足元から軽快に!春の登山におすすめのライトウェイトブーツカタログ

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ぽかぽかと暖かい日が続くようになると、いよいよ春の登山シーズンが始まる。花咲く春のハイキングコースを軽々と歩くなら、足元は軽量な登山靴で決まり。登山靴の人気ブランドおすすめの最新ライトウェイトブーツを紹介しよう。

構成=ヤマケイオンライン編集部

 

 

軽快な登山は足元から

山をもっと軽快に歩けたら——。山好きなら、誰もがそう考えるもの。登山用具の軽量化はとどまるところを知らず、最新の軽量ギアをそろえれば日帰りハイキングなら10ℓ未満、5kg未満なんていう小型パックでも事足りるようになっている。しかし、背負う重量だけではなく、身につけるウェアやギアにも目を配りたいもの。なかでも、登山中に何千回、何万回も上げ下ろしを繰り返す登山靴の重量は疲労に直結する要素だ。これを軽量化できれば疲労を軽減でき、登山そのものに余裕が生まれるのだ。体力にすこし余裕を残したら、ちょっとペースを上げて、もう一つ先のピークまで足を延ばすもよし、余った時間を山頂でのくつろぎタイムに充てるもよし。登山をもっと楽しむために、この春は足元を軽くしてみては?

※紹介している商品はメンズまたはユニセックスモデルです。ウィメンズモデルは各ブランドの商品サイトをごらんください。

 

ULハイカー御用達ブランドの“ブーツ”

アルトラ ローンピークオールウェザーミッド
アルトラ ローンピークオールウェザーミッド


[ここに注目!]
かかとと爪先を同じ高さに設計したゼロドロップのトレイルランニングシューズで知られるアルトラ。トレイルランナーだけでなく、ウルトラライトハイカーの熱い支持を集めるブランドだ。ローカットシューズのイメージが強いが、じっくり山歩きを楽しみたい登山者にはミッドカットモデルも用意されている。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
誰の足にも合いやすいモデルとして人気のローンピークの防水ミッドカットモデルです。アルトラの特徴である爪先が細くなっていない足形タイプのシューズのため、長時間歩いて足指が浮腫んできても窮屈感がなく帰りの温泉までずっと快適に過ごせます。また防水シューズにもかかわらず、固さが少なくソフトな履き心地のため、足全体に圧迫感を感じません。低山ハイクや軽量な荷物でスピーディに歩きたいときには非常におすすめです。

[SPEC]
価格:26,400円(税込)
重量:428g(28.5cm、片足)
防水メンブレン:イーベント
アウトソール:デュラトレッド
サイズ:25cm〜30cm
カラー:ブラック(写真)
商品リンク:https://altrafootwear.jp/products/lone-peak-allwthr-mid-m

【紹介してくれた人】
ロータス 仲谷清志さん
「ケガなく、ゆっくり長く」のトレイルランニングが好きです。最近はスキーやグラベルロードなどにはまっています。

 

 

革新的な防水素材とロッカー構造で前へ!

ザ・ノース・フェイス ベクティブ ファストパック ミッド フューチャーライト
ザ・ノース・フェイス ベクティブ ファストパック ミッド フューチャーライト


[ここに注目!]
幅広いプロダクトを手がけるザ・ノース・フェイス。登山靴についても、高所登山用やハイキング向け、ランニングシューズなど豊富にラインナップしており、その開発力は折り紙付きだ。通気性抜群の防水素材「フューチャーライト」など独自素材も同ブランドの強み。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
推進力が特徴の「ベクティブ」テクノロジーを採用したトレッキングシューズで、クッション性とアッパーの柔らかさ、軽量さが特徴のファストパッキングシーンにおすすめのモデルです。日帰りや低山などのエントリーにも最適です。フューチャーライトのメンブレンを使っているのでシューズ内が蒸れにくく、暑くなる季節のトレッキングなども快適です。ただし柔らかく軽いぶん、重い荷物を背負ったり、長期縦走したりする場合には注意が必要です。

[SPEC]
価格:21,890円(税込)
重量:346g(9、片足)
防水メンブレン:フューチャーライトメンブレン
アウトソール:サーフェイスコントロールラバーアウトソール
サイズ:7〜11(25〜29cm)
カラー:ミリタリーオリーブ×TNFブラック(写真)など全2色
商品リンク:https://www.goldwin.co.jp/ap/item/i/m/NF02323

