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『生き残った人の7つの習慣』への想い――、トップクライマーが実践する企業経営に活きる究極の危機管理術

登る前にも後にも読みたい「山の本」
たしなみ 2019年01月21日

プロクライマーの小西浩文氏は、14座ある「8000メートル峰の無酸素登頂」に挑みつづけ、過去、事故に巻き込まれながら「生還」してきた。どうすれば生き残れたか――。トップクライマーが実践する、企業経営に活きる究極の危機管理術を伝える。

 

登山はよく、ビジネスでのマネジメントに例えられることがある。綿密な準備・計画を行い、パーティの結束を固め、それぞれの役割を担いながら頂上を目指していく――。こうした行動様式は、確かにビジネスシーンに似ている。実際に会社の経営者やリーダーたちは、登山の中でマネジメントを学ぶことは少なくないと思っているはずだ。

世界に14座ある8000m峰のうち6座を無酸素で登頂する記録(人類初)を持ち、3度のガン手術を経験しながらも8000m峰無酸素登頂に挑んできた登山家の小西浩文氏は、近年ビジネスセミナーの世界でも頭角を現わし、大きな反響を呼んでいる。登山の中で数々の危機を乗り越えた実体験を、ビジネスシーンでの「リスク・マネジメント」に重ねて語る言葉に、強力な説得力があるからだ。

さまざまな危機に晒されながらも、文字通り「生き残ってきた」という小西氏は、これまでの危機を、こう振り返る。

「私は、これまで30年以上にわたり、世界の8000メートル峰の無酸素登頂に挑戦し、6座の登頂に成功してきました。私が挑んできたのは、『デス・ゾーン』と呼ばれる世界、まさに生物が生存することさえ許されないような最も過酷な環境条件の場所でした。そのため、今日まで一緒に山に登った仲間たちのうち60名近くが亡くなりました。私自身も、何度も死線をくぐりぬけてきましたが、幸運にも、この世界でケガひとつすることなく、生き残ってまいりました」

そんな経験から、現在はさまざまな講演を通して、社会全体の危機管理の重要性を説いている。各講演・セミナーの内容も含めた、小西氏の危機管理のあり方・考え方を、登山での実体験をもとに培った危険回避に関する経験を述べたのが、弊社から刊行された『生き残った人の7つの習慣』だ。

生き残った人の7つの習慣

高峰登山に長年関わってきた経験と企業経営のマネジメントが融合!
異変の予兆はなかったか――、どうすれば生き残れたか――。
トップクライマーが実践する、企業経営に活きる究極の危機管理術。

 

著者: 小西浩文
発行: 山と溪谷社
価格: 1200円+税


小西氏は本書を執筆した動機について、こう説明している。

「私はこれまでの登山における様々な困難や経験を通して、生き残る人とそうでない人との違いは、一体何なのかという疑問を強く抱くようになりました。実は登山以外にも、私の人生には、様々なことがありました。20代後半から30代前半にかけて3回ガンの手術を受け、阪神淡路大震災では兵庫県宝塚市の実家が全壊し、40歳の時には妻を病気で亡くしました。
このように、人生における困難や苦しみ、悩みは、多かれ少なかれ、誰の人生にも立ちはだかってきます。避けて通れればよいのですが、なかなかそうもいかないのが人生です。私には、どうしても見極めたいふたつの想いがあり、それを究極の目標として登山を続けてきました。
ひとつは、仏教で言う「四苦八苦」。どうしたら、乗り越えられるのか。そしてふたつめは、『運』というものが自分の努力によって変わっていくのか、ということでした。
その答えが、この『生き残った人の7つの習慣』に書かれています」

7つの習慣について、小西氏の点を挙げる。

  • 危機の予兆を察知せよ
  • ゴール直前の「気の緩み」に注意せよ 
  • 「焦り」と「驕り」を支配せよ 
  • 「想定外」に甘えるな 
  • 「平常心」を忘れるな 
  • 「微かな異変」を見逃すな 
  • 「事前の準備」に集中せよ 

本書では、実際に小西氏が体験した9件の事故のケースを検証しながら、そうした事例から得られる教訓、危機管理とは「心のマネジメント」であることに言及する。 「登山でもビジネスでも『危険』を回避した人は必ずこれをやっている」というコピーのとおり、本書は登山者への危機回避に向けての書籍というものに収まらない内容で、ビジネス書やふだんの生活でも活用できる内容となっている。

危機管理 書籍・書評
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