脚をつりにくくしよう!〈太もも編〉|登山者のための肉体改造塾(4)
もっと健康的で、タフな登山ボディをめざして。さまざまなお悩みに、肉体改造の達人が答えます。
文=芳須 勲、イラスト=平のゆきこ
アップダウンが激しい道で、
よく太ももがつってしまいます……
下半身の筋力を強化して、
アップダウンに強い体をつくろう
「脚がつる」というのは
筋肉が痙攣している現象
多くの場合、自分の体力に見合った行動をしていれば、脚のつりは回避できます。よりハードな山行をめざすなら体力づくり、特に下半身の筋力アップが必要です。その他の理由として、夏山では水分やミネラル不足が、冬山では寒さで血の巡りが悪くなっていることが考えられるので、水分補給や防寒対策も適切に行ないましょう。

強度の高い下りの後に登りがあると、
脚がつりやすい
下りはエネルギーや酸素の消費量が少ないので、登りに比べて楽に感じますが、太ももの筋肉が伸びながら収縮するため、筋繊維に細かい破損が起きて、一時的に筋力が低下します。このため、再び登ったときに過負荷となり、脚がつりやすくなります。

【実践1】
まずは筋肉をほぐそう
太もも前側のストレッチ
柔軟性がなくなると筋肉がこわばり、血流が悪くなります。日頃から太ももの前側をストレッチして柔軟性を向上させましょう。また山行中も、休憩時などに軽いストレッチやマッサージで筋肉をほぐし、脚のつりを予防しましょう。


山中で椅子がない場合は、
片足立ちで行ないましょう


かかとをお尻に引き寄せて20秒キープ。
左右3セットずつ行ないましょう
【実践2】
下半身全体を鍛える
ブルガリアンスクワット
両足を前後に大きく開くことで、太ももの前側・裏側、お尻の筋肉を同時に刺激でき、「あと一歩!」の粘りに強い下半身をつくることができます。片足で行なうため、体幹を鍛え、バランスを保つ力の向上にもつながります。


両手は腰に当てるか、
胸の前で腕を組みましょう


腰をゆっくり下ろしたら、元の姿勢に戻ります。
片方10回、左右3セットずつ行ないましょう
(山と溪谷2022年12月号より転載)
プロフィール
芳須 勲さん(登山ガイド、健康運動指導士)
よしず・いさお/いきいき登山ガイド・ヤッホー!!さん。として活動。管理栄養士の資格も持つ。「登山で健康づくり」をモットーに運動・食事指導・山の安全管理を柱とした登山プログラムを提案している。
登山者のための肉体改造塾
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