静かに北アルプスの紅葉を楽しむなら、裏銀座・黒部源流エリアへ【紅葉コースガイド2025】

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裏銀座、黒部源流エリアは、2泊以上が必要になる山深いコースが多い。その分、北アルプスのなかでも静かな山歩きが楽しめる。

文・写真=三宅 岳

目次

黒部源流を見守る双耳峰 水晶岳(すいしょうだけ)

北アルプス/2986m
 9月下旬~10月上旬

五郎池と水晶岳
五郎池と水晶岳

水晶岳は標高2986m。双耳峰であり南峰の方がこの高さだが、三角点のある北峰は少し低い。北アルプスの主脈上からわずかに外れ、赤牛岳(あかうしだけ)を経て奥黒部ヒュッテへと下る読売新道コース上に位置している。この山も標高が高く山頂部が彩られるわけではないのだが、東沢を挟んだ野口五郎岳(のぐちごろうだけ)方面からの遠望にしても、あるいは三俣蓮華岳(みつまたれんげだけ)山頂から鷲羽岳(わしばだけ)や黒部川源流とセットにした大きな風景にあっても、その中腹部分はみごとなまでに紅葉黄葉に染まりきるのである。

東沢を挟んで水晶岳
東沢を挟んで水晶岳

MAP&DATA

高低図
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最適日数:3泊4日
コースタイム:【1日目】7時間40分
【2日目】7時間30分
【3日目】5時間45分
【4日目】5時間15分
行程:【1日目】
高瀬ダム・・・ブナ立尾根登山口・・・三角点・・・烏帽子小屋・・・山頂分岐・・・烏帽子岳・・・山頂分岐・・・烏帽子小屋
【2日目】
烏帽子小屋・・・三ッ岳北峰・・・野口五郎小屋・・・竹村新道分岐・・・東沢乗越・・・水晶小屋・・・水晶岳(黒岳)・・・水晶小屋
【3日目】
水晶小屋・・・ワリモ北分岐・・・鷲羽岳・・・三俣山荘・・・三俣蓮華岳・・・双六岳・・・双六小屋
【4日目】
双六小屋・・・弓折乗越・・・鏡平山荘・・・シシウドが原・・・秩父沢出合・・・小池新道登山口・・・わさび平小屋・・・笠新道登山口・・・新穂高温泉
総歩行距離:約38,000m
累積標高差:上り 約3,539m 下り 約3,724m
コース定数:96
アドバイス:山慣れた体力派なら、読売新道を利用し黒部ダムへ下山するのも楽しいもの。また温泉沢の頭から秘湯高天原温泉へ下り、ひと風呂浴びるのも一興だ。一般コースではないので、経験者向きだが温泉付近の紅葉はなかなかみごとである。
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プロフィール

三宅 岳(みやけ・がく)

1964年生まれ。山岳写真家。丹沢や北アルプスの山々で風景や山仕事などの撮影を行なう。著書に『ヤマケイアルペンガイド 丹沢』(山と溪谷社)、『山と高原地図 槍ヶ岳・穂高岳 上高地』(昭文社)など。

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