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北アルプス南部縦走(西穂~槍~笠~鷲羽~針ノ木)日本アルプス縦走Round.5

上高地、西穂高岳、ジャンダルム、奥穂高岳、北穂高岳、大切戸、槍ヶ岳、笠ヶ岳、双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳、黒岳(水晶岳)、野口五郎岳、烏帽子岳、七倉岳、蓮華岳、針ノ木岳、赤沢岳、種池山荘、扇沢( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 1人 (山車(dashi) さん )

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行程・コース

天候

10/2~3:晴れ 10/4:ガス後晴れ 10/5:ガス、曇り時々晴れ 10/6~9:晴れ 10/10:晴れ後曇り

登山口へのアクセス

電車
その他: ●往路:松本まで電車。松本から上高地行きバス、帝国ホテル前下車
●復路:扇沢から大町まで車同乗。大町から電車。

この登山記録の行程

Round.5:北アルプス・南部(西穂山荘~種池山荘) 2015年10月2日~10日
  ● アプローチ歩行距離:9.6km
  ● コース歩行距離:85.7km   ● 累積標高差:+10,363m -10,459m
  ● 記号:[--] 交通機関  [・・・] 徒歩
①10/2(金) アプローチ歩行距離:3.6km 累積標高差:+833m,-48m
コース歩行距離:0.2km 累積標高差:+56m,-0m
 松本(10:15)--(11:54)帝国ホテル前・・・(12:06)登山口・・・(14:18)焼岳JC・・・(14:34)西穂山荘  <コース下見>西穂山荘(15:00)・・・(16:02)独標(16:15)・・・(17:00)西穂山荘
②10/3(土) コース歩行距離:5.2km 累積標高差:+1,227m,-607m
 西穂山荘(06:25)・・・(07:19)独標・・・(07:47)ピラミッドピーク・・・(08:23)西穂高岳・・・(10:26)天狗の頭・・・(10:49)天狗のコル(11:15)・・・(12:37)ジャンダルム(12:50)・・・(13:49)馬の背・・・(14:07)奥穂高岳(14:25)・・・(14:53)穂高岳山荘
③10/4(日) コース歩行距離:7.5km 累積標高差:+1,138m,-1,038m
 穂高岳山荘(05:55)・・・(06:15)涸沢岳・・・(08:19)北穂高岳・・・(11:13)南岳小屋(11:50)・・・(12:03)南岳・・・(12:17)天狗原JC・・・(13:06)中岳・・・(13:51)大喰岳・・・(14:25)槍ヶ岳山荘(14:46)・・・(15:11)槍ヶ岳(15:45)・・・(16:09)槍ヶ岳山荘
