最近人気のボルダリング、登山のトレーニングにもなるってホント!?

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数年前からブームになっているボルダリング。ジムも各所にでき、その人気は衰えを見せない。
2020年の東京オリンピックでは「スポーツクライミング」として正式種目に採用され(リードクライミング・ボルダリング・スピードクライミングの混成競技)、ますます注目を集めそう。
でも、登山とは縁遠いものと感じている人も多いのでは?

 

ボルダリングとは、おおむね5m以下の岩や壁を、ロープを使わずに登るアクティビティだ。クライミングジムでは床にマットを敷きつめて安全を確保している。外の岩場で行なう場合も携行用マットを使用することが多い。

全国各地に人工壁のジムが誕生しており、手軽に楽しめる趣味として愛好者が増えている。

 

登山とはまったく別世界のものと感じるが、このボルダリング、登山のトレーニングとしても実はとても有効だ。東京・立川でボルダリングジムを経営しており、山岳ガイドとしても活躍する佐藤勇介さんによると、ボルダリングで身に着く力が登山で役立つのは、主に下記4つの理由からだという。

 

1.バランス感覚が養われる

ボルダリングは、体の動きを意識しながらホールド(手がかり・足がかりとなる突起物など)をたどっていく。ボルダリングをすることで、バランスのいい体の動きや、逆にバランスを崩してしまう動きが自然と理解できるようになる。

 

2.岩場の難易度を見抜ける

登山道中の岩場で、「なんだか怖いな」と思いながら恐る恐る足を進めることはないだろうか。でも実は、一般登山道で難しい体の動きが要求される場面はほとんどない。ボルダリングをすることで実際の体の動きをイメージしやすくなり、難易度の把握が容易に。岩場も余裕を持って通過できるようになる。

 

3.先読みの力がつく

上記「2」にも通じるが、ボルダリングでは「オブザベーション」と呼ばれうるルートの先読み力が養われる。登山でも、足元だけではなく全体を見渡し、自然と歩きやすいルートや安定した足場を選んで歩けるようになる。

 

4.動きの幅が広がる

ボルダリングをすることで、足の置き方、ホールドの握り方、体重移動の仕方などあらゆる体の動きが身に着き、動きの引き出しが増える。岩場でもそれらを応用すれば、より楽に、安定した動きで通過できるようになる。

 

『ワンダーフォーゲル』10月号では、「登山に役立つスポーツクライミング入門 ボルダリング編」と題した24ページの特集企画を実施しており、登山中のさまざまな場面に有効なボルダリングの動きも詳しく解説している。登山のトレーニングに、ぜひボルダリングを取り入れてみてほしい。

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