登山記録詳細

無雪期登山
参考になった 4
シロヤシオとミツバツツジの饗宴 長沢背稜(4B) 三ツドッケ(天目山)、蕎麦粒山(関東)
img

記録したユーザー

すてぱん さん

この登山記録の行程

東日原 9:02 ・・・一杯水避難小屋 11:03・・・三ツドッケ折り返し分岐11:31・・・三ツドッケ 11:47 11:57・・・一杯水避難小屋 12:33 12:57・・・蕎麦粒山14:17・・・鳥屋戸尾根分岐 14:26・・・林道出会い14:58・・・川乗谷への分岐15:25・・・細倉橋 15:58・・・川乗橋16:23

蕎麦粒山ー三ツドッケ間は正規登山ルートから外れて、尾根伝いの踏み跡を辿っています。


総距離 約17.7km 累積標高差 上り:約1,753m
下り:約1,958m
今年はシロヤシオの当たり年だと聞き、三ツドッケ(天目山)から蕎麦粒山を登ってきた。奥多摩のさらに奥、長沢背稜に群生して咲くツツジは、期待を大きく上回る素晴らしいものだった。

<シロヤシオに恋をする>
出戻り登山者は、数年前に丹沢の稜線で予期せぬ満開のシロヤシオに出会った時に恋に落ちてしまったのだ。園芸品種の白いツツジとは違う、透明感のある白は清楚な気品に満ちている。以来、この季節になると落ち着かない。それまでは花を目当てに山に登るなどということはなかった。しかも、毎年たくさん咲くわけではないというところが気をもたせるではないか。

先週は、残雪のアルプスに登るか、見頃を迎えているだろうシロヤシオを目当てに登るか苦しい決断を迫られたが、今週もまだシロヤシオに間に合うかもしれないという。しかも今年は大変な当たり年らしい。西丹沢の檜洞丸周辺が出戻り登山者のお気に入りだが、ここは有名でこの時期は登山道も混み合い、ゆっくり逢瀬を楽しむには工夫がいる。ところが「いっきさん」の記録によれば、長沢背稜のシロヤシオがすごいとのこと。行ったことがないところだし、あまり記録もないようなので人も少ないかもしれないと早速出かけた(「いっきさん」には今週末に行かないと見頃を過ぎるかもと追加のコメントもいただいた、ありがとうございます)。

<圧巻のシロヤシオ、ミツバツツジ>
5月の好天の週末とあって奥多摩駅は驚くほどの人出。東日原行きのバスも増便が何本も出たようだが、車内は満杯。だが、ほとんどの方が途中の川乗橋で下車、東日原バス停からヨコスズ尾根に向かう人はさらに少ない。人が少ないのは目論見通り。この尾根は出だしから杉の植林の間を急登。たちまちふくらはぎが張ってくる。やがて傾斜が緩んでくると、ブナやミズナラなどの素晴らしい新緑に包まれ、ハルゼミが賑やかだ。標高1250mあたりからミツバツツジがちらほら、でも盛りは過ぎている。1380mあたりからはシロヤシオが咲いているが、花も落ちているし、こちらも盛りは過ぎている。それでも今日の最高地点三ツドッケ(1576m)までは標高差もあるし、まだ間に合うかもしれないと登る。

標高を上げるにつれて徐々にツツジが増えてくる。一杯水避難小屋に到着。だが、休まず先を急ぐ。まず小屋を右手に見ながら三ツドッケを巻く道を進む。すごい!登山道を覆い尽くすかのようにミツバツツジやシロヤシオ、それにまだ蕾も目立つヤマツツジが咲き誇っている。山頂に向かう分岐から折り返して三ツドッケに向かうと、すごい!(以下同文、語彙が乏しくてすみません)。三ツドッケは、別名、天目山とされ山頂にも天目山との標識がかけてあった。ここからの眺望が、また素晴らしい。なるほど三ツドッケ(三つの突起)という名前はここからつけられたのかなと想像させる顕著な尖峰が山頂から二つ連なっている。清々しい風も気持ちいい。ただ、羽虫がたくさんいてうるさいので、虫よけ対策を。