ザ・ノース・フェイス 鰐渕 航さん
アウトドア好きが高じてザ・ノース・フェイスへ。四季で楽しむ登山から、バックカントリースノーボードに海釣り。最近はマウンテンバイクも始めて、より一層に都心から身も心も離れていく35歳。

 

 

トレランシューズ譲りのグリップ&クッション

サロモン クロスハイク2ミッド ゴアテックス
サロモン クロスハイク2ミッド ゴアテックス


[ここに注目!]
幅広いジャンルのマウンテンスポーツをカバーするフランス発のブランド、サロモン。トレイルランニングのカテゴリーで存在感を示すサロモンのブーツは、やはり軽快さを前面に押し出したモデルだ。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
サロモンシューズの中で高グリップ力が特徴なものに付けられる「クロス」を冠したアイテムで、かなりのグリップ力があります。アッパー素材は耐摩耗性に優れた新たなメッシュ素材で、PFCフリーの撥水加工とリサイクルポリエステル31%使用で、環境にも配慮しています。
サロモンの定番トレランシューズの「スピードクロス」のソール構造をベースにしており、かなりのグリップ力があり悪路でもしっかりと安定したグリップを叶えてくれます。ミッドソールには、高いクッション性と反発性を備えた「エナジーセル」を搭載。アッパーや足首周りにはトレッキングシューズに必要なプロテクション機能をきちんと搭載しておりますので、走ってもよし、歩いてもよしのシューズです。厚底なので、重荷や長距離でも安定の履き心地を実現しています。

[SPEC]
価格:23,100円(税込)
重量:413g(27cm、片足)
防水メンブレン:ゴアテックス
アウトソール:コンタグリップ
サイズ:25〜28.5cm
カラー:オリーブ/ライトグレー/ブラック(写真)など全3色
商品リンク:https://www.salomon.com/ja-jp/shop-apac/product/cross-hike-2-mid-gore-tex-lg9230.html#color=78723

【紹介してくれた人】
サロモンソフトグッズマーケティング 浅野哲さん
トレイルランが好きで、高尾、丹沢、奥武蔵エリアをよく走っています。

 

 

分厚いEVAが生むクッション性に注目

マムート サーティグ Ⅱ ミッド GTX
マムート サーティグ Ⅱ ミッド GTX


[ここに注目!]
ロープを皮切りにウェア、バックパック、クライミングギアと、さまざまな登山ギアを作るマムート。登山靴についてはヨーロッパで定評のあった老舗ブランド「ライケル」を傘下に迎え、現在に至る。長い靴づくりに裏打ちされた機能性とデザイン性でファンも多い。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
ローカットで大好評だったシューズのミッドカットモデルです。マムートのモデルの中でも軽量でクッション性も高く、春先の低山ハイクから夏の高山まで使える、おすすめのシューズです。足形は少し広めに作られており、過去のマムートの足形が合わなかった人にもぜひ履いてみていただきたい一足です。これから登山を始める方はもちろん、ローカットだと足元が心配な方、ハイカットだと重くて動きづらいという方にもぴったりのシューズです。

[SPEC]
価格:26,400円(税込)
重量:385g(UK8.5、片足)
防水メンブレン:ゴアテックス
アウトソール:マムートスイスデザイン ラバーブレンド
サイズ:UK6.5〜10.5(25〜29cm)
カラー:ダークチタニウム-ビブラントオレンジ(写真)など全4色
商品リンク:https://www.mammut.jp/items/3030-04830

【紹介してくれた人】
マムート・スポーツグループ・ジャパン アシスタントブランドマネージャー 宇津木正太さん
登山やクライミング、冬は雪山登山、スノーボードなどさまざまなアクティビティを楽しんでいます。

 

 

足指を使う感覚を楽しむ一足

シリオ P.F.156-3
シリオ P.F.156-3


[ここに注目!]
日本人の足、日本の登山に合わせて設計した登山靴をイタリアやベトナムで製造するシリオ。標準的な足形から特に幅広の足形まで、3種類のワイズを展開するなど、フィッティングのこだわりには定評があり、ファンからは「シリオしか履けない」という熱烈な支持を受けるブランドだ。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
幅広ワイズながらしっかり締まるアッパーと柔軟なソールで、足指を使い踏みこむ感覚を楽しみながら快適に歩ける一足。ヴィブラム メガグリップ搭載で、足場の悪い場所でもグリップ性を確保し軽快なフットワークを実現します。

