山でも街でも着られる！　登山ブランドがおすすめするデイリーユースウェア　パタゴニア編

春がきた。街はぽかぽか陽気の日が増えつつ、急に冷え込むときもある。
揺らぐ季節、街での日々を快適に過ごしたい。そこで、登山用ウェアを着るのはどうだろう。
今回は、パタゴニア、モンベル、ザ・ノース・フェイスおすすめのアイテムを調査。
軽くて持ち運びやすく、これからの気候にちょうどよく、街でも着やすいウェアを紹介します。

文＝猪山文章、写真＝小山幸彦（STUH）、協力＝パタゴニア日本支社

機能性とオシャレさを兼ね備えたパタゴニアのアウターたち

今回うかがったのは、パタゴニア日本支社コミュニケーション＆PRの太宰さん。今の季節のおすすめとして、3種類のアウターを挙げてくれた。
　まずは薄手のウィンドシェル「フーディニ・ジャケット」。風や冷気にさらされることも多い日々、一枚持っていると心強いアイテムである。
そして防水アウター「スレート・スカイ・ジャケット」。登山用のレインウェアといえばガッチリしたイメージが強いなか、日常にもなじむジャケットとは。
最後に、薄手のインサレーション「アルプライト・ダウン・ジャケット」。こちらは非常に軽く、コンパクトになるウルトラライトダウンに分類される一着である。「トレッキングなら、夏山を中心とした防寒着に。街では春や初冬のアウターとして着られる方が多い製品です」
これからどんどん暖かくなる今の季節、山や旅行用のダウンの購入を考える際の参考に。
それでは、各アイテムを詳しくみてみよう。

1、メンズ・フーディニ・ジャケット

軽く小さく持ち運べるウィンドシェル　「メンズ・フーディニ・ジャケット」。薄手ながら頼れる防風・撥水性をもち、年中あらゆるシーンで愛されている。特に街では、後述の2点（防水アウター、薄手のインサレーション）が登場しない初夏や秋、とっさの雨、電車や室内での冷房、汗冷えから身を守る時などにユーザーに選ばれているという。
現在のモデルはリサイクル・ナイロン100%で、PFCフリーDWR加工（過フッ素化合物を使わない耐久性撥水コーティング）が施されている。高い撥水機能を備えつつ、洗濯機で簡単にお手入れできるタフさもある。
胸のポケットは収納袋も兼ねており、しまうと片手で持てる大きさに。ロゴの一部には光を反射する糸が使われ、暗闇での行動にも心強い。
「軽量コンパクトなウィンドシェルは日常の冷え対策だけでなく、フィールドでも雪山シーズンを含めて1年中活躍します」

価格

1万４８５０円（税込）

サイズ

XS〜3XL

重量

105g（Mサイズ）

カラー

アナカパブルーほか5色

＊ウィメンズモデルあり

2、メンズ・スレート・スカイ・ジャケット

この春に仲間入りした防水アウター「メンズ・スレート・スカイ・ジャケット」。パタゴニア独自の防水・透湿基準H2Noパフォーマンス・スタンダードを採用した3層構造のシェルである。薄手のタイプで、軽く、しなやか。海での役目を終えた漁網を１００％リサイクルした生地で作られている。
最大の特徴は、正面首元〜胸部のストームフラップ。気軽に羽織って「スナップのみ留める」こともできるし、「スナップを留め、フラップと重なる部分は止水ファスナーを開けておく」とベンチレーションにもなる。
袖口からの雨は、内側のパイピングで防止。脇も手首もすっきりしており、するすると動きやすい。
こうした構造や生地のおかげで、パタゴニアの定番防水アウターである「メンズ・トレントシェル3L・ジャケット」よりも約100g軽くなっている。
シンプルゆえ、収納袋やポケットに納まる機能はない。持ち運ぶ時は、身頃と袖をフードに丸め込んで収納するのがおすすめだという。
「しなやかで、光沢をおさえたマットな色合いの素材に、ミニマムなデザイン。日常でも柔らかなジャケットとして着やすいです。高い防水性により、急な雨にも対応できます」

価格

2万６４００円（税込）

サイズ

XS〜XL

重量

295g（Mサイズ）

カラー

クラウドベリーオレンジほか2色

＊ウィメンズモデルあり

３、メンズ・アルプライト・ダウン・ジャケット

「4〜5月は日常でも一日の気温差が大きく、地域によっても寒暖差のある時期です。軽くて小さくなるインサレーションをバッグに入れて持ち歩くだけで、どこでも安心して過ごせます」
そんな季節のおともにおすすめの「メンズ・アルプライト・ダウン・ジャケット」は、同社で最も軽いダウンジャケット。昨秋「アルパイン・ダウンラボ」コレクションからうまれたアイテムのひとつで、クライマーの意見をもとに、軽さや動きやすさ、携行性を追求したダウンウェアである。
その結果、キルトラインの幅がさまざまに。特に肩〜首まわりは細かくすることでかさばりが抑えられ、大きな動きもスムーズにできる。
こちらも漁網を１００％再利用した生地からなり、PFCフリーDWR加工で撥水性を持たせている。上部の光沢は、繊維同士のすき間を埋めるシレー加工によるもの。ダウンが抜けにくく、耐風性も高まっている。下部は同じ生地の裏面を配置し、マットな質感に。多様なライン幅とあわせて、デザインのアクセントになっている。
ファスナー付きの両ポケットは手をサッと温めるほか、右側に全体を収めることも可能。これで小さく持ち運べる。
「個人的には、朝や夜のバス・電車待ちなどでは特に頼りになる味方です。とても軽く小さくなるため、デイパックにしのばせています」

価格

４万１２５０円（税込）

サイズ

XS〜XL

重量

270g（Mサイズ）

カラー

ボレアリスグリーンほか2色

＊ウィメンズモデルあり