三ツドッケのピークは上りも下りも傾斜がかなりきついが、紅白のツツジの中を下る。シロヤシオやミツバツツジのあまりの咲きっぷりに、圧倒されっぱなし。憧れの美女を前に落ち着きを失ってしまって、彼女の美しさをどう切り取ればいいのかわからず、ただカメラのシャッターを切り続けるだけだ。後ろ髪引かれる思いで進み、避難小屋の前で昼食をとっていると、思いの外時間を食っていることに気づく。そりゃあそうだよな。

<長沢背稜の北側はすごい、ただし自己責任で>
蕎麦粒山に向かう。登山道は長沢背稜の稜線を南側(東京都)に巻くようにつけられていて、緩やかでとても歩きやすい。急ぎ足だ。だが・・・ふと、北側の稜線を見上げれば、何やら見えるではないか。恋い焦がれる男は、鼻も効くのである。そういえば「いっきさん」の記録にも尾根伝いに歩けとあったような・・・。登山道を外れて稜線に出てみる。言葉を失うほどのシロヤシオ。稜線の北側(埼玉県)を埋め尽くすように延々と咲いている。同じことを考える人はいるようで、稜線にも踏み跡が付いている(これは正規の登山道から外れる行為です。当然アップダウンが多く、痩せているところ、切り立った箇所もあり、危険を伴います)。足元には特徴的なゴヨウツツジ(シロヤシオ)の若葉があちこちから生えている。ツツジの王国に足を踏み入れていたのかもしれない。仙元峠まで、延々とこんな感じ。

蕎麦粒山から川乗橋を目指して下る。夢見心地であったが、バスの時間も気になり始める。以前来た時には通行止だった川乗谷のコースも歩けると聞いていたので、時間は気になるが林道から谷に下りる。細倉橋にたどり着いたら、急げば一本前のバスに間に合うかもしれないタイミング。林道を小走りに下る。間に合った!温泉には入れず、走ったために筋肉痛になりそうだけれども、今日は満ち足りた1日だった。

コースそのものは、急傾斜があるものの、歩きやすい。人も少ないので、静かな山歩きが楽しめる。ただ、奥多摩全般に言えることだろうが、作業道なども縦横にある。分岐では注意を払い、道迷いを防ごう。ルート定数は36.6で1日の行程としては少々きつく、健脚向き。正規の登山道に従う限りは危険箇所はなく、主観的なグレード4B。

<追記>
長沢背稜は素晴らしいと知人からも聞いていたが、これまで縁がなかった。これだけブナやミズナラ、楓、ツツジが生えているのだ、秋の紅葉も素晴らしいに違いない。通いつめなければならない場所が、また一つできたようです。

登山中の画像
  • 登山口(もう少し先に正式の登山口もあるようだ)
  • ヨコスズ尾根はいきなり急登が続く
  • 傾斜が緩むと気持ちの良い広葉樹林帯
  • 一杯水避難小屋から先がすごいことになっていた
  • シロヤシオ、ミツバツツジのトンネル
  • 三ツドッケ(天目山)山頂からの展望
  • 山頂からの下りも急傾斜だが、つつじが咲き乱れている
  • 登山道を外れた稜線上にも踏み跡が付いている。足元にはゴヨウツツジ(シロヤシオ)の若葉が
  • 途中にあった崩壊地
  • 登山道は稜線を南側(東京都)に巻くようについているが、登山道を外れて稜線を踏むと北側(埼玉県)にはシロヤシオとミツバツツジが群生しているのが見られる。
  • 蕎麦粒山(火打石山)山頂より
  • 林道から川乗谷への入り口。カーブミラーが目印
この山行で使った山道具
参考になった 4