[SPEC]
価格:18,700円(税込、4/1より19,470円)
重量:390g(26cm、片足)
防水メンブレン:ゴアテックス
アウトソール:ヴィブラム メガグリップ
サイズ:(24〜29cm)
カラー:デニム(写真)
商品リンク:https://gsmall.jp/all/1201a1a1/PF156-3_378/

【紹介してくれた人】
シリオ 営業担当 Kさん
ここ数年で最も登った山は滝子山。コンパクトながらバラエティに富んだ登山道、そして笹子餅。

 

 

実際の重量より軽く感じるフィット感

スカルパ モヒートハイクGTX
スカルパ モヒートハイクGTX


[ここに注目!]
1938年創業のイタリアブランド、スカルパは、伝統的な靴づくりの技術と革新的な設計を組み合わせた登山靴で知られる。登山靴に加えてBCスキーブーツ、クライミングシューズ、トレイルランニングシューズなどでも高く評価されている。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
世界で長らく愛されているスカルパのアーバンシューズ“モヒート”のテイストで作られたハイキングシューズです。春や秋に嬉しい落ち着いたカラーリングとシックなデザイン、スカルパらしく足が気持ちよく包み込まれるようなラスト。履いたその瞬間から重さを忘れてしまうようなフィッティングによって、実際の重量よりも足取りはさらに軽く感じられ、まるでどこへでも歩いていけるようです。
このシューズはねじれに対する剛性が強く、不安定な山道でも快適に歩き続けることができるため、山歩きに慣れない初心者の方や足腰に自信がない方でも、きっと疲労感少なく一日を終えることができると思います。テントを背負った長く重厚な山登りよりも、景色や食を巡るような楽しく軽快なハイキングがしたい。そんなときは、この靴を履くことを強くおすすめします。

[SPEC]
価格:30,250円(税込)
重量:495g(#42、片足)
防水メンブレン:ゴアテックス
アウトソール:ヴィブラム サリックス
サイズ:#39~#46(24.5〜30cm)
カラー:チタニウム(写真)など全2色
商品リンク:https://www.lostarrow.co.jp/store/g/gSC22052001390

【紹介してくれた人】
ロストアロー スカルパ担当 大木輝一さん
春、秋はクライミング、夏は沢登り、冬はスキーと色々と手を出して挑戦しています。好きな山域は谷川岳、白馬岳周辺、上越の山々、夏に山を歩くのも冬に滑るのも楽しいですね。

 

 

軽量なのにテント泊装備にも対応

メレル ローグ ハイカー ミッド ゴアテックス
メレル ローグ ハイカー ミッド ゴアテックス


[ここに注目!]
タウンからトレイルまで多彩なラインナップをもち、履きやすいシューズづくりで定評のあるメレル。今春登場したニューモデルは、ウインターシューズから発展したというユニークな一足だ。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
「ローグ」は、2018年の世界最大のスポーツ用品見本市「ISPO」において、同カテゴリーで金賞を受賞するなど、その機能性と構造が高く評価されているウインターシューズシリーズです。現在もアップデートを続けているロングセラーですが、2023年春、ウィンターシューズの域を超え、究極の機能性を発揮するエリートハイキングシューズに変貌を遂げてデビューしました。
メレルが強みを持つデイハイクなどライトアウトドアアクティビティを網羅しつつ、その一歩先の縦走登山やテント泊登山など、長距離ハイキングにも対応し得る機能性を持たせた”エリートハイキングシューズ”をコンセプトに開発されました。履き心地はもちろんですが、私的おすすめポイントは、これだけのテクノロジーを詰め込んでいるにもかかわらず、超軽量なポイントです! 今年はこのシューズを履いて富士登山をすると心に決めてます!

[SPEC]
価格:35,200円(税込)
重量:530g(27cm、片足)
防水メンブレン:ゴアテックス
アウトソール:ヴィブラムメガグリップ
サイズ:25.0~28.0cm(0.5cm刻み)、29.0cm、30.0cm
カラー:オレンジ(写真)など全2色
商品リンク:https://merrell.jp/products/mens_rogue-hiker-mid-gore-tex

【紹介してくれた人】
メレル PR 駒井美月さん
休日はサーフィン、ゴルフ、スノーボード、フィットネスなどのアクティビティをして過ごしています。たまに、仕事前にサーフィンやゴルフに行くことも、、去年から山登りも始めてハマりつつあります。今年はトレランと富士登山をすることが目標です。

