迫力あるカルスト台地、琵琶湖を展望する霊仙山周回

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読者レポーターより登山レポをお届けします。yamatsuzukiさんは鈴鹿山脈最北に位置する滋賀県米原市の霊仙山(りょうぜんざん、1084m)へ。

文・写真=yamatsuzuki


10月の3連休の最終日は、台風の影響もあり、ギリギリまで天気予報で晴れそうな山域を調べて滋賀県の米原市にある霊仙山へ。

いつもは朝6時ごろにはスタートするのですが、この日は11時ごろまでは雲がしっかりとかかりそうな予報だったので、山頂に着くころに晴れることを期待して8時過ぎにスタートしました。

人気の山なので駐車場はなんとか停められる程度です。トイレや水場はありません。駐車場にいちばん近いコンビニが、約20分手前にあります。

今回のルートは霊仙山と経塚山(きょうづかやま)を登る周回コースです。約10㎞、アップダウン約900mで、コースタイムは約5時間です。

登り始めからしばらく急登が続きます。気温は20℃前後で多少風もあるので、汗だくにはなりません。岩がゴロゴロした急登までは樹林帯歩きです。

歩いている途中に青空も見えてきたので、思っていたより早く晴れそうだな~と喜んで歩きます。

霊仙山 登山道
開始直後の急登
霊仙山 登山道
歩きやすい樹林帯
霊仙山 登山道
青空が広がる

霊仙山といえば、岩ゴロの急登です。斜度もしっかりあるので、安全にゆっくり登ります。振り返ると、山深い景色が見えて元気になります。

しかし、登っている途中にガスが……。あっという間に真っ白です。さっきまで晴れていたのに……。

そのうちガスが抜けるだろうと思って登ります。ルート上のマーキングは見にくい箇所もあるので、確認しながら丁寧に歩きます。

霊仙山 登山道
岩ゴロの急登
霊仙山 登山道からの眺望
振り返ると見える景色
霊仙山 登山道
あっという間にガスの中

急登を登りきってもガスガスです。ガスがなければ、ここからきれいな稜線が見えます。この稜線を気持ちよく歩くために、スタート時間を調整したんだけどな~。ガスが抜ける気配がないので諦めて進みます。結局、山頂に到着するまでガスガスです。

霊仙山の最高地点
霊仙山の最高地点

山頂の気温は18℃前後ですが、風が強くて寒いので、防寒対策してしばらくガスが抜けるのを待ちます。30分くらい待っているとガスが抜けてきました。

霊仙山 山頂
ガスが抜けて青空が出てきました
霊仙山 山頂からカルスト台地を望む
カルスト台地が目の前に

山頂からのガスが抜け始めたので、経塚山に向かって一度下って登り返します。ガスが抜け出すと見えなかったカルスト台地や琵琶湖も見えてきました。その後、経塚山の山頂でガスは抜けました。

霊仙山 山頂からの下り
山頂からの下り。奥が経塚山方面
経塚山 山頂からの眺望
経塚山の山頂からの眺望

ガスが抜けて一気に眺望がよくなり気持ちよく歩けます。やっぱり景色がよいと元気になるな~と思いながら進みます。下山途中には伊吹山(いぶきやま)も見えました。

霊仙山 登山道から伊吹山を望む
正面に見えるのが伊吹山

歩いていると、どんどん青空に!! あと1時間スタートを遅らせればよかったな~と思いながらも、すばらしい景色が目の前にあるので、存分に全身で感じながら歩きます。樹林帯に入るまではとにかく気持ちのいい景色ばかりで、なかなか進めません。

霊仙山 霊山神社
霊山神社にお参りします
霊仙山 登山道からの眺望
快晴です
霊仙山 登山道
迫力のあるカルスト地形
青空と琵琶湖
青空と琵琶湖

景色を楽しんで樹林帯に入っていきます。ここからの下りは急でザレています。ロープがついている場所もあるので、滑落しないように慎重に下ります。

霊仙山 登山道
滑落しないように慎重に
霊仙山 登山道
しっかり下ります

危険箇所を過ぎると歩きやすいです。途中でシカなどの鳴き声でびっくりするときもありましたが、出合うことなく下山できました。

久しぶりに地元滋賀県の山に登りました。低山ですが、この時期は天候や風の強弱によっても体感温度はかなり低くなると思います。今回はレイヤリングで困ることはなかったのですが、準備の段階で手抜きしてはいけないとあらためて感じる山行になりました。今度は快晴の日に稜線歩きをしたいです。

(山行日程=2025年10月13日)

MAP&DATA

高低図
ヤマタイムで周辺の地図を見る
最適日数:日帰り
コースタイム: 5時間10分
行程:今畑登山口・・・笹峠・・・霊仙山・・・経塚山・・・汗ふき峠・・・落合・・・今畑登山口
総歩行距離:約9,800m
累積標高差:上り 約1,032m 下り 約1,032m
コース定数:23
yamatsuzuki(読者レポーター)

yamatsuzuki(読者レポーター)

2022年に初めての槍ヶ岳登山で、全身の細胞が震える感動とエネルギーが沸き起こる体験をして以来、山にどっぷりはまっています。細胞レベルのわっくわく!!を感じながら山を楽しんでいます。

この記事に登場する山

滋賀県 / 鈴鹿・布引山地

霊仙山 標高 1,084m

 鈴鹿山脈の北端に位置する。山頂にはドリーネが点在し、クマザサと広々とした高原がある。天気さえよければ、快適な高原ハイクを楽しめる山だ。  霊仙の名前どおり、宗教的な雰囲気が周辺の山麓にも多く残っている。さらに霊仙三蔵の生地が米原町技折で、谷や峰には祠や行場などがある。  霊仙山は阿弥陀ガ峰、ソノド、コザト、谷山などの衛星峰がたくさんある。山頂への一般的なルートとしてはJR東海道線醒井駅から上丹生を経て、途中、漆滝を見て登るコース。下山は汗ふき峠から榑(くれ)ガ畑(はた)を経て醒井(さめがい)養鱒場に至る。ほかにも各峠道を利用して山頂に至るコースがあるが、アプローチが長いうえ、山も深く、一般的ではない。  毎年、遭難も起きており、天気の悪いときや冬季は特に厳しい山となる。心して登山すべきであろう。

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