※この登山記録が、あなたの登山計画の参考になった場合
感謝の気持ちを込めて、右のボタンを押してください

すてぱんさんの登山記録についてコメントする
  • いっき さん
    七跳山から先大平山の間 見事ですが 三ツドッケ仙元峠の間も尾根通しに歩けばそれ以上だと思いますよ。 自分もその人の記録を見ていますが 尾根通しに歩いてないですね。

  • すてぱん さん
    いっきさん、ご指摘ありがとうございます。
    大平山ー七跳山間は、バリエーションコースですし、追記部分を書き直します。
    いっきさんが、長沢背稜に春に秋に登られている理由が、今回よくわかった気がします。
    秋にも是非登ってみたいし、雲取山あたりから繋いでみたいなと、俄然この山域に興味が出てきました。
    私の住んでいるところからだと、東日原歩き出しが9時と遅くなってしまうところがネックですが・・・

    今後ともよろしくお願いします。

  • カメノコウタロウ さん
    すてぱんさん、こんにちは。
    本当に素晴らしいツツジですね。今年は当たり年で来年はこんな素晴らしいシロヤシオは見られないと言われると、盛りは過ぎてしまっているかもしれませんが行きたくなってしまいます。さらに、広葉樹の森も素晴らしいようですし、二度行って二度とも通行止めだった川乗谷沿い路も歩けるとなると、私にとってはとても魅力的なコースです。

  • すてぱん さん
    カメノコウタロウさん、コメントありがとうございます。
    長沢背稜は、とても素晴らしいところでした。西丹沢と比べると、ダイナミックな展望にあまり恵まれませんが、その分シロヤシオの季節でも人が少なく、静かに楽しめるところが魅力でしょうか。概ね標高1400-1500mあたりで咲いているのを確認しましたが、高いところではまだ蕾もありました。また自分が探した範囲では、もっと標高が高いところでは蕾がまだたくさんあったという同じ時期の記録も目にしました。
    私自身は、雲取山から三ツドッケへの縦走もいいかなと検討中です。これだと、長澤山あたりのシャクナゲと、運が良ければ今回よりも標高が高い場所のシロヤシオの咲き残りに出会えるかもしれません。

  • カメノコウタロウ さん
    すてぱんさん、こんにちは。
    昨日(すてぱんさんの山行の一週間後)、山行記録と同じコースを歩いてきました。シロヤシオやミツバツツジは三ツドッケの山頂付近ではまだ咲いていましたが、その他ではほぼ終わっていました。それでも、今シーズン最後のツツジを楽しむことができました。また、広葉樹の新緑も川乗谷の渓谷も素晴らしく楽しい山歩きができました。有難うございました。

  • すてぱん さん
    カメノコウタロウさん、楽しまれたのは何よりです。いつもながら丁寧は記録で、貴重なものと思います。

    私の方は、雲取山から長沢背稜を縦走するコースを歩き、三ツドッケにも2週連続で登りました。あるいはカメノコウタロウさんも登られるのではないかと思い、すれ違う登山者の方をもしや?と勝手に想像しながら歩きました(失礼)。
    記録も近いうちに公開するつもりです。

関連する現地最新情報

登った山

類似するモデルコース

関連する登山記録

もっと見る

すてぱん さんの他の登山記録

もっと見る

参考になった 4

※この山行記録が、あなたの登山計画の参考になった場合
感謝の気持ちを込めて、右のボタンを押してください

[このページのトップに戻る]