 

 

柔らかい履き心地で幅広足でもOK

モンベル マウンテンクルーザー400
モンベル マウンテンクルーザー400


[ここに注目!]
アウトドアを全方位でカバーするモンベル。日本人の足形で作り込んだフィット感、滑りにくいアウトソールなど、登山者のニーズに丁寧に応えるモデルがそろうことから、フットウェアも人気だ。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
軽量でフィット感に優れ、履き心地のよいミドルカットの全天候型シューズです。痛みにつながりやすい足首回りに柔らかなウレタンフォームを採用し、足をやさしく包み込みます。軽装備のトレッキングや砂地が多い富士登山などに適しているため、これから登山をはじめようと考えている方にぜひ一度店頭でお試しいただきたいモデルです。足囲が大きい方に適したワイドモデルも展開しています。ソールには抜群のグリップ力を発揮する、モンベル独自の高機能ソール「トレイルグリッパー」を使用しているため、安全で快適な歩行をサポートします。

[SPEC]
価格:20,350円(税込)
重量:489g(25.5cm、片足)
防水メンブレン:ゴアテックス
アウトソール:トレールグリッパー
サイズ:(24〜29cm)
カラー:タン(写真)など全2色
商品リンク:https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1129642

【紹介してくれた人】
モンベル広報部 狩野剛史さん
登山好きな両親の影響を受けてモンベルに。好きなアクティビティは登山全般、トレイルランニング。休日は大好きな奥武蔵エリアのどこかで遊んでいます。

 

 

歩行性能を高めたアプローチシューズ

スポルティバ トラバースX4ミッドGTX
スポルティバ トラバースX4ミッドGTX


[ここに注目!]
高所登山用のブーツからクライミングシューズ、トレイルランニングシューズまで、山で使用するフットウェアを多角的に展開するイタリアの人気ブランド、スポルティバ。なかでもアプローチシューズはクライミングのアプローチにとどまらず、ハイキングでの愛用者も多い。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
スポルティバを代表するアプローチシューズシリーズ「トラバースX」のミッドカットモデル。アプローチシューズならではの抜群のフィット感とスエードレザーを使用した、柔らかでなじみのよいアッパーが特徴。かかとからアッパーにかけて細い紐が通されていて、足首周りをしっかりサポートしてくれるので、もちろんハイキングシューズとしてもおすすめです。
低山ハイキングからテクニカルルートまで守備範囲が広いので、このモデルで奥多摩からアルプスまで、さまざまな山に行っています。アウトソールのつま先にクライミングゾーン(ソールラグがないフラットなソールパターン部分)があることで、小さいスタンスにも安心して乗れるところもポイントです。いったんコロナ禍で国内取り扱いを中止していましたが、2023年春夏シーズンより再登場します。ちょっとほかと違うハイキングシューズを探している方にぜひ履いていただきたい一足です。

[SPEC]
価格:33,000円(税込)
重量:460g(EU42、片足)
防水メンブレン:ゴアテックス
アウトソール:ヴィブラム・メガグリップ
サイズ:EU38~EU47(24.3cm~29.7cm)
カラー:カーボン/ライムパンチ(写真)
商品リンク:https://www.sportivajapan.com/product-approach/tx4midgtx/

【紹介してくれた人】
日本用品スポルティバジャパン・ディビジョン 徳島 恵さん
「富士山なんて行けっこない!」と言われたことで山登りをスタート(笑)それ以来、登山にドハマりし、気づいた頃には仕事になっていました。最近は奥武蔵エリアのハイキングがブーム。最近はトレランもはじめてみました。

 

 

快速ペースで歩きたい人に

ホカ トレイル コード GTX
ホカ トレイル コード GTX


[ここに注目!]
厚底のランニングシューズで知られるホカは、トレイルランの世界でもファンの多いブランドだ。機能性を主張する外観に戸惑うが、ミッドカットモデルなら従来の登山靴と同じ感覚で履くことができる。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
ハイカーたちが求める最適な軽量性とクッション性を実現した、軽快でダイナミックなデザインのハイキングシューズ。自然界のルールを尊重し環境に配慮した素材選定、製造過程で作られています。「スワローテイル」という独特の形状の「Hubbleヒール」(拡張されたヒール)を備えたこのモデルは、卓越したクッション性をと反発性に優れた新フォームを採用。さらに3Dスクリーンプリントで補強を仕上げることでゴミを減らし、耐久性を高めたオールラウンドのハイキングシューズです。
ひと言でいうと「トレランシューズ並みのフィット感とハイクシューズの安定性」を兼ね備えたハイブリッドモデル。荷物をある程度切り詰めて、標準コースタイムの半分から3分の2ぐらいのペースで行くときに使っています。フィット感がよく、シューズ自体が軽いので、ついつい歩くペースが上がります。ガレ場でペースを上げたときも、くるぶしの保護があるので、トレランシューズのように当たって痛い思いをすることがないところも気に入っています。

