「プロフェッショナル 」出演の看護師が教える精密検査の結果は「耳４つ」で聞いたほうがいいワケ

人生を丸ごと抱きしめて生きる（「はじめに」より）

どんな人の中にも、人生を自分自身で歩いていく力が眠っています。

看護師となって、数え切れない方々の生と死の物語に関わらせていただき、今つくづく思うことです。

たとえ悩んだり迷ったりする日があったとしても、私たちは、自らの手で答えを見つけ、自分の道を進んでいく力をもっている。私にそのことを教えてくださったのは、看護という「命の現場」でお会いしたおおぜいの方たちでした。

この本では、そんな方々が見せてくださった生き様を通して、がんと生きていくとき、がんを患った人をサポートするときに大切なこと。そして、どんなときも自分らしさを失わず生きていくために、知っておいていただきたいことについてお話ししていきます。

また、がんをはじめとする病気で病院にかかる際に役立つ情報も、あわせてお伝えしていきたいと思います。

がんのみならず、人生にはさまざまな試練や困難が訪れます。思わぬ方向転換を迫られることもあれば、予期せぬアクシデントが起こることもあります。

そして私たち人間の死亡率は、100％です。

どんな人生であっても、誰もが必ず終幕を迎えます。

そのとき、「これでよかったのだ」と思える生き方を送るために、本書に登場する方々から多くを感じ取っていただけるのではと思います。

人の「生きる力」は、どんなときも失われません。

これからの人生を丸ごと抱きしめて生きるために、お役に立てれば幸いです。

（本記事は『がんと共に生きていくときに、知っておいてほしいこと』からの抜粋です）