モルゲンロートが綺麗に見られるのはどんな時?

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「きれいな夕焼け」「虹」「彩雲」「流星」など身近で見つけたい空から、「笠雲」「環天頂アーク」「グリーンフラッシュ」「オーロラ」など一度は見てみたい素敵な空まで。84の空の現象の仕組みや、見つけかたを空のプロが解説した本『一生に一度は見てみたい 空の見つけかた事典』(著者:武田康男)より、おすすめの空をご紹介。

第6回目はモルゲンロートの見つけかたです。

 

朝日が当たって、赤く輝く遠くの山並み 1月7時 長野県(写真=武田康男)

 

モルゲンロートは、登山者によく知られた言葉です。ドイツ語のモルゲン(朝)とロート(赤)を組み合わせた言葉で、山に朝日が当たって赤く輝くシーンです。

冬に雪が積もった山に朝日が当たると、赤紫色の鮮やかな色彩に感動します。この瞬間、山に行った喜びが味わえます。

モルゲンロートはどんどん色が変わり、数分間で白くなってしまうので、見るタイミングが重要です。上の写真は、氷点下15℃の中、日の出前から待って撮影しました。

富士山の場合は、雪があるときは紅富士、雪がないときは赤富士といいます。麓の富士五湖などからきれいに見られ、赤く輝いてそびえます。山頂から麓まで朝日が当たるには10分くらいかかります。

空が澄んで、太陽が出る方角に雲がないことが条件です。
夕日の場合はアーベントロートといいますが、山は朝の方が晴れる可能性が高く、モルゲンロートの方が見る機会が多いです。

※本記事は『一生に一度は見てみたい 空の見つけかた事典』(山と溪谷社)を一部掲載したものです。

 

『一生に一度は見てみたい 空の見つけかた事典』

84の現象との出会いかたがわかる、美しく楽しい空の旅


『一生に一度は見てみたい 空の見つけかた事典』
著:武田 康男
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【著者略歴】

武田 康男(たけだ・やすお)

1960年東京都生まれ。 東北大学理学部卒業後、千葉県の高校教諭(理科)、第50次南極地域観測越冬隊員ののち、大学の客員教授や非常勤講師として地学を教えている。 気象予報士、空の写真家でもあり、「空の探検家」として撮影、執筆、講演、出演などを行っている。 主な著書に『楽しい気象観察図鑑』『世界一空が美しい大陸 南極の図鑑』(以上、草思社)、『雲の名前、空のふしぎ』(PHP研究所)、『空の探検記』(岩崎書店)、『虹の図鑑』『楽しい雪の結晶観察図鑑』(以上、緑書房)などがある。

 

note「ヤマケイの本」

山と溪谷社の一般書編集者が、新刊・既刊の紹介と共に、著者インタビューや本に入りきらなかったコンテンツ、スピンオフ企画など、本にまつわる楽しいあれこれをお届けします。

空の見つけかた事典

「きれいな夕焼け」「虹」「彩雲」「流星」など身近で見つけたい空から、「笠雲」「環天頂アーク」「グリーンフラッシュ」「オーロラ」など一度は見てみたい素敵な空まで。84の空の現象の仕組みや、見つけかたを空のプロが解説した本『一生に一度は見てみたい 空の見つけかた事典』(著者:武田康男)より、おすすめの空をご紹介。

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