[SPEC]
価格:25,300円(税込)
重量:434g(27cm、片足)
防水メンブレン:ゴアテックス
アウトソール:ヴィブラムメガグリップ
サイズ:25cm〜29cm(0.5cm刻み)、30cm
カラー:ブラック/レーベン(写真)
商品リンク:https://www.hoka.com/jp/trail-code-gtx/1123165.html?dwvar_1123165_color=BRVN

【紹介してくれた人】
HOKA シニア フィールド サービス レップ 安藤正直さん
シューズのスペシャリストであり、ランナーでもある。写真は年2回デッカーズで行われるグローバルボランティアウィーク、アート・オブ・カインドネスで走った距離だけ寄付をするプログラムに参加しした時のもの。今までに福島県の相馬市まで(約350km)を4泊5日かけて走っている。

 

アウトドアアクティビティ全般に対応

ザンバラン サラテ 5.13 GT
ザンバラン サラテ 5.13 GT


[ここに注目!]
90年以上にわたって登山靴を作ってきたザンバランは、ヴィブラムの創始者と共同でゴム製ソールを開発し、現在の登山靴の原型を完成させたメーカーだ。軽量ブーツにおいても、耐久性や堅牢性の高い素材を採用し、登山靴としてのバランスを重視した設計が光る。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
安全性や軽量性を兼ね備え、あらゆるシーンや用途で活躍するファストトレッキングモデルです。指先からシューレーシングが可能な構造と、足首の動きに追従したままホールド感を維持する設計で、抜群の履き心地を実現しました。屈曲性をさまたげず、自由度を高めたカフが足をやさしく包み込みます。極限まで軽量化した、グリップ性能に優れるヴィブラムPepe(メガグリップ)のアウトソールに、クッション性とねじれ剛性に優れたEVAミッドソールを組み合わせて、ファストトレッキングはもちろんのこと、アウトドアアクティビティ全般に適した汎用性の高い進化系ライトトレッキングシューズとなっています。
履き心地自体は、ローカットのアプローチシューズを履いているような錯覚を覚えるほど、履きやすくて歩きやすい印象です。しかもアプローチシューズよりもEVAミッドソールの厚みがあるので、歩行時のクッション性・安定感がよく、長時間歩行にも適しています。一般的なトレッキングシューズを履くよりも足運びが軽く、気軽さがあっておすすめです。

[SPEC]
価格:39,600円(税込)
重量:440g(EUR42、片足)
防水メンブレン:ゴアテックス
アウトソール:ヴィブラムPepe(メガグリップ)
サイズ:EUR38~48(約24.0~29.0cm)
カラー:ダークグレー(写真)
商品リンク:https://www.caravan-web.com/product/1120181/

【紹介してくれた人】
キャラバン 広報 井原隆一さん
入門者や初心者でも気軽に参加でき、山の楽しさや親しみやすさを感じられるキッカケ作りを模索しながら、安全に配慮した登山教室や講習体験会を企画立案し、キャラバンのイベント運用なども手掛けています。

 

 

街から山へ、シームレスな一足

キーン ネクシス エクスプローラー ミッド ウォータープルーフ
キーン ネクシス エクスプローラー ミッド ウォータープルーフ


[ここに注目!]
爪先を保護するサンダル「ニューポート」や幅広いシーンで活躍するトレッキングシューズ「ターギー」で人気のブランド、キーン。“NO TERRAIN IS THE SAME.(ひとつとして同じ道はない。)”の頭文字から名付けられた、キーンのハイパフォーマンストレイルシューズNXIS(ネクシス)コレクションの新作は、最軽量ハイパフォーマンスシューズのアッパーをヌバックにアップデートしたモデルだ。

