【part 2】小川谷上流中段道探索 ワンデイハイク
タワ尾根、ウトウの頭、県境尾根、コツ谷右又左又出合い、小川谷上流中段道、コツ谷右岸尾根、キエモン尾根、上滝尾根、県境尾根、タワ尾根( 関東)
パーティ: 1人 (加藤キーチ(モンターニャ) さん )
タワ尾根、ウトウの頭、県境尾根、コツ谷右又左又出合い、小川谷上流中段道、コツ谷右岸尾根、キエモン尾根、上滝尾根、県境尾根、タワ尾根( 関東)
パーティ: 1人 (加藤キーチ(モンターニャ) さん )
小雨が残り午前中は路面がウエット、タワ尾根の登りは木の根に足をかけられず。昼前からときおり薄日がさす。午後、方角によってやや風あり。暖か。
バス
その他:
立川に前泊して平日の始発バス、
奥多摩駅06:04〜06:31東日原バス停
07:15~東日原バス停をスタート
08:04~タワ尾根に上がる~08:21
09:33~ウトウの頭~09:47
10:26~県境尾根の縦走路
10:52~コツ谷二又の中尾根下降点
12:00~コツ谷に下りる
12:50~コツ谷左岸尾根鞍部からの径路つなぎ、最終到達点
13:00~中尾根に取りつく
13:02~上流中段道の踏み跡、co1290m
13:27~コツ谷右岸尾根(キエモン尾根の一本北)、赤テ、co1280
13:57~キエモン尾根、赤テ、co1280~13:24
14:32~キエモン小屋窪、co1260
14:50~上滝尾根、co1260
15:29~県境尾根の縦走路
15:46~タワ尾根分岐~16:06
16:43~ウトウの頭
18:11~日原鍾乳洞売店~18:19
18:37~中日原の水場フィニッシュ
古い公文書の「新設歩道」のなかに、
― 小川谷上流中段、4600m
とあるのをずいぶん前に見つけていた。関連する資料の大粗な略図とあわせると、旧酉谷避難小屋からコツ谷左岸の尾根を越え~キエモン尾根~上滝尾根~滝谷~四間小屋尾根と繋がる道が、ある時期に作られたようだ。
いわゆる右岸上段道との重複があるのか・どこかで合流するのか・まったくの別ルートなのかは略図では判然としない。
手がかりは23年06月のハイキングで見つけた(※1)、コツ谷左岸尾根末端の岩場をこえたco1310の鞍部をまたぐ細い踏み跡のみ。
前週の1回目(※現在記入中)は、コツ谷左岸尾根の鞍部からコツ谷に降りたものの、対岸に続きを見つけられなかった。ところがコツ谷二又の中尾根を撤収開始直後、co1290mで細いけれど明瞭な道が尾根を渡ってゆくのを見つけた。
2回目の今回、中尾根で見つけた道を上流・下流へとたどり、『上流中段道』のルートを上滝尾根まで歩くことができた。
概略は以下の本文を、詳細は写真のキャプションを参照。
/※1、20230618/
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=271041
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【第二回・盗まれた登山道】
02月24日の、左岸上段道のレポートで織り込んだ連載モノの続き。
/20240224/
https://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=292662
ゴシップは好き嫌いがある。興味のないかたはすみやかにすっとばして下の本文からお読みください。
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前回、
― ある男に、ルートのアイディアを盗まれた。
と書いた。
子分たちが「◯◯◯のトップガン」「◯師」と仰ぐ、その男を仮にMとする。Mに盗まれたアイディアとは、今回登場する
『旧酉谷避難小屋のやや上流からコツ谷左岸尾根に取りつき→co1310mの鞍部で尾根を乗越し→コツ谷の上流に向かってゆく』
ルートのことだ。
暑い盛りの東日原行きバスの車中、栃久保をすぎたあたりで「上段道の、四間小屋尾根から先のルート」を中心に小川谷上流右岸の話になる。当時は定番の話題だった。ある資料の画像(写真41)を見せたうえで、
― (資料の略図上の道は)コツ谷左岸尾根を乗越しているんじゃないかと思う。
との見解を伝えた。Mの反応は忘れもしない。怪訝な顔とともに、文字にすれば
「え?」
