湿原に咲く純白の妖精。ミズバショウをめでるハイキングコース
山の雪解けが進む季節。清楚な姿で湿原に咲くミズバショウをめでるコースガイド。
構成=山と溪谷オンライン、イメージ写真=やぎやぎさんの登山記録より
目次
湿原に咲く純白の妖精・ミズバショウ
雪解けが進む初夏。各地の湿原では、ミズバショウが見頃を迎える。白い花びらのようなものは葉が変化した苞(ほう)と呼ばれる部分で、その中に小さな花の集合体が包まれている。ミズバショウは純白の美しい姿で大群落をつくるため、湿原の植物の中でも人気は随一といっていいだろう。ミズバショウは尾瀬の大群落が有名だが、ほかにも群生地のある湿原は多い。ここでは、ミズバショウに出合えるハイキングコースを紹介しよう。なお、ミズバショウの季節はまだ林内や日陰に残雪があるので、必要に応じて軽アイゼンやチェーンスパイクなどを携行すると安心だ。
ミズバショウ咲く湿原の代名詞的存在 尾瀬ヶ原(おぜがはら)
福島県・群馬県/1404m(牛首分岐)
名曲「夏の思い出」でおなじみの尾瀬のミズバショウは、日本で一番有名な大群落だ。群馬県側にある登山口の鳩待(はとまち)峠からは、山の鼻まで樹林帯を下る。山の鼻で樹林帯を抜け、尾瀬ヶ原の西端に降り立つ。ここからはペースを落として木道をのんびり歩いて花を楽しもう。5月中旬から6月上旬にかけてミズバショウのほか、黄色の花をつけるリュウキンカや、黄緑色の花をひっそりと咲かせるワタスゲなどにも出合える。風がなければ、池塘には逆さ燧ヶ岳(ひうちがたけ)や至仏山(しぶつさん)が映る。樹林帯ではシラネアオイやサンカヨウが花を咲かせるほか、頭上にはムラサキヤシオやオオカメノキの花も見られる。
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