④10/5(月) コース歩行距離:16.3km 累積標高差:+1,419m,-1,694m
 槍ヶ岳山荘(06:02)・・・(06:39)仙丈乗越・・・(07:45)右俣乗越・・・(08:23)硫黄乗越・・・(08:57)樅沢岳・・・(09:22)笠ヶ岳JC(双六小屋)・・・(10:15)花見平(10:30)・・・(10:49)鏡平JC・・・(11:00)弓折岳・・・(11:55)大ノマ岳・・・(12:25)秩父平・・・(13:34)抜戸岳・・・(13:49)杓子平JC・・・(14:19)抜戸岩・・・(14:51)笠ヶ岳山荘・・・(15:15)笠ヶ岳
⑤10/6(火) コース歩行距離:14.5km 累積標高差:+1,097m,-1,359m
 笠ヶ岳山荘(07:17)・・・(07:44)抜戸岩・・・(08:23)笠新道(杓子平)JC・・・(09:15)秩父平・・・(10:37)鏡平JC・・・(11:54)双六小屋・・・(12:17)巻道JC・・・(12:21)中道JC ・・・(12:57)双六岳・・・(13:18)中道合流・・・(14:04)三俣蓮華岳・・・(14:44)三俣山荘
⑥10/7(水) コース歩行距離:14.9km 累積標高差:+1,245m,-1,268m
 三俣山荘(05:55)・・・(07:02)鷲羽岳・・・(07:52)ワリモ北(雲ノ平)JC・・・(08:29)水晶小屋JC・・・(09:23)水晶岳・・・(09:29)水晶岳三角点・・・(10:24)水晶小屋JC(10:55)・・・(11:32)東沢乗越・・・(12:41)湯俣JC・・・(13:19)野口五郎岳・・・(16:17)烏帽子小屋
⑦10/8(木) コース歩行距離:10.4km 累積標高差:+1,234m,-1,299m
 烏帽子小屋(06:30)・・・(06:54)烏帽子岳JC・・・(07:12)烏帽子岳・・・(08:28)南沢岳・・・(09:50)不動岳・・・(12:11)船窪岳第2ピーク・・・(13:13)船窪岳・・・(13:24)針ノ木谷出合JC・・・(14:04)水場JC・・・(14:22)船窪小屋JC・・・(14:28)船窪小屋
⑧10/9(金) コース歩行距離:6.2km 累積標高差:+851m,-773m
 船窪小屋(07:00)・・・(07:10)七倉岳・・・(08:41)北葛岳・・・(11:13)蓮華岳・・・(12:17)針ノ木峠・・・(12:17)針ノ木小屋
⑨10/10(土) コース歩行距離:10.6km 累積標高差:+1,083m,-1,161m
       アプローチ歩行距離:6.0km 累積標高差:+176m,-1,212m
 針ノ木小屋(06:05)・・・(06:58)針ノ木岳・・・(07:48)スバリ岳・・・(09:29)赤沢岳・・・(10:21)鳴沢岳・・・(12:06)岩小屋沢岳・・・(13:23)種池山荘・・・(15:24)柏原新道口・・・(15:35)扇沢