とでもすべき言葉を発したが、それも当然だ。コツ谷左岸尾根の末端は奥多摩のオフトレイル・ハイキングで出会う中でも際立った岩場が連なるのだから。そして「岩に当たっておもしろいよ」と教えたのはほかでもない、M本人だ。Mに限らず、尾根を歩いたことがあればこそ、横断する道があるなどとは思いもよらないだろう。険しい岩場を横切る道など、普通は想像もつかない。
ところが。
記録者(モンターニャ)は初夏にその尾根を上がったさい、岩場を終えた鞍部で明瞭な踏み跡が尾根を渡ってゆくのを見つけている。旧避難小屋との標高差は数十メートル、小屋からいったん上流に向かえば不自然に急な登りはとらずにすむ。そう説明しながら、鞍部からコツ谷の上流に向かう道の入り口の写真(写真42)も見せた。
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モンターニャ自身も、この時点では尾根を乗越す道の正体はつかめていなかった。のち資料にさんざん当たり、より高い標高でつけられた『小川谷右岸の知られざる道が存在する可能性』に気づき、今回のハイキングに繋がっている。
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その道を、Mとその子分(仮にBとしておく)は「右岸上段道の続き」だとカン違いした。
23年の12月21日・24年の01月07日・01月28日と三回にわたり『奥多摩 小川谷右岸上段歩道』のタイトルでBが記録を上げている。
「コツ谷左岸尾根」をわざわざ「酉谷山南東尾根」と言い換え、したがって「酉谷山南東尾根1310m大コル」と呼んでいるが、コツ谷左岸尾根の岩場をこえた鞍部のことを指す。
ログはヤマレコに残している(写真43)。そもそも標高が異なる別の山腹道を無理やりつなげているから、気の毒なまでに無様な軌跡だ。それでも、
― 四軒小屋尾根から旧酉谷小屋まで不明となっていた上段歩道を3回に分けてだがつなげて歩くことができ素直に嬉しい。
そうだ。
23年の初夏に「上段歩道の、滝谷からその先」探しでMと一緒に歩いたことがある。F2の上流に道がある、と進言するも「標高が高すぎる」。水線を150mも下り、F1に至りやっと左岸の道に取りつくことができた。山行後のMは上段道の続きだと主張したが、のちにモンターニャが見つけた「中段新道」の滝谷左岸の続きらしいとわかる。
自分が歩けばなんでも「道の続き」になるおめでたい親分子分の組み合わせらしい。獣道をつないでも「上段歩道の続き」が一丁出来あがることだろう。
(続く)
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○ 小川谷上流中段道
前週に見つけた道跡を起点とするため、コツ谷二又の中尾根をco1290mに下降するまでがアプローチ。まずは上流方向の明瞭な道跡をたどるが、コツ谷の左岸に道を見つけられない。しかたなく谷を下降し、02月04日にコツ谷左岸尾根の鞍部を乗越してたどり着いた最終到達点まで上がりなおす(写真0.のX=Y地点)。道を引き返してコツ谷に下りればちょうど二又、正面に中尾根を見る。中尾根を2~3分登り返せばco1290の道跡だからこれがルートらしい。ただしco1290から上流にむかう道跡の続きはナゾのままだが。
中尾根を下流方向に発ってからの道跡は横切るそれぞれの尾根上で不明瞭、渡る窪地形では獣道に惑わされる。尾根では標高を上げ下げして続きを探し、窪を渡るときは高度を失わないように気をつけた。それと足裏の感覚。古くても狭くても人の道の跡ならしっかりしている。たやすく崩れるようなら獣道の可能性が高い。
コツ谷右岸尾根とキエモン尾根の、それぞれco1280mでテープを見かけたのは望外だった。
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(20240420 了)
【その他】 ラ・スポルティーバのウルトララプターⅡレザー。(以下ほとんどモンベル)。起毛タイツ・長ズボン・チェーンスパイク。メリノウール厚手・カンガルーヤッケ・ペツルのヘルメット・ブラックダイヤモンドのフルフィンガーグローブ。サレワのアックス。ザックはモンベルのアルパインライト30Lにヘッドランプ・スマホ(地図+GPS+カメラ+ボイスレコーダー)・バッテリー充電器と予備電池・ココヘリ発信機・雨具上・中厚手フリース・綿入りアウター・傘・ロールペーパー。ハイドレーションに水1.5L・コッペパン2・カルパス・黒糖。着替えとサンダルは奥多摩駅のコインロッカー。 |
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