[ブランド担当者の「ここがおすすめ!」]
高いクッション性を誇るネクシスのソールユニットに、クラシカルなアルプストレッキングブーツデザインをハイブリッド。環境に配慮したなめし加工を行なったヌバックレザーにシリコン液を浸透させた特殊加工の防水ミッドカットシューズです。アウトソールには、全方向の動きに対応するオールテレインラバーソールを採用。トレッキングからライトハイクまでのアウトドアフィールド、そしてファッションまで幅広いシーンで活躍する一足です。
シャンクが入っていないので岩山などは不向きですが、ULハイクスタイルが好きな方や、これまでのトレッキングシューズでは少し重いな、なんて思っている方のセカンドシューズとして、また、軽快なトレイルハイクを好む方にもおすすめです。ファッション性も高いので、タウンユースでも大活躍です。

[SPEC]
価格:22,000円(税込)
重量:475g(27cm、片足)
防水メンブレン:キーン・ドライ
アウトソール:オールテレインラバーソール
サイズ:25〜28cm(0.5cm刻み)、29cm
カラー:バイソン/キャンプサイト(写真)など全2色
商品リンク:https://www.keenfootwear.jp/ja-jp/p/M-NXIS-EXPLORER-MID-WP.html?dwvar_M-NXIS-EXPLORER-MID-WP_color=1027485

【紹介してくれた人】
キーン・ジャパン合同会社 マーケティング部プレス 種田聖子さん
登山歴は浅めですが、山歩きや自然を感じる場所が好きです。いちばんのお気に入りは、八ヶ岳を望む長距離自然歩道・中央分水嶺トレイル。登頂を目的にせず、歩くことを楽しめるトレイルがマイスタイル。

 

 

個性いろいろ!ライトウェイトブーツ4タイプ

ここでは重量に注目して「ライトウェイトブーツ」としてひとまとめにしたものの、モデルによってコンセプトが大きく異なり、その個性はさまざまだ。すべてのモデルを分類できるわけではないが、ここでは紹介したモデルを4つに大別して機能のポイントを見てみよう。

オーソドックスな登山靴を軽量化したモデルは、歩きやすさが持ち味。今回紹介した中では、シリオやモンベルがこのタイプ。アッパーやソールに軽量な素材を採用したり、溶着加工などで縫製箇所を減らすなど、さまざまな工夫で靴全体を軽く仕上げたタイプが多い。アッパーはソフトで、ソールも柔らかめに設定されており、よく整備された登山道に向いている。日本アルプスのように岩場が多い山や、装備重量が重いテント泊登山などにはあまり合わない。

ハイペースで歩きたい人におすすめなのが、ランニングシューズの構造を生かしたタイプ。実際にトレイルランニングシューズから派生したミッドカットモデルも多い。今注目のタイプでもあり、ここで紹介したモデルのなかではアルトラ、サロモン、ホカなどがこうした特徴をもつ。反り上がったアウトソールが爪先にかけて曲線を描く「ロッカー構造」は、重心が踵や中足部から爪先に抜けていく際に転がるような動きを生み出し、重心移動を推進力に変えてくれる設計だ。ミッドソールもクッション性をもたせた厚いものが多く、ランニングのように「ある程度の衝撃を伴う着地」を想定した仕様になっている。ただし、従来型の登山靴に比べて下りでは爪先で踏ん張りにくいので、さまざまな地形で歩き慣れておくことが大切だ。

クライミングルートの取付までの移動に使われるアプローチシューズをハイキング向けにアレンジしたモデルは、スポルティバやザンバランなど。岩場を歩きやすいよう、比較的薄めでしなりが強く、グリップ力に優れたソールを備えているのが特徴だ。ローカットのアプローチシューズは防水メンブレンを入れていないモデルも多いが、ミッドカットになると通常の登山靴として使用するユーザーも多いため、防水仕様が標準となっている。

タウンから山まで、幅広いシーンで履けるモデルも捨てがたい。ここで紹介したスカルパやキーンのモデルは、登山靴としてのバックボーンを確保しつつも、街にも違和感なくなじむデザインが魅力。山歩きはもちろん、街歩きとハイキングをからめた旅行などにぴったりのブーツといえる。

気負いなく気軽に履けるのがライトウェイトブーツの最大のメリット。自分の山歩きにぴったり合うモデルを見つけたら店頭で試着して、自分の足に合うかどうかも確認してほしい。

登山ギアカタログ

登山の必需品からプラスアルファのアイテムまで、注目の最新登山ギアを紹介します。

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