目の前に大きくそびえる富士山の大展望!竜ヶ岳で日帰り登山

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

読者レポーターより登山レポをお届けします。naobonさんは富士五湖の一つ、本栖湖(もとすこ)の近くにある竜ヶ岳(りゅうがたけ、1485m)へ。

文・写真=naobon


冬の晴れた日に、久しぶりに富士山が見たくなり、本栖湖近くにある竜ヶ岳に登りました。竜ヶ岳は山梨百名山で、その名前は湖に住む竜の伝説からきています。

本栖湖の駐車場はオフシーズンのためか、がらんとしていましたが、湖は青々とした水をたたえていました。当初は周回ルートを予定していましたが、下りに使おうと思っていた道が凍結しているとのことで、安全面に配慮して、山頂ピストンに切り替えました。

本栖湖駐車場の竜の看板
本栖湖駐車場の竜の看板

本栖湖キャンプ場をスタートして、しばらくは平坦な道を歩きます。登山口の道標を過ぎると、登りの傾斜がきつくなり、つづら折りの道が続きます。とはいえ、登山道は整備されており、積雪もなく、木漏れ日が暖かく、快適な冬枯れの道が続きます。途中、ベンチのある休憩所では、左手には富士山が、右手には雪に覆われた真っ白な南アルプスの稜線が迎えてくれました。壮大な風景にエネルギーをもらって、さらに登り続けます。

富士山
富士山
本栖湖と南アルプス
本栖湖と南アルプス

登山口から1時間ほど歩くと、見晴台に到着です。ここで少し休憩をとります。見晴台には、休憩できる展望所と石仏が祭られている祠がありました。展望所からは、正面に富士山がそびえ立っており、圧巻の風景です。石仏の祠の向こうには、めざす竜ヶ岳山頂が望めます。時期によっては、この展望所からは、ダイヤモンド富士も見えるそうです。展望所の石仏様に、道中の安全を祈りました。

竜ヶ岳 見晴台と富士山
見晴台と富士山
石仏の祠と竜ヶ岳山頂
石仏の祠と竜ヶ岳山頂

見晴台から竜ヶ岳山頂までは、見晴らしのよい明るい道を、ひたすら登ります。40分ほど登ると、山頂に到着しました。山頂は広場のようになっていて、ベンチやテーブルもあり、風景を眺めながらゆっくりくつろぐことができます。ここで最高の富士見のランチタイムです。冬の山頂ランチはカップラーメン。オーソドックスな醤油のスープの味がしみわたります。三連休最終日の山頂は人でにぎわっていました。

竜ヶ岳 山頂道標と富士山
山頂道標と富士山

竜ヶ岳の山頂道標の近くに、なぜか北岳の道標(?)が。矢印と逆の方の道を少し進むと、南アルプスの稜線が見えました。午後になり、雲が出始めており、いったん見納めとなります。明るく景色のよい山頂で、いつまでもたたずんでいられそうなところでした。

竜ヶ岳の山頂道標の近くに、なぜか北岳の道標が
竜ヶ岳kから南アルプスを望む
北岳? 南アルプス。雲が出てきました

下山は、来た道を戻ります。富士山を眺め続けられる、最高の下山路です。登ってくるパーティ、トレイルランナーなど、いろんな方とすれちがいましたが、みなさん笑顔です。この風景が、歩く人たちの心を癒しているのだなあと、しみじみと感じました。登山道も整備されていてとても歩きやすかったです。いつかダイヤモンド富士を見に訪れたいと思いました。

竜ヶ岳 下山路から見える富士山
下山路から見える富士山

途中休憩を挟みながら、2時間かけて下山します。下山時の本栖湖畔は朝より観光客でにぎわっていました。下山後は、恒例の温泉と下山メシです。温泉は帰路途中の西湖のほとりにあるいずみの湯へ。広々としたお風呂で登山の疲れを癒します。温泉に入ったらおなかも空いてくるもの。せっかくなので名物のワカサギを食べたくなり、近くの「カフェ岬」に立ち寄りました。西湖に面した、かわいらしいお店で、ワカサギフライ定食をオーダー。揚げたてで、サクサクの食感でとてもおいしかったです。胃も心も満ち足りた、冬の山旅でした。

ワカサギフライ定食
下山メシのワカサギフライ定食

(山行日程=2025年2月24日)

MAP&DATA

高低図
ヤマタイムで周辺の地図を見る
最適日数:日帰り
コースタイム: 3時間45分
行程:本栖湖バス停・・・竜ヶ岳登山口・・・あずまや・・・新道分岐・・・竜ヶ岳・・・新道分岐・・・あずまや・・・竜ヶ岳登山口・・・本栖湖バス停
総歩行距離:約8,500m
累積標高差:上り 約678m 下り 約678m
コース定数:16

関連リンク

naobon(読者レポーター)

naobon(読者レポーター)

東京都在住、神戸市出身。夏山シーズンは日本アルプスの稜線縦走を、冬は低山・里山ハイキングや山城巡りを、気ままに楽しんでいます。山行後の温泉とビールにこの世の極楽を感じる、週末ハイカーです。

この記事に登場する山

山梨県 /

竜ヶ岳 標高 1,485m

本栖湖の南に位置する山で、山梨百名山にも選定されている。竜ヶ岳の命名は湖に棲む竜の伝説からで、「村人に富士山の噴火を告げ山へと登った」という伝説や「富士山の噴火で熔岩が湖に流れこみ、熱さでこの山に逃げた」などの伝説がある。その山容は美しく、かつては小富士とも呼ばれていた。 近年、竜ヶ岳を有名にするのは、ダイヤモンド富士の初日の出で、毎年1月1日~1月2日はたくさんの登山客で賑わう。 山頂へは本栖湖キャンプ場から約2時間程度。

プロフィール

山と溪谷オンライン読者レポーター

全国の山と溪谷オンライン読者から選ばれた山好きのレポーター。各地の登山レポやギアレビューを紹介中。

山と溪谷オンライン読者レポート

山と溪谷オンライン読者による、全国各地の登山レポートや、登山道具レビュー。

編集部おすすめ記事