山容、眺め、植生などが独特の山が広がる、東北の山の紅葉【紅葉コースガイド2025】
東北には山容、眺め、植生などがアルプスとはまた違った魅力を放ち、すばらしい山々が多い。そして、その山々がいちばん輝くのが紅葉の季節だ。東北各地の山を歩き、撮影に取り組む曽根田卓さんに美しい紅葉を見られるコースを教えてもらいました。
文・写真＝曽根田 卓
目次
湿原の草もみじを訪ねる 会津駒ヶ岳（あいづこまがたけ）
福島県／2133m
紅葉の見頃 10月上旬〜10月中旬
福島県の南西部、桧枝岐村の西にそびえる会津駒ヶ岳は、頂稜に豪雪地帯特有の広大な湿原を有する山だ。山頂から北の中門岳へ延びるなだらかな尾根上には、中門池（ちゅうもんいけ）をはじめ、珠玉のような池塘が湿原の中に点在し、雲上の楽園の光景が広がる。この山の秋は独特の色彩を見せてくれる。原色の派手な色合いは少ないが、頂稜を包み込むような湿原の黄金色の草紅葉の景観は、心に安らぎと潤いを感じる。燧ヶ岳（ひうちがたけ）、至仏山（しぶつさん）、越後駒ヶ岳（えちごこまがたけ）、平ヶ岳（ひらがたけ）、そして日光の山々など日本の名峰が眺めながらの湿原の逍遥は、この山の真骨頂だ。大津岐（おおつまた）峠へ向かう富士見林道からは条件がよければ富士山を望める点もうれしい。
MAP＆DATA
高低図
最適日数：日帰り
コースタイム： 8時間5分
行程：駒ヶ岳登山口・・・滝沢登山口・・・水場・・・駒ノ小屋・・・会津駒ヶ岳・・・駒ノ小屋・・・大津岐峠・・・キリンテ
総歩行距離：約13,700m
累積標高差：上り 約1,414m 下り 約1,327m
コース定数：34
アドバイス：健脚なら日帰りも可能だが、駒ノ小屋（要予約 TEL：080-2024-5375）に泊まり、余裕のある行動をしたい。2日目に中門岳を往復する場合、早朝は霜が降り木道はたいへん滑りやすくなるため注意が必要。
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プロフィール
曽根田 卓
1958年仙台市生まれ。山岳写真集団仙台所属。東北の静かな山をこよなく愛している。共著に『分県登山ガイド3 宮城県の山』、「季節の山歩き」（山と渓谷社）のガイド記事執筆。『山と高原地図 栗駒・焼石』（昭文社）の調査執筆担当。
⇒ （続）東北の山遊び
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