こんにちは、ゲストさん
◆東京の天気予報[山域を変更]
明日

曇のち晴
明後日

晴時々曇
(日本気象協会提供:2019年8月24日 17時00分発表)
[ログイン]
ユーザ登録・ログインすることで、山頂天気予報を見たり、登山履歴を登録・整理・分析して、確認できます。
NEW モンベル「ストームクルーザー」の秘密に迫る
モンベル「ストームクルーザー」の秘密に迫る 定番レインウェア「ストームクルーザー」。日本の登山者に向けた雨具はどのように生まれ、どう進化したのか? その秘密に迫る
NEW プレゼント盛りだくさんの大アンケート!
プレゼント盛りだくさんの大アンケート! みなさんはどんな山道具を使ってますか? 情報源は? 購入方法は? プレゼントも当たる大アンケートにご協力お願いします
NEW ホーボージュンさんが語るグレゴリー「バルトロ」
ホーボージュンさんが語るグレゴリー「バルトロ」 『山と溪谷』の連載「GTR」を担当するホーボージュンさんが、その裏話と、グレゴリーの大型バックパックについて語る!
NEW 移住説明会も開催! 大町市に移住した家族の物語
移住説明会も開催! 大町市に移住した家族の物語 子育ての環境を優先して長野県大町市に移住したという屋田さんご家族。自然が近く、生活も便利という大町暮らしを聞いた。
NEW トラブル知らずの快眠ギア。ニーモ ケヤン35&スイッチバック
トラブル知らずの快眠ギア。ニーモ ケヤン35&スイッチバック 画期的な新商品が、すべての登山者に快眠を約束してくれる。ニーモの革新的シュラフと高機能マットを紹介。
NEW 760g! 最新ソロテントをテスト/山MONO語り
760g! 最新ソロテントをテスト/山MONO語り 山岳ライター高橋庄太郎さんの連載では、ダブルウォール自立式のニーモ「ホーネットストーム1P」をテスト! その実力は?
レベル別! 飛騨から登る北アルプス登山ガイド
レベル別! 飛騨から登る北アルプス登山ガイド 小林千穂さんを案内役に、乗鞍、槍、双六、笠など6つの山を紹介! タイトルフォトは写真コンテストの作品から順番に!
カリマー「クーガー」がアップデート!
カリマー「クーガー」がアップデート! 中・大型バックパック「クーガー」は、パッド類を刷新しフィッティングや快適性が向上。
NEW 毎日が絶景! 小岩井大輔の富士山頂日記
毎日が絶景! 小岩井大輔の富士山頂日記 富士山頂でしか見られない絶景が、ほぼ毎日! 写真家・小岩井大輔の富士山頂日記は今年もCool!
NEW ロープウェイで登れる百名山
ロープウェイで登れる百名山 ロープウェイやリフトなどを使って、一気に標高を稼げる百名山はいくつあるかご存知?
王道の北アルプス縦走コースを歩こう
王道の北アルプス縦走コースを歩こう 森林限界を越えた稜線に、果てしなく続く縦走路。稜線歩きの醍醐味を思う存分楽しめる、北アルプスの縦走コースを紹介。
憧れの3000m峰に惜しい山に注目
憧れの3000m峰に惜しい山に注目 夏はやっぱり3000m峰に挑戦! と言いたいところだが、惜しい山にも3000m以上の魅力がたっぷりです。
名峰・那須岳登山へ! 個性豊かでダイナミック
名峰・那須岳登山へ! 個性豊かでダイナミック 活火山の茶臼岳、峻険な朝日岳、最高峰の三本槍岳ほか、花畑の稜線や温泉など魅力満載の那須連峰。ほかにも湿原・お花畑・温泉と...
ツラく、キツく、長い急登の登山道を制す
ツラく、キツく、長い急登の登山道を制す 長い急登を汗水流し、気合と根性を振り絞って、延々と登った先にある素晴らしい景色と充実感を味わいたいなら、ココに決まり!
南・中央アルプスの王道の縦走コースを歩こう!
南・中央アルプスの王道の縦走コースを歩こう! 北アルプスに比べると、登山者を受け入れる体制は整っていないのが南・中央アルプス。だからこそ魅力がタップリなのです!
夏山に向けて登山ボディになろう!
夏山に向けて登山ボディになろう! 夏山シーズン目前、今からでも間に合います。身体のリセット・メンテナンスの面から登山のトレーニングを指南。登山のための身体...