コース

総距離
約87.0km
累積標高差
上り約9,310m
下り約9,406m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

 やったあ!ジャンダルムに登れたぞ!40年前、奥穂から眺めた、あの絶壁のジャンダルムに、今、立つことができた。縦走屋のワンダラーが登れるとは思ってもいなかっただけに感慨もひとしおであった。ジャンダルムに登れたことで妙に自信がついたのか、所謂、クライマーズ・ハイなのか、馬の背では写真を撮る余裕も生まれていた。

 日本アルプス縦走~日本弧状列島完全人力横断(御前崎~親不知)~シリーズ。今回はRound.5:北アルプス・南部(西穂山荘~種池山荘)の山旅である。

<初日:上高地-焼岳JC-西穂山荘 独標まで下見>
<2日目:西穂山荘-独標-ピラミッドピーク-西穂-天狗のコル-ジャンダルム-奥穂-穂高岳山荘>
西穂から奥穂への縦走は、最大のハイライトというよりも、期待より不安の方が大きい。果たして、通過できるのか。初日、時間があったので、独標まで下見をした。我ながら、自分が情けなくなった。独標から先のルートを確認するために、身を乗り出す必要があるが、それができないのである。すっかり意気消沈して宿に戻ると、何人か、背中を押してくれる人がいて、足を踏み出すことができた。剱のときも、そうだった。怖々(こわごわ)登っていると、小さな女の子がスイスイ下ってくる。それを見て、元気が出た。今回は、独標で会った3人グループに励まされた。まず、独標で、次に天狗の下りで足を停めていると、彼らが追い付き、リーダーが「大丈夫ですよ!」また、一人は「私も怖いんですよ」と言いながら、なんなく下っていく。それを見て、歩を進めることができた。心理学か何かの専門家に言わせると、「代理経験」というらしい。人の成功が自分の自信になるのだとか。勇気が出て身を乗り出すと、ホールドやスタンスを確認することができた。このコースの大変さは失敗の許されない集中力が長時間要求されることかも知れない。鎖も設定してあるが、鎖場より難しそうな処なのに鎖が無い所もある。鎖のない逆層(片理の端部が下向き)スラブなどは、靴底と岩との摩擦力のみが頼りで、技と言えば、フラットフッティングと体重移動くらいなもので、通過可否の判断は前走者が通過できたかに頼るしかない。何はともあれ、天狗のコルまで来た。エスケープルートはここしかない。岳沢から上がってきた人によると、一人けがをして岳沢に下ったらしい。夕べ、同宿で元気づけてくれた人でないことを願う。さて、要のジャンダルムの登頂ルートを聞く。西側が楽で、巻道もあるらしい。少し安堵、先に進むことにする。巻道は南側を巻いていて、ピークから見て南西部から少し戻る形で西側に回り込み、直登する。やったあ!ジャンダルムに登れたぞ!40年前、奥穂から眺めた、あの絶壁のジャンダルムに、今、立つことができた。縦走屋のワンダラーが登れるとは思ってもいなかっただけに感慨もひとしおであった。ジャンダルムに登れたことで妙に自信がついたのか、所謂、クライマーズ・ハイなのか、馬の背では写真を撮る余裕も生まれていた。そして奥穂。3人グループと会って、「あれっ、途中で引き返すんじゃなかったんでしたっけ?!」と茶化された。山小屋では、富山からの楽しいグループにビールをご馳走になり、この旅のクライマックスを締め括ることができた。

<3日目:穂高岳山荘-唐沢-北穂-大切戸-南岳-中岳-大喰岳-槍-槍ヶ岳山荘>
 奥穂からは40年振り、二度目の縦走となる。涸沢岳の下りは、一部凍結し、冬がそこまで来ていることを思わせた。日の出は臨めたものの、唐沢、北穂は霧の中で、期待した北穂テラスからの、大切戸越しの槍ヶ岳は撮影できなかった。前回は、このアングルがベストショットであったが、銀塩フィルムであり、ディジタルで撮りたかった。北穂下りの中腹辺りから、時々、霧が晴れ、飛驒泣き、長谷川ピークを望むことができた。南岳からは霧が晴れる頻度も多くなり、主役の槍ヶ岳がどんどん近付いてくる。大喰岳では快晴となり、正面に小槍をアクセントに槍ヶ岳が聳え、槍沢に裾野を伸ばしている。槍ヶ岳からは来し方を俯瞰したかったが、どうやら、途中で油を売りすぎたらしい。穂高までの稜線は霧に包まれてしまった。乗鞍、御嶽山が霧に浮かんでいる。1時間近く粘った結果、別の果報があった。影槍である。何故か、槍の三角形が他のシルエットより濃く見える。

<4日目:槍ヶ岳山荘-樅沢岳-双六小屋-弓折岳-抜戸岳-笠ヶ岳-笠ヶ岳山荘>
 今日は魅力的な稜線を辿って、笠ヶ岳に向かう。笠ヶ岳というと播隆上人が思い浮かぶが、調べてみると、開山者ではなく、江戸時代に村人を伴って登頂したことが、日本山岳史上のエポックであったらしい。笠ヶ岳は今回の縦走ルートから外れ、プラス1日を要するピストン山行となるが、それでも、尚、歩いてみたい魅力的な稜線であった。槍から西鎌尾根を通り、双六小屋で分岐して南下する。秩父平から、つづら折れの急坂を上ると、抜戸岳の稜線に出る。ここから、笠ヶ岳に至る道が何とも好ましい。稜線は東側がスパッと切れ落ち、西側はなだらかである。そのなだらかな斜面は這松の緑で、その中に、稜線近くを白い道が通っていて、これが良いアクセントになっている。期待通りの尾根歩きとなった。

