズ＆燻製ナッツ。・・・下山後に不足したたんぱく質を補うのだ。

カウンターでビールとおつまみを受け取る。さてどこで飲もう。テラス席は暑そうかなと、2階席に向かう。

「かんぱーい」

小さく呟いてビールを1杯。きれいなレモン色のビール。ふんわりとゆずの風味、後味も爽やか。これは夏向けだね（ゆずは冬のものだけど）。ナッツを一口。かわいい木の器にたっぷりとナッツとチーズ。ふたりで食べるぐらいでちょうどいい分量かもしれないなぁ。

・・・あれ、ビールがなくなってしまった。口当たりがよくて飲みやすいからあっという間に飲めちゃうよね。おつまみもまだたくさん残ってるし、電車の時間にはもう少しあるから、もう１杯飲んでしまえ。

「すいませーん。ビールもう1杯ください」

ここでしか飲めないと思われる、あじさいエール、Rサイズをいただく。

やっぱりテラス席が気持ちよさそうだと思い直して移動。

少し甘めです、と言われたあじさいエール、甘みよりもコクのある感じかなあ。色は濃いめ、ゆずのビールと全然違う味わいでおもしろいなあ。さらにナッツとチーズをつまむ。

道行く人たちを眺めつつビールを飲んでいると、生ぬるい風が吹き抜ける。テーブル席の人たちは、目の前に供されたカレーの写真を撮り、うれしそうに食べている。おいしそうだなあ。そういえばこの店ではおいしいビールをいただくばかりでフードメニューを味わったことがないけど、今度来たときはカレーやパニーニを味わいたいなあ。・・・お、そろそろ電車の時間。帰らねば。

ビールを2杯飲むだけの時間で、しっかりリフレッシュできた。幸せ。

駅の近くに素敵な店があってよかったな。また来よう。