山と水遊びを同時に楽しむ! 盛夏におすすめのハイキングコース7選【関東周辺】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

夏休みは家族でハイキングを楽しみたい季節だが、夏ならではの水遊びも捨てがたい。そこで、関東のハイキングコースのなかから、登山の後に川や海で水遊びが楽しめるコースをセレクトしてみた。いずれも公共交通機関が利用でき、渋滞の心配がないので週末でもスムーズにアクセスできる。登山後に水辺で冷えたビールを傾けるのもよいだろう。なお、水遊びの際は必ず大人が付き添い、安全管理は確実に行ないたい。

構成=山と溪谷オンライン

目次

ハイキングの後は秩父の清流へ日向山と横瀬川(ひなたやまとよこぜがわ)

埼玉県/633m

日向山への登り
日向山への登りで振り返れば、雄々しい武甲山と長閑な山村風景のコラボが

日向山は西武秩父線芦ヶ久保(あしがくぼ)の駅前に高まる、雑木林の小さな山だ。駅の下には道の駅「果樹公園あしがくぼ」があり、電車でも車でもアクセスは便利。そして夏に特記したいのは、そこを流れる横瀬川で、幼児でも川遊びができるように整備されていることだ。歩程2時間少々の、展望と緑陰を楽しめる山を周回し、下山後は思いっきり水遊びに興じたい。

芦ヶ久保駅前の石段を下り、国道を左へ。茂林寺(もりんじ)前の細道を登り、高原状の広い車道を行き、左の「農村公園」への山道に入る。樹林の山腹をわずかで着いた農村公園には無料のローラー滑り台があり、まずはここでひと遊び。南に武甲山(ぶこうさん)が高い。沢沿いのか細い道は、じき車道に出て左へ。右の果樹園脇の山道に入れば行く手に日向山が穏やかに立ちあがる。車道を横切ると間もなく尾根上で、左に登れば日向山頂上だ。

標高633mの日向山頂上に立つ1mの展望台
標高633mの日向山頂上に立つ1mの展望台上は、東京スカイツリーと同高度

雑木林の山頂は南に開け、武甲山から二子山(ふたごやま)などの山々が目前に広がる。展望を楽しんだら帰りは西へ。雑木林の緑のトンネルは駆け下りたくなる爽快さだ。フェンス沿いの道が屈曲して木段を下ると琴平(ことひら)神社に出る。右前方の車道を下ると再び雑木林の尾根道だ。緑陰の道はか細いが道標は要所に続き、橋を渡ってわずか登れば、いきなり現われる青銅の観音像。道の駅からも見える芦ヶ久保大観音で、急な車道を下れば横瀬川の待つ出発点に戻り着く。

(文・写真=打田鍈一)

日向山の西へ下る緑陰の尾根道
西へ下る緑陰の尾根道は、思わず走り出したくなる
道の駅を流れる横瀬川
道の駅を流れる横瀬川。幼児でも遊べるよう整備され開放されているが、保護者は自己責任で遊ばせること。

MAP&DATA

高低図
ヤマタイムで周辺の地図を見る
最適日数:日帰り
コースタイム: 2時間7分
行程:芦ヶ久保駅・・・農村公園・・・日向山・・・琴平神社下・・・芦ヶ久保大観音・・・芦ヶ久保駅
総歩行距離:約4,900m
累積標高差:上り 約383m 下り 約383m
コース定数:9
アドバイス:道の駅果樹公園あしがくぼでは弁当、饅頭などを買え、みそポテトは名物。帰りにはソフトクリーム、うどん・蕎麦なども。マイカーは秩父寄りの第二駐車場に駐車する。
低山専門山歩きライター 打田鍈一さん
紹介してくれた人
低山専門山歩きライター 打田鍈一さん
群馬県西上州で道なき薮岩山に開眼。越後の山へも足を延ばし、マイナーな低山の魅力を雑誌や書籍などで紹介。『山と高原地図 西上州』(昭文社)を平成の30年間執筆。著書に『薮岩魂―ハイグレード・ハイキングの世界―』『続・薮岩魂 いつまでもハイグレード・ハイキング』(山と溪谷社)など共著多数。(プロフィール写真=曽根田 卓)
NEXT 五常の滝〜日和田山
1 2 3 4 5

目次

今がいい山、棚からひとつかみ

山はいつ訪れてもいいものですが、できるなら「旬」な時期に訪れたいもの。山の魅力を知り尽くした案内人が、今おすすめな山を本棚から探してお見せします。

編集部おすすめ記事