<5日目:笠ヶ岳山荘-双六小屋-双六岳-丸山-三俣蓮華岳-三俣山荘>
 大切戸から昇る日の出で朝を迎えた。朝日の左右には槍ヶ岳から(奥穂高岳)ジャンダルムまでの3,000m峰、8座が、幅6kmの屏風のようなシルエットを見せている。なんとも、贅沢な眺めである。影絵でこのスカイラインを縦走する妄想を描いた。今日は笠ヶ岳から主縦走路に戻り、双六岳、三俣蓮華岳を縦走する。双六岳は特異な山頂を有している。それはまるで山上の滑走路の様に広く、飛び立つ先は槍ヶ岳であるが、今回は姿を見せなかった。三俣蓮華を下るころには雪が舞い始め、本格的な冬の訪れが近いことを告げていた。下りきる少し手前から鷲羽岳を見上げる。“鷲が翼を広げたような”と表現される。彷彿とさせる眺めである。右翼はワリモの稜線、左翼は鷲羽池(火山)の外輪山か。山は見上げるのがよい。縦走路は俯瞰、鳥瞰がよい。

<6日目:三俣山荘-鷲羽-ワリモ-黒岳-真砂岳-野口五郎-三ツ岳-烏帽子山荘>
 今日からは、黒部川の分水嶺の東側-後立山連峰-を歩く。黒部川の源流は鷲羽岳といわれているが、分水嶺の最奥部は黒部五郎岳である。雲ノ平は北アルプスの奥座敷、黒部の奥座敷でもある。その奥座敷に鎮座しているのが黒部五郎岳である。三俣山荘から鷲羽岳の登りにかけて、黒部五郎の見事なカールの正面を横切る。山荘を出て、左手には黒部五郎岳の頭が日の光を浴び始めているのが見える。振り返ると、三俣蓮華岳の山肌が曙色に焼けだされている。鷲羽の登りで高度を上げていくと、美しいカールを抱いた黒部五郎岳が白日の下に、徐々にその姿が晒されていき、左手前方には薬師岳が優美な姿を見せてくる。心なごむ、感動の景色が拡がる。この黒部源流域の景観はすばらしい!すっかり魅了されてしまった。2年前の情景が蘇った。室堂から立山連峰を南下し、黒部五郎、三俣蓮華でUターン、後立山連峰を北上して、烏帽子岳に至る黒部馬蹄形-黒部源流域の分水嶺をトレース-を縦走した。このコースで驚きの山があった。その名も知らずに、薬師や黒岳などの周辺の山々より堂々とした、貫禄さえ感じさせるその姿が現れた時、驚いた。調べてみると、それは赤牛岳であった。雲ノ平を大奥として押し隠すように、馬蹄形最奥部の入口中心に位置している。今回も、その赤牛岳に注目し、多彩な色の取り合わせに驚いた。赤と黒。同じ稜線で隣り合う赤牛岳と黒岳。黒と白。野口五郎の白い地平線の上に黒岳が横たわる。同様に赤と白。薬師も赤いので赤と赤の組み合わせもある。烏帽子まで行くとまた白の世界となる。今日のコースは裏銀座と呼ばれる人気コースであるが、晩秋のせいか、人もまばらで、お気に入りの自然に浸り、絶景を独占して、妄想に、一人ほくそ笑む、静かな山旅を味わえた。すばらしい今日の日に感謝!

