【実践編】夏山シーズン到来!「ヤマタイム」で登山計画を立てて山へ行こう!
いよいよ夏山シーズンがやってきました!これから夏休みを利用して登山を計画される方も多いことと思います。そこで、登山地図&登山計画マネージャ「ヤマタイム」を使って、どのように計画を立てればよいかをあらためてご紹介します。これから登山にチャレンジしたいという方は特に必見!この夏、「ヤマタイム」を便利に使って山へ行こう!
構成=山と溪谷オンライン、トップ写真=あおまささん
コース計画を立ててみよう
はじめに入山口として、上高地バスターミナルのポイントをクリック(タップ)します。「ここを入山口に設定します。」という文字が表示され、画面右側の行程欄に地点名が表示されていれば、OKです。スマートフォンの場合は、画面下部にある「行程▽」を押すと、行程が表示されます。地図画面を縮小しているとコースポイントの選択がしづらいため、コースポイントを選ぶ際は、画面を拡大して操作すると選択しやすくなります。
続いてコースポイントをクリック(タップ)していくと、計画コースがつながり、行程欄に歩行時間、到着予想時間、歩行距離、登り下りの標高差が自動的に表示されます。上高地から横尾経由のコースで奥穂高岳までつないでみると、コースタイム9時間35分、歩行距離約18kmと出ます。このコースタイムには、休憩時間は含まれていません。
行程欄の上に総コースタイム、下に歩行距離や登り下りの標高差が表示
行程欄にて、出発時刻や到着時刻、各地点での休憩時間の調整や、宿泊地選択ができます。また自分のペースに応じて、コースタイムの倍率も調整が可能です。なおPC版のみになりますが、行程欄の左にある「高低図」を押すと、行程の断面図イメージが表示されます。
時間や宿泊地の設定について
上高地を出発する時間についてですが、通常上高地に到着するのに半日以上はかかるかと思いますが、登山バスを利用したり上高地に前泊すれば、早朝に上高地を出発することが可能です。上高地へのアクセスを考慮して、出発時間を設定してください。
また宿泊地の設定について触れておきましょう。個人差はありますが、ヤマタイムの計画モードで確認すると上高地から涸沢まで約6時間かかります。穂高岳山荘へは、涸沢からさらにザイテングラートを登って3時間弱かかるので、涸沢で宿泊という判断になります。
上高地を朝6時に出発すると、午後早めの時間に涸沢に到着。早すぎるように思う方もいるかもしれませんが、登山において、目的地に到着する時間は早めに越したことはありません。体を慣らすことも含めて、登山初日は到着後ゆっくりと体を休め、山での贅沢なひとときを楽しみたいものです。ゆったり歩きたい場合や、ペースがゆっくりめの方は、徳沢や横尾などで宿泊をはさむとよいでしょう。
涸沢から奥穂高岳は、ヤマタイム計画モードで確認すると往復約6時間。1日で往復可能ですが、涸沢上部のザイテングラートや穂高岳山荘~奥穂高岳間の岩稜帯は、まさにアルプスならではの高度感あふれる道で、足運びに注意が必要です。予想よりも時間がかかる可能性もあります。
下図にて、2泊3日で上高地から奥穂高岳に登るプランを作成してみました。初日早朝に上高地を出発して涸沢で1泊し、翌日奥穂高岳に登頂して涸沢に下り2泊。3日目は上高地まで下山、という計画です。アルプス登山にあたっては岩稜歩きに慣れている必要がありますが、それでも足が進まない場合や、ご自身のペース、混雑状況によっては時間がかかるかもしれません。場合によっては無理せずに、さらに奥穂高岳登頂前後に穂高岳山荘にて1泊追加することを考慮してもよいかもしれません。
このように「ヤマタイム」の計画モードを使い、まさに「机上登山」をしながらいろいろ考慮を重ね、ご自身の登山計画を固めていただければと思います。登山プランが固まったら、計画モードの地図画面右上(スマ―トフォンは画面右下)にある「保存」を押して、より詳細な計画書としてまとめ、登山届を提出しましょう。計画書のまとめかたは、以下ページにてご説明しているのでご参照ください。
それでは、お気をつけてよい登山を!
登山地図&登山計画マネージャ「ヤマタイム」
登山の計画や記録の作成に便利な、登山地図&登山計画マネージャ「ヤマタイム」の使い方を紹介しています。
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