<7日目:烏帽子小屋-烏帽子岳-南沢岳-不動岳-船窪岳第2ピーク-船窪岳-船窪小屋>
今日は烏帽子から、船窪まで。ここからは初めてのコースとなるが、Hさんという同行者ができた。遅れがちな私を、姿が見えなくなると待っていてくれた。3日間ご一緒させていただき、お陰で、今回の旅のゴールである扇沢に辿りつくことができた。謝々!今日もいい天気。秋なのに、こんなに晴天が続いて良いのか、山が受け入れてくれたのか、予報では下山の10日までは、持ちそうである。ありがたい。でも、冷える。大きな霜柱が立っている。地面を這う唐松の葉は花が咲いたように美しい。黄葉した葉は花弁のように、その中心には、昨夜、風花でも飛んできたのか、雪が積もって花芯に見える。烏帽子の裏の黒部の谷には霧が立ち込め、ブロッケンが迎えてくれた。烏帽子を過ぎて振り返ると、白砂の向こうに黒岳、赤牛岳、薬師岳が並んでいる。黒、赤、赤と優しい山の連なりの中央に、赤牛が少しだけ、頭を出している。そして南沢岳。一際(ひときわ)白い。その白に這松の緑、ウラシマツツジ(裏縞躑躅)の赤が彩りを添える。その絶景の向こうから、ガレが始まる。南沢岳、不動岳、船窪岳とガレがひどくなり、稜線まで達している。ガレた土砂は濁沢、不動沢を埋め、高瀬ダムに押し寄せている。ブナ立尾根を下って、丸太の一本橋を渡る。これが濁沢、次に吊り橋を渡る。これが不動沢。この2本の沢を埋め尽くす土砂が合流し、扇状地のように拡がっている。高瀬ダムの貯水容量確保のため、土砂をダンプで搬出している。2年前の光景である。

<8日目:船窪小屋-七倉岳-北葛岳-蓮華岳-針ノ木小屋>
 今日は船窪から針ノ木までのショートステージ。話題は二つ。霧氷と蓮華岳。まず霧氷。日に日に冬の足音が近づいている。枯れ木が全ての細い枝の末端まで、余すとこなく白い氷で覆われている。オオカメノキ(大亀の木)の赤い実が彩りを添える。美しいと同時に生命力を感じる。それは人体の毛細血管のように張り巡らされ、水分を吸い上げ、光合成でできた澱粉を根に戻す、その通り道が可視化されていて、光合成による澱粉生産量を最大化する枝振りに見える。次に蓮華岳。霧氷を楽しみながら、北葛岳に登ると、正面に現れるのが蓮華岳である。大きく、どっしりと、風格さえ感じるその山容に、まず驚いた。北葛岳を300m下り、蓮華の大下りを500m登り返すと、白砂と緑の這松が美しい蓮華岳山頂である。そしてアラウンドビューの世界。どうやら、蓮華岳は北アルプスの中央にあるらしい。来し方には遠く槍・穂高まで、思い出の詰まった峰々が懐かしく見渡せ、行く先は爺ヶ岳までの明瞭な稜線と、鹿島槍から白馬岳までの期待の峰々が見える。蓮華岳はコマクサ(駒草)の咲くころに、また来てみたい山となった。

<9日目:針ノ木岳-スバリ岳-赤沢岳-鳴沢岳-岩小屋沢岳-種池山荘-扇沢>
 最終日。種池山荘から下山する。今回の最終日であると同時に、今年の打ち止めでもある。冬将軍がそこまで来ており、日本アルプス縦走も、1ラウンドを残し、残念ながら、中断せざるを得ない。今日は針ノ木に登る。奇遇にも、この旅を決定づけたグレートトラバースの田中陽希さんも、この日、黒部湖から針ノ木に登ってくるという。残念ながら、会うことは叶わなかったが、同じ日に4時間差で同じ峰に立つことができたのは幸運であった。山頂からの景色も素晴らしかった。一際、目を惹いたのが黒部湖の湖水を縁取る白い湖岸である。そして、黒部湖から立ち上がる立山連峰の峰々。五色ヶ原を正面に、ザラ峠もよくわかる。今日歩く黒部川分水嶺は、下流域を除くと最隘部となる。大汝山と赤沢岳は6kmしか離れていない。左に黒部川、そして立山・剱を近く、大きく見ながらの縦走である。エメラルドグリーンと評される黒部湖。和色で相応しい表現はないか探してみた。強いて言うなら、「花緑青(はなろくしょう)」「青緑」が近いと思うが、ピッタリこない。幸運はまだあった。今日も晴天で、8日間、一滴の雨も降らずに、コース中、最高の舞台を楽しませてもらった。自然が、山が、迎え享け、受け容れてくれたように思えてならない。下山後、Hさんには、大町駅まで車で送っていただいた。

 次回はゴールの親不知を目指す。最終回、北アルプス・北部(種池山荘~親不知)Round.6でレポートする。

関連レポート
○関東地方境一周:群馬県境
 ・尾瀬-平ヶ岳-丹後山 残雪期縦走:関東地方境-山-群馬県境 2015年4月26~30日
  <https://www.yamakei-online.com/cl_record/my_detail.php?id=118548>
 ・尾瀬沼横断:関東地方境-山-群馬県境 2015年4月19日
  <https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=117347>
 ・残雪の景鶴山に登る:関東地方境-山-群馬県境:2014年5月1日(木)~2日(金)
  <https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=117322>
 ・燧ヶ岳・至仏山・尾瀬一周の旅:関東地方境-山-群馬県境:2012年8月19日~20日
  < https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=117269>
 ・尾瀬から日光沢温泉を巡る、夏の終わりの静かな山旅:2006年8月18日(金)~20日(日)
  <https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=117060>
 ・巻機-丹後、縦走 敗退記:2017年04月25日(火)~27日(木)
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=92462>
○日本アルプス縦走~日本弧状列島完全人力横断(御前崎~親不知)~
 ・全体版:2015年6月30日~2016年7月22日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=72911>
 ・Round.1:御前崎スタート(御前崎~畑薙第1ダム) 2015年6月30日~7月5日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=72732>
 ・Round.2:南アルプス・南部(畑薙第1ダム~三伏峠)2015年7月19日~25日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=85112>
 ・Round.3:南アルプス・北部(三伏峠~駒ヶ根) 2015年8月8日~13日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=85249>
 ・Round.4:中央アルプス・乗鞍岳・焼岳(駒ヶ根~西穂山荘下)2015年9月11日~17日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=85409>
 ・Round.5:北アルプス南部(西穂山荘下~種池山荘)2015年10月2日~10日(土)
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=112065>
 ・Round.6:北アルプス・北部(種池山荘~親不知) 2016年7月17日~22日
  <http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=115955>

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え
地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え)
ナイフ 修理用具 ツエルト 健康保険証 医療品 ロールペーパー
非常食 行動食 ライター

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登った山

岩小屋沢岳

岩小屋沢岳

2,630m

鳴沢岳

鳴沢岳

2,641m

赤沢岳

赤沢岳

2,678m

スバリ岳

スバリ岳

2,752m

針ノ木岳

針ノ木岳

2,821m

蓮華岳

蓮華岳

2,799m

北葛岳

北葛岳

2,551m

不動岳

不動岳

2,601m

南沢岳

南沢岳

2,626m

烏帽子岳

烏帽子岳

2,628m

三ツ岳

三ツ岳

2,845m

野口五郎岳

野口五郎岳

2,924m

水晶岳

水晶岳

2,986m

鷲羽岳

鷲羽岳

2,924m

三俣蓮華岳

三俣蓮華岳

2,841m

双六岳

双六岳

2,860m

樅沢岳

樅沢岳

2,755m

弓折岳

弓折岳

2,592m

抜戸岳

抜戸岳

2,813m

笠ヶ岳

笠ヶ岳

2,898m

槍ヶ岳

槍ヶ岳

3,180m

大喰岳

大喰岳

3,101m

中岳

中岳

3,084m

南岳

南岳

3,033m

北穂高岳

北穂高岳

3,106m

涸沢岳

涸沢岳

3,110m

奥穂高岳

奥穂高岳

3,190m

西穂高岳

西穂高岳

2,909m

船窪岳

船窪岳

2,459m

七倉岳

七倉